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電気陰性度と酸化力の関係について
先日化学を勉強していて疑問に思ったことを質問させて下さい。 電気陰性度は原子が他の原子の持つ電子を引き付ける強さの目安だと理解しています。 また酸化力は相手を酸化する力=相手から電子をもらう(奪う?)力だと理解しています。 ということは電気陰性度の値が高い原子が酸化力が強いという気がするのですが、実際はそうではないようでした。 ・なぜ電気陰性度の強さは酸化力に関係が無いのか ・そもそも酸化力の強さとは原子や分子のどのような性質で決まるのか このような疑問に対して答えを教えて頂きたいと思っています。 どうか宜しくお願いします。
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そもそも周期表に載っている金属の電気陰性度自体、そんなにうのみにしていいのか怪しいと私は思っていますが、これはそれとは別の話です。 質問者さんは、金属の場合には酸化数が変われば性質ががらっと変わるということを忘れておられますね。 酸化数が変わっているのに、単純に比較したらおかしいと気づきませんか? 金属だとちょっと説明しづらいので、ヨウ素化合物でやってみます。 ヨウ素の化合物は、通常R-Iという構造を持ちますね。 例えば、ヨードベンゼンPhIにしましょう。 周期表に載っている電気陰性度は、このときのヨウ素原子がどれくらい電子を引っ張るか、ということです。 さて、ヨウ素原子を酸化してみましょう。 なじみがないとは思いますが、オキシドが知られていて、PhI=Oという形になります。 このとき、ヨウ素の酸化数は上がっていますから、I=Oという置換基の電子求引性はヨード基に比べ高まり、Ph-Iの共有結合はよりヨウ素原子側に引き付けられるはずです。 また、同時にこの化合物は酸化剤として働きます。一方、ヨードベンゼンは酸化剤にはなりません。 金属の場合でも同様です。 私は、金属の電気陰性度がどのような化合物を対象としているのかいまいちピンとこないのですが、話は上述のヨウ素原子の場合と同じで、酸化数が上がれば電子を引っ張る力は高まります。
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- anthracene
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私の説明より、No.3のw-palaceさんのご説明の方が分かりやすいですね。 元素単体の酸化力と電気陰性度はだいたいパラレルだけど、化合物の酸化力までは保障しませんよ、ということで。
F2の酸化力は最強です。 そもそも、「原子」の酸化力という考えが不適当だと思います。 「単体」の酸化力を考えれば、おおよそ電気陰性度とパラレルになると思います。 化合物になれば、周囲の原子の影響を受けるのは当然のことであり、クロム酸や過マンガン酸の酸化力には酸素も関与しています。また、同じ元素であっても、酸化数が違えば酸化力も違います。クロム酸のクロムの酸化数は+6であり、強い酸化力を持ちますが、酸化数が+3のクロムにはさほどの酸化力はありません。 要するに、議論が大雑把すぎることが矛盾の原因といえるでしょう。
お礼
化合物になれば周囲の影響を受けて、酸化力にも影響するんですね。 言われてみれば当たり前のような気がしますが気付きませんでした。 単体で酸化力を比較した場合は電気陰性度と相関することも分かり疑問がスッキリしました。 どうもありがとうございました。
- anthracene
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補足しておきますが、酸化力と電気陰性度の傾向は似ていますが、必ずしも序列がイコールにはなりません。 お互い、見ているものが違いますから。 電気陰性度は、共有結合の電子対をどれだけ自分に引き寄せるか?の尺度です。 一方、酸化力は、分子あるいはイオン間で電子を完全に奪って、別の化学種を生じる反応の起こりやすさ(あいまいですが)を表しています。 似てはいますが、別に同じ反応を見ているわけではないので、絶対に両者が相関しないといかんよ、ということではありません。 ほかは質問者さんのご理解でOKだと思うんですが・・・。
補足
ご回答して頂きありがとうございます。 私の持っている酸化力の強弱の表にフッ素が入っていなかったため、フッ素は酸化力がほとんどないものだと勝手に思っていました。 ただ両者が相関するわけではないというご回答を頂きましたが、マンガンやクロムは電気陰性度がそれぞれ1.5程度しかないのに過マンガン酸カリウムやクロム酸カリウムはかなり強い酸化剤であるということにはやはり納得できないものがあります。 もし宜しければなぜこのように酸化力と電気陰性度が大きく異なってしまうものがあるのかというようなことを教えて頂けると嬉しいです。 宜しくお願いします。
- anthracene
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そうではないっていうのはどこで判断したんですか? たとえば、最高の電機陰性度を持つフッ素は、同時に強力な酸化剤です。 それ以外にも、酸素、塩素など、電機陰性度が高い元素は酸化剤として働きますが? 質問者さんの最初のお考えは妥当なものだと思いますよ。
お礼
No.4の方で具体的な例を示して頂きよく分かりました。 やはり化合物の酸化力を見る場合は化合物全体で判断しなければいけないんですね。 非常に丁寧なご回答ありがとうございました。