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酸化の定義について

高校化学です。 酸化には3つ定義がありますが、全て酸化される原子が電子を失うという点で共通していると習いました。 例えば2Cu +O2=2CuOでは、Cuが酸化されてると思いますが、CuとOでは電気陰性度がOの方が大きいため、Cuの電子がOに引きつけられる(Cuが電子失う)というような感じです。 ここで疑問に思いました。水素は電気陰性度が比較的低いと思いますが、それよりも低い原子もあると思います。例えばNaなどです。 NaHが酸化されると、Hを失うと酸化という定義より、Na は酸化されてると思います。しかし、この場合NaHではHの方に電子が引きつけられていますが、Hが失われると電子はNa に戻ってくると思います。これだと、酸化は電子を失うという共通点に反します。 ここで止まってしまいよくわかりません。アドバイスお願いします。

みんなの回答

  • 2benzene
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回答No.6

>NaH の場合は、Naが酸化されるということはよくわかりました!Oを受け取ってNaOHとなるからですよね。 いいえ違います。もう一度よく読んで下さい。Naは酸化も還元もされていません。酸化されているのはHです。「NaHが酸化される」とはいいますが、酸化還元の本質である電子のやりとりは原子・イオン同士でのやりとりなので、NaHが全体として酸化されるというのではなく、NaHのHが酸化されるのです。 >最後に最終確認をしたいのですが、 Hと、Hより電気陰性度が低い原子が結びついた物質が、酸化されてHを失った形になるという酸化反応はないということでしょうか? 「Hと、Hより電気陰性度が低い原子が結びついた物質が、酸化されてHを失った形になるという酸化反応」というのが怪しい文面です。例に挙げられているNaHは強い還元剤ですのでそれ自身は酸化されやすいです。そして酸化される際H-を失うので、形だけ見れば「Hと、Hより電気陰性度が低い原子が結びついた物質が、酸化されてHを失った形になるという酸化反応」です。しかし、これはNaがHを失ったから酸化なのではありません。Hが電子を失ったから酸化なのです。NaHとH2Oの反応では、NaHが還元剤、H2Oが酸化剤ですが、実際に酸化されたのはNaH由来のH、還元されたのはH2O由来のHで、Naと、OHのOとHは酸化還元反応に関与していません。

  • 2benzene
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回答No.5

>つまり、電子を失っていると考えられないものは、例外ということでしょうか? すみません。この「電子を失っていると考えられないもの」というのが何を指しているのかよく分からないのですが、酸化数-1のHを含む化合物などのことでしたら、確かに酸素・水素の授受による定義では例外となるでしょう。しかし電子の授受による定義ではきちんと説明できます。 No.1の方が反応例を書いて下さっているので、これでもう少し詳しく説明いたしますが、H2Oはわずかに電離してH+とOH-に分かれています。そしてNaHはNa+とH-によるイオン結晶です。ここでH2O由来のH+とNaH由来のH-が結合することでH2ができます。 H+ + H- → H2 できたH2は2つのH原子が2つの電子を同じ力で引っ張っているので、それぞれのH原子の形式電荷は±0、つまり酸化数0です。H+は電子を受け取ったので還元され(H+ + e- → H)、H-は電子を失ったので酸化されています(H- → H + e-)。ここでH-に着目すると、これはこの反応でHが新しくくっついたのに酸化されているということになり、水素の授受による定義では例外と考えるしかありませんが、電子の授受による定義では問題なく説明できているでしょう。他の例でも同様に考えることができます。 たくさん説明しすぎて逆に混乱させてしまっていないか不安ですが、結局、元の質問文では >NaHが酸化されると、Hを失うと酸化という定義より、Na は酸化されてると思います。 という部分が間違っているのです。NaHが酸化されるとき酸化されているのはNaではなくHの方です。おそらくあなたはここで、水素はイオンになるとき水素イオンH+にしかならないと思っていたのでしょう。水素化物イオンH-は高校化学ではほとんど出ませんので例外といってしまえばそれで終わりですが、電子の動きを追えばきちんと説明できる事と思います。

0006k
質問者

補足

NaH の場合は、Naが酸化されるということはよくわかりました!Oを受け取ってNaOHとなるからですよね。 最後に最終確認をしたいのですが、 Hと、Hより電気陰性度が低い原子が結びついた物質が、酸化されてHを失った形になるという酸化反応はないということでしょうか?

  • 2benzene
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回答No.4

>でもだったら結局は全部電子の定義で説明できるってことではないのでしょうか、? そうです。電子の授受の方が拡張された概念なので、当然電子ですべて説明できます。 もしかしたら勘違いしているところがあるかもしれませんが、NaHにおいては、NaはHを失っても酸化数が変化しないという点で、水素の授受で酸化還元を説明できない例です。NaHは還元剤ですが、実際に還元性を持っているのは H^- (水素化物イオン)です。NaHによる酸化還元反応では「Hの電子」が酸化剤へと渡されるので、Hの電子が失われ、Naの電子は変化しません。よって電子の授受による定義から、ここで酸化されるのはHであり、Naは酸化も還元もされていません。 もう一つ、酸化数の概念についてですが、高校化学では化合物中の水素は+1、酸素は-2ただし過酸化物の場合は-1、というような感じで教えられているかもしれません。どうしてこうなるのかというと、結合に使われている電子は、より電気陰性度の高い原子が占有しているとみなしたときの形式電荷を酸化数というからです。過酸化物ではO-Oという同じ原子どうしの結合がありますが、その場合結合に使われる電子をそれぞれが半分ずつ持っているとします。NaHの場合はHの方が電気陰性度が高いのでNaの酸化数は+1、Hの酸化数は-1に成ります。他にも、二フッ化酸素OF2では、OよりFの方が電気陰性度が大きいのでOの酸化数は+2、Fの酸化数は-1です。 この他にもLiHやAlH3のような金属の水素化物や、ボランBH3、シランSiH4などHの酸化数が-1になるような化合物は結構あります。これらは酸素、水素の授受では酸化還元を説明できませんので、No.1の方もおっしゃっていますが、「酸化数の変化」に着目すべきです。 この「酸化数」という概念は酸化還元の分野の肝ともいえるものなので、ここの理解があやふやだと酸化還元を理解できないでしょう。化学では歴史的な経緯や直感的な理解のしやすさなどから古い定義なども教えられると思います(例えば酸塩基におけるアレニウスの定義、ブレンステッド・ローリーの定義など)。これらの定義も狭い範囲では直感的で便利なので今でも使われていますが、これらが説明できないところで無理矢理当てはめて考えるのはやめましょう。

0006k
質問者

補足

つまり、電子を失っていると考えられないものは、例外ということでしょうか?

  • 2benzene
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回答No.3

「酸素、水素の授受」を拡張したのが「電子の授受」です。日本語の解釈の問題になりますが、 >酸素と、水素と、電子の定義全てに共通するのが、酸化は電子を失う(電子が離れる)こと、還元は電子を受け取る(電子が近づく)こと というのは『「酸素、水素の授受」で説明できることは「電子の授受」でも説明できる』ということです。共通している部分の話をしているのであって、それらが全く等価であるとはいっていません。

0006k
質問者

補足

なんとなく分かりました。電子の定義の集合の中に、水素酸素の定義があるイメージですね。 でもだったら結局は全部電子の定義で説明できるってことではないのでしょうか、?

  • 2benzene
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回答No.2

酸素や水素の授受では説明できないことを説明するために酸化還元の概念を拡張したものが電子の授受による考えです。ですから逆に電子の授受で考えられることがすべて酸素や水素の授受で説明できるわけではありません。

0006k
質問者

補足

酸素と、水素と、電子の定義全てに共通するのが、酸化は電子を失う(電子が離れる)こと、還元は電子を受け取る(電子が近づく)ことと習ったのですが、この解釈が間違ってるのでしょうか。

回答No.1

>NaHが酸化されると、Hを失うと酸化という定義より、Na は酸化されてると思います。しかし、この場合NaHではHの方に電子が引きつけられていますが、 NaH(水素化ナトリウム)のようなアルカリ金属元素の水素化物については、ご質問の通り、水素原子のほうが電気陰性度が大きいため水素原子に電子が引き寄せられているとみなします。 そのため、この場合はナトリウムの酸化数を +1 、水素の酸化数を -1 と定義します。 水素化ナトリウムの反応のひとつに「水と激しく反応して水素と水酸化ナトリウムを生成する」というものがあります。 NaH + H2O → H2 + NaOH この反応において酸化されているのは「NaHの中の水素原子」です(酸化数が-1→0)。 ナトリウムの酸化数は+1のままなので、この反応においてはナトリウムは酸化も還元もされていません。 酸化・還元を酸素原子や水素原子のやりとりで定義できることも多いですが、水素化ナトリウムのような例外的(水素の酸化数が例外)な物質の場合は、酸化数の変化のみで捉えるのがよいでしょう。

0006k
質問者

お礼

NaHの場合はそうなるのですね!ありがとうございます。