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ラメラ構造とシリンダー構造のピークについて
X線散乱で、ラメラ構造は1:2:3の位置に、シリンダー構造は1:3^(1/2):2の位置にピークがでますが、なぜこの位置にピークがでるのでしょうか。
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小角の話でしょうか? ラメラは1次元の積層ですから、ラメラの積層方向にブラッグの式 2d sinθ = nλ にしたがって小角ピークが出ます。小角ではおよそsinθ~θと近似できますので、ブラッグの式を少しいじって (2sinθ)/λ ~ 2θ/λ ~ n/d となり、n=1,2,3,・・・に対応して1:2:3の位置にピークが観測されます。 シリンダーの方は、おそらく、各シリンダーが六方で並んでいるのでしょう。 この場合は二次元六方晶と同じ配列ですから、シリンダーの軸と垂直方向に二次元六方晶と同じピークが観測されます。 したがって、観察される回折線は面間隔の大きい方から(100)、(110)・・・となり、それぞれの面間隔dは六方の格子定数をaとして、d(100)=(√3/2)a、d(110)=a/2ですからその比はd(100):d(110)=√3:1。 散乱ピークの位置は上に書いたとおりdの逆数に比例しますから、ピーク位置の比は[1/d(100)]:[1/d(110)]=(1/√3):1=1:√3。 d(100)の二次が1次の倍の位置に出ますので、それも入れると1:√3:2になります。 多分こんなことだと思いますが・・・・・
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お礼が遅くなり申し訳ありません。とても参考になりました。ありがとうございました。