- ベストアンサー
ノルマン・コンクエスト以前の英語には未来時制と条件法はなかった?
ノルマンコンクエストの以前には未来時制(future tense) や条件法(conditional)は英語には存在しなかったのでしょうか?
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
英語を始め、ゲルマン系は古くは現在と過去しか時制がなく、純粋な意味での未来は現在形で表していました。唯一 be 動詞だけは、ic eom, thu eart, he is, we sind (I am, thou art, he is, we are) に対して ic beo, thu best, he beth, we beon が未来として使われていましたが、もともと beon (今の be) は意味的に未来「~になる」だからです。 一方、willan, sceallan (will, shall) を用いた表現もありましたが、意志や義務の未来と解釈できることも多く、単純な未来は現在形ですますことも多く、現代のように will が多用されてはいませんでした。 条件法という言い方は英語ではあまりされませんが、フランス語のように、条件文の主節の形(would 原形)のこととすれば、条件法ではなく接続法(仮定法)を用いるのが多かったようで、これはかなり後まで残りました。具体例で書くと(古英語では分かりづらいので単語は現代のものに置き換えます) 現代語で If he knew your address, he would write to you. と言うところを If he knew your address, he wrote to you. のように表していました。ドイツ語では今でもこのやり方ですが、英語のように主節に 「wuerde 不定詞」を用いる方法もあります。
その他の回答 (1)
wyllanまたはwillan(=will)+不定法で未来時制を表す方法はありました(現在の英語と同様に)。条件文もgif(=if)+動詞の直説法または接続法で表しました。 >ノルマンコンクエストの以前には未来時制(future tense) や条件法(conditional)は英語には存在しなかった 前後関係がよくわからないのですが、もしかしてフランス語や他のロマンス諸語に見られるような動詞そのものの屈折によって一語で時制(tense)や法(mood)を表すという特徴が古英語には見当たらないということでしょうか。古英語の動詞変化表には確かに未来時制も条件法も書かれていません。