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相対論の速度合成則について
宇宙は膨張しているため遠くの天体ほど速く遠ざかっているそうですが、 そこで相対論の速度合成則で1.5cの速さで遠ざかる天体が後方にcの光を出したときの光の速度を求めてみました。 W+v/(1+Wv)=(1.5-1)/1+1.5*(-1))=-1 となり後方にcの速度で光がでてくるということは、 超光速の天体も観測できるということでよろしいのでしょうか?
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宇宙の膨張による後退速度を、固有な速度と混同していますね。空間の膨張による速度は、特殊相対論の速度の合成則は使えません(特殊相対論は空間が静止しているという前提ですから)。 1.5cで遠ざかる天体を考えることはできますが、その1.5cというのは空間の膨張によるものですね。その天体付近では、当然地球に向かって速度cで光は進んでいます。 しかし、空間が1.5cで膨張しているため、差し引き0.5cで後退してしまうのです。
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- Tacosan
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あ, #1 は設問に沿った回答じゃないです. すみません. 結論からいうと, 「宇宙膨張に乗って速度 1.5c で後退している物体から出た光」を考えるときには速度の合成則を使っちゃダメです. きっちり確実に議論するなら一般相対論を使うべきですが, 簡単な説明なら特殊相対論でも可能. 話を簡単にするため, ハッブルの法則に従った宇宙膨張に乗っていると仮定します. この場合宇宙空間が一様に膨張することによって後退速度が距離に比例することになります. で, 図を描くとわかりやすいんですがこの場合には後退速度が c のところに事象の地平線ができ, それより遠いところの情報は決して伝わりません. どういうことかというと, 後退速度が c のところにある物体から出た光は速度 c でこちらに向かっているんですが, その一方で速度 c で後退しているため 2つの速度が相殺されて全く動けません. 永遠にその場所に留まることになります. そして, それより遠いところから出た光は「速度 c でこちらに向かうが, 後退速度が c より大きい」ため, 時間の経過とともに「より遠くへ」運動します. つまり, 光がこちらに近づくことはないので, そのような物体が出した光は観測できません. もちろん, 後退速度が c より小さいところから出た光は後退速度を差し引いてもまだこちらに近づく速度成分が残るのでいつかは観測できるということになります.
お礼
一般相対性理論についても後で勉強してみます。ありがとうございました。
- endlessriver
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特殊相対性理論の範囲とすると、そこでは光速を越える速度はありません。 したがって、掲題の設定も考察も無意味なことになります(速度合成則も適用できません)。 詳しくはないのですが特殊相対性理論は光(すべての慣性系で一定速度)を使って時空が構成されているためと思います。
お礼
ありがとうございます。
- BLUEPIXY
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>1.5cの速さで遠ざかる天体 がそもそも間違っていると思います。
お礼
ありがとうございます。宇宙の膨張によって遠方では光速を超えると聞いて計算してみたんです。
- Tacosan
- ベストアンサー率23% (3656/15482)
ドップラー効果を無視すれば, 光速を超えているかどうかはあまり問題じゃなくって「ある時刻にそこに存在したこと」はわかります.
お礼
空間の膨張は別のものなのですね。ありがとうございました。