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ベクトルポテンシャルについて

ベクトルポテンシャルのイメージがよく分かりません。ベクトルポテンシャルとは何でしょうか? また、どのような性質があるのでしょうか?

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noname#21219
noname#21219
回答No.1

物理例として、磁場B=∇×Aというものがあります。 Aがベクトルポテンシャルです。 通常ポテンシャルというと、スカラー場のことですけどベクトルポテンシャルというのは、文字通りベクトルの場です。そのベクトルの場から、何らかの物理量 が引き出せるからポテンシャルなのです。 ∇×Aというのは、ベクトル場Aの回転ですけど、 これはある点でAというベクトル場がどれだけ渦を巻いているか、という量ともいえます。例えば、 点電荷による静電場の場合、∇×E=0です。 何故なら、Eというベクトル場は点電荷の位置から 放射状に広がっており、直感的に言うと"回転=渦の余地が全くない"からです。逆に言うと、少しでも 回転している:完全に放射状というわけではないなら、回転は0ではありません。 B=∇×Aとして、磁場が 得られるなら、Bの大きさが大きければ大きいほど、 Aというベクトル場は"よりきつい渦を巻いている"ことになるでしょう。といっても、例えばz軸方向の 磁場のみある(0,0,B)のときのベクトルポテンシャルは A=(-By,0,0)とか、A=(0,Bx,0)とかA=(-By/2,Bx/2,0) というように不定性があります。この中では一番渦を巻いてそうなのはA=(-By/2,Bx/2,0)ですが、 大きさ自体が小さいから、他のA=(-By,0,0)とか、A=(0,Bx,0)と結局同じ程度の磁場を与えるといえるでしょう。他の二つは、渦こそあまり巻いていなさそうだが、大きさ自体が強いからです。この不定性は、 ∇×(A+∇χ)=∇×A(∵∇×∇χ=0) という、ベクトルポテンシャルAの∇χだけの不定性により反映されます。

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