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PCR法について
増幅させたい遺伝子が変わると、PCR条件が異なり、たとえば熱変性は90~100℃で、アニーリングは60~65℃で、DNA鎖の伸長は70~75℃で行われる。これらの各操作での温度は、いったいどういう理由で定まっているのか、をおしえていただけないでしょうか? よろしくおねがいします
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増幅するにも条件は様々です。 90-100℃で行われるdenature反応は二重螺旋が一本鎖になる事はお分かり頂けるかと思います。これは単純です。水素結合を切る温度がここら辺だからです。 50-70℃近辺で行われるアニールはPCRの中では一番気を付けたい反応です。 プライマーの付き方などが温度条件で様々だからです。 プライマーの長さ、構成成分(ATCG)の組み合わせで若干ですが、特異性に変化が現れます。 原則的にアニーリング温度は低い程、プライマーとの結合力が増しますが、非特異的なアニールを起こし易い事も知られています。 それに対してアニール温度が高ければ特異性は増加しますが、結合力が低下します。 そこで落としどころとなる温度を決定するPCRが7年程前から販売されております。これがグラジエントPCRと呼ばれる機器で、各列を微妙に異なる温度に設定し、これに拠って理想のアニール温度を検討するというものです。 低いもので53℃、高いもので67℃なんて反応を見た事があります。 エクステンション反応はポリメラーゼに拠って微妙に最大活性の温度が異なりますのでデータシートを参照しましょう。 5'-エキソヌクレアーゼ活性がある酵素(Tth等)の方がミスを起こしにくいのでこれを使用するのが理想ですが、値段が高いですからね。 ちなみにアニール温度とエクステンション温度が近い場合にごちゃ混ぜにして熱変性を行った後にアニールとエクステンションを同時に行うシャトルPCR法なんてのもありますよ。 ...失礼いたしました。
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- MIYD
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>熱変性 DNAの二重らせんが十分に変性して一本鎖になる温度 >アニーリング プライマーと目的の鋳型DNAがアニーリングする温度 >伸長 DNAポリメラーゼに活性があり、 DNAが変性しないで、 さらにプライマーが非特異的に結合することが少ない温度
お礼
わぁりやすい説明をありがとうございました 教科書だと長い分でよくわからなかったもので