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PCRにおけるTm値と伸長反応温度
PCRにおけるTm値と伸長反応温度について質問します。 とあるメーカーのプロトコルで、アニーリングは(Tm-5)℃、エクステンションは68℃に設定するという記述があったのですが、エクステンションの温度はアニーリング温度に関係なく68℃にしていいのでしょうか?
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「エクステンションの温度はアニーリング温度に関係なく68℃にしていいのでしょうか?」 質問の意図が今ひとつ分らないのですが、アニーリング温度が68℃以上ってことは普通はないですよね? アニーリング温度はプライマーの長さや配列によって決まるし、伸長反応は酵素の種類によって決めますよね。68℃が良いかどうかは、とりあえず最初は買ったDNAポリメラーゼの説明書を読んで決められたらいいのではないでしょうか。
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学生さんでしょうか? 研究室で指導している立場から、ちょっと一言書かせてもらいます。 プロトコールに書いてある通りにやればいいと思っている人、最近多いですが、PCRの原理をもう一度思い出せば簡単なことですよ。授業でも習いますよね? そもそも、アニーリング温度の設定は鋳型DNAとプライマーが相補鎖を形成するのに適した温度条件を指しています。 では、今回、質問者様が疑問に思っている伸長反応の温度は、何を基準に決められているのか。 それは、PCRの主役であるポリメラーゼの反応温度ですよね。PCRの伸長反応ステップはそもそも酵素反応なんですから、酵素の活性が最大限に発揮される反応条件に設定する必要があります。 Taq polymeraseの場合、至適温度は75~80℃前後と言われています。私は、伸長反応を72℃でしていますが、ポリメラーゼの種類にもよりますので、大体70℃前後で伸長反応が行われることが多いようです。 お使いのポリメラーゼには付属のbufferがついてきていると思いますが、それらの成分にも注目してみてください。 ポリメラーゼの活性に必要なものが含まれていることがわかります。 まとめると、アニーリング温度は、プライマーのTm値できまり、伸長反応の温度はポリメラーゼの反応温度で決まっています。つまりPCR反応は、一見連続しているように見えますが、個別のステップが連なった反応と捉え、1つずつの反応を適切に行うことでPCR産物が得られるということになります。 質問者様のお使いのポリメラーゼはやや低めの68℃が至適温度のようですので、その温度で使えばいいですよね。 プライマーが変われば、アニーリング温度が変わり、ポリメラーゼの種類を変えれば、伸長反応の温度が変わる(アニーリング温度ほど変わらないですけど、70℃前後が多いので)、これは別々の条件設定だと考えてください。
- Drgorilla
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68度でよいです。 プライマーが長くてアニーリング温度が68度以上になる場合は別だとおもいますが。