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ディラック流の量子力学っておかしくないですか?
Qを位置演算子とするとき、Q|x>=x|x>というような書き方をしたりしますけど、これって連続固有値をあたかも離散固有値でかけるかのような書き方をしていますよね。これによると正規化は<x'|x>=δ(x'-x)にならざるを得ませんが、しかし内積がδ関数の値で与えられるとなると、これはまともなヒルベルト空間とはもう思えません。<x|x>=∞であって、しかもこの∞もただの∞ではなくて面積が1になるような∞です。内積が発散してしまうわけだから、Qは有界作用素ではありえず、しかも|x>は点スペクトルにはなりえません。数学的には作用素論で、連続スペクトルが生じる場合もうまく扱えますが、この場合は点スペクトルと考えない方が自然だと思います。まあ物理だからいいとしましょう、ってことになるかとは思うのですが、先日とあるところで、ヒルベルト空間を拡張した、何たらヒルベルト空間というのがある、というのを小耳に挟みました。それによると、L^2空間のようなヒルベルト空間には、ディラックのδ関数は普通は含まれはしないですが、δ関数や、あるいはe^{imx}のようなノルムが発散するような関数も含めたようなヒルベルト空間もどきを考えることができる、とのことでした。量子力学をうまく表現するための空間という印象だったのですが、そのような数学的対象がきちんと定義されるのか知りたく思います。よろしくお願いします。
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- ojisan7
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ありがとうございます。ところで超関数の積は定義できないものの、合成積なら定義できなくもないので、規格直交条件を、[δ(・)*δ(・-z)](x)=[δ(・-z)](x)だと思って定義してやれば、∫ δ(x-y)δ(y-z)dy = δ(x-z)も形式的には意味がつけられると思いました。左辺を各点ごとに定義された"関数"の積分とはみなさず、単にδ(x)とδ(x-z)の合成積とみなすわけです。δ(・)は合成積の単位元になっているので、これでちょうどつじつまが合うように思いました。