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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:鴎外の「寒山拾得」の意味するものは何でしょう?)
鴎外の「寒山拾得」の意味とは?
このQ&Aのポイント
- 鴎外の小説「寒山拾得」の意味について、冒頭の場面や寒山拾得の行動から考えると、閭のことを意味するものと受け取れます。
- また、寒山拾得が逃げて行く場面からは、国清寺の僧全員が同様の水準であることを嗤っていることがわかります。
- この小説は十代に読んだものの意味が理解できず、改めて読み直した際に「中間人物に対する盲目の尊敬が生じること」を考えさせられる文章が置かれています。
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noname#73834
回答No.1
まったく、おっしゃるとおりだと思います。 「寒山拾得縁起」とあわせ読んだことわずかに2、3度、という経験から言うと、やはりこの作品は凄まじい傑作だと感じます。 とくに冒頭の段落がすごい。この余裕しゃくしゃくたる、人をなめたかのような書き出しには、何度も衝撃を受けました。今後、読み返すときにも、この部分にはガツンとやられると思います。 今回、sio98さんが抜き出された「驕慢を折伏するために」という語句には、目を開かれさた思いです。 これまでは、まったく気づかずに読み飛ばしていましたが、作品全体に響き渡っている語句ですね。 そして、作品の最後、青ざめた顔をしている案内役の僧侶。 この部分、以前の私はすっかり誤読していて、官吏の閭が青ざめたのだと、読んでいました。 実は、一杯食わされたかのような状態の閭については、何ら言及されていない。だから、余計に深みのある結末になっています。驚きの完成度です。 結局、この作品の意味は、「どうせ分からない奴には分からないのだ」ということだと理解しています。 とりわけ「寒山拾得縁起」で、鴎外は“子供なんかに分かるわけがない”という趣旨のことを執拗に繰り返し述べていますから。
お礼
あ~、そうですね、冒頭の力の抜けたような書き出しは、後半の展開と息を呑むような結末を、予想もさせませんね。 現に、まるで真剣の切っ先に触れたような痛みが残り、私はしばらく頭が痺れていました。鴎外は油断がなりませんね。 squashingさんの、「やはりこの作品は凄まじい傑作だと感じます。」とのことばに深く納得いたしました。 それにしても漱石と比較される時、当時の社会での俗人受けする名声と肩書きから反発されるのか、評価が低い鴎外ですが、こういう作品に接すると、彼もまた、底知れない深いものを抱えていた偉大な芸術家だったと感じます。 読解力がないままに意識にひっかかっていたのは、作品の持つ力の故かも知れない… “子供なんかに分かるわけがない”の言葉は数十年経てやっと辿りつけた私のような者に向けても言っていたのだなあと思いました。う~ん奥が深いですね。 ご丁寧な回答をありがとうございました。