高木初等整数論 p85
初等整数論で
(n/m)は平方剰余のルジャンドルの記号、もしくは,Jacobiの記号とします。水平の-が書けないため。
(記号の説明)
φ(m):オイラー関数:mと素である整数の数
Legendreの記号
x^2≡a (mod.p)が解をゆうするときにaをpの平方剰余、そうでないとき平方非剰余という。
not(a≡0) (mod.p)でないとき、aが平方剰余であるか、非剰余であるかに従って
(a/p)=+1または-1
(m/n)の定義 n>1が奇数で,n=pp'p''---が、nの素因数分解でsるとき,(m,n)=1なる整数mに関して
(m/n)=(m/p)(m/p')(m/p'')---とする。
右辺は、Legendreの記号
jacobiの記号
(定理)
mが平方数でないならば、mを法とするφ(m)個の既約類のうち、半数に属するnに対しては(n/m)=+1、他の半数に対しては、(n/m)=-1
(証明)と続きますが。
mを法とする同一既約類に属するnに対しては(n/m)の値は一定.
いまφ(m)個の既約類の代表を(n/m)の値によって+の組と-の組とに分けて、
(+) a1、―――,an (a/m)=+1
(-) b1、―――,bn (b/m)=-1
とする。
a≡1(mod m)であるaなどは+の組に属するが、仮定でmは平方数でないから、-の組も空虚でない。
(質問)mは平方数なら、-の組は空虚は明らかですが、mは平方数でないから、-の組も空虚でないはどうしていえるのでしょうか。わかりやすく説明ください。