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ニーチェの文化論。

ニーチェの「アポロ型文化」と「ディオニソス型文化」の違いを教えてください。

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  • asakoism
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回答No.1

 はじめに、アポロ(アポロン)とディオニソスは何かお分かりですか?アポロとはギリシャ神話の神様で調和と均整の神です。一方ディオニソスも同じくギリシャ神話の神で破壊と創造の神です。  ニーチェ以前の伝統的哲学では、生還的なアポロン型の理想的人間だけが理想とされました。ニーチェによると、「アポロン型文化」とは、人間に真実と豊かさを決してもたらすことのないギリシア主義とキリスト教をいまだ最高の価値として信じて生きているヨーロッパ人の現代の精神的文化です。ニーチェがキリスト教批判をしているのはご存知だと思います。    これに対して、ディオニソスは、破壊もし、新たに生み出しもします。ニーチェは世界の根本原理を「力への意思」だと考えました。これは生きようとする生の意志です。「力への意志」は、まず現実の悪と虚偽とを否定する破壊の力として働き真に豊かで創造的な生の実現のために真実な価値を創造する力として働くのです。従って、「ディオニソス型文化」は、従来のものが破壊された新に豊かな生が実現された文化と言えます。  ニーチェと言えば、彼自身が自身がディオニソスのような哲学者ですが、この「アポロン型文化」と「ディオニソス型文化」の両者の調和を支持しています。

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