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アポロン的、ディオニュソス的の具体例

クラシックの解説などを見ているとたまにアポロン的、ディオニュソス的という表現が出てくるのですが、いまいちピンとこないので、アポロン的な曲はこういうモノで、ディオニュソス的な曲はこういうモノだというのを具体的な例を挙げて教えていただきたいです。 あと曲だけじゃなく、実際の演奏、指揮者についても知りたいので(この曲の○○の演奏はアポロン的で○○の演奏はディオニュソス的、といった)比較例を挙げてもらえるとうれしいです。

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  • pyon1956
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回答No.1

もともとこの区別というか分類はニーチェによるものなので(「悲劇の誕生」だったかな?)詳しい概念はそっちを見てもらうとして。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%BB%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%81%E3%82%A7 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003363914/249-7932277-6597123 曲については演奏でどちらにもなる、という事が言えそうです。 また、一曲の中に両方の要素を持っていたり、一つの演奏の中にどちらの部分もあったりします。 交響曲なんかだと終楽章は興奮のうちに終わるパターンがよくありますから、ディオニュソス的になりますけど、逆に第2楽章なんかはアポロン的明澄さが目立つ場合も多いでしょうし。 モーツァルトなんかよくアポロン的なものの代表選手みたいにいわれますけど、25番の交響曲とか20番のピアノ協奏曲とかはそうともいいかねます。 フルトヴェングラーあたりをディオニュソス的名演奏の代表に挙げる人も多いかもしれませんが(たしかに自分の演奏に興奮しまくっている場合もありますが)彼とてたとえば「バイロイトの第9」と、その後にふったほんとの晩年の第9なんかはずいぶん違っていて、後者を聞いてディオニュソス的、といったらかなり変です。一見クールなムラヴィンスキーの演奏なんかたしかにアポロン的と言えなくもないけど、ショスタコーヴィチとか聴いているとそうともいえないし。結局この分類にはかなり限界がありそうな気がします・・・・ニーチェ、ちょっと古くさいし・・・・(19世紀の分類ですしね)。

OshieteGooCup
質問者

お礼

詳しくお答えくださりありがとうございます。 仰ることにいちいち頷きながら読んでしまいました。 確かに曲なり人なりでそのすべてを指して用いるのには無理がありますね。 何よりこの分類が19世紀のものでかなり限界があるという一文で自分の中でピンと来ない訳が解ったというか、溜飲が下がる思いです。 ありがとうございました。