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日本昔話の魅力とは
現在私は大学で日本昔話について研究しています。 そこで、皆さんにとっての日本昔話の魅力、例えば好きな物語や、好きな理由などを教えていただき、研究レポートの参考にさせて頂きたいと思い質問を投稿させてもらいました。 ご協力お願いします。
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日本昔話は、今では希薄になってしまっていますが、親(主に母親)と子供(特に幼児)を強く強く結びつけるツールだったのです。それは、テレビもラジオも、そしてゲームなども無い時代の最大の教科書だったのです。 母親は子供が寝ようとするとき、しばらく昔話の本を読み聞かせ、それが終わると子守唄を歌って寝かしつけるのが日課だったのです。テレビなどが無い時代ですから、子供にとっては大きな楽しみの時間だったのです。 そこで語られるお話は、「勇気」「信頼」「やさしさ」「同情」「協力」「決断」「慎重」「発想力」「好奇心」「冒険心」「忍耐力」「挫折」「責任感」などなど、人間にとって、人生にとって大切なものが詰め込まれているのです。そして、母親は何度も何度も同じ話を読んで聞かせるのです。 次第に子供は話の流ればかりでなく、主人公などのセリフまで暗記してしまうのです。こうして、子供たちは「ものの道理」「事の善悪」「やって良いこと、悪いこと」などを自分のものにしてゆくことが出来るのです。読んでもらっている最中に、子供は母親に質問します。母親はその質問に、他の実例などを添えて回答します。 何度も何度も話をするうちに、その地方の文化や考え方、習慣などに合わせるような話が出来上がっても不思議ではありません。主人公のセリフも土地に合ったものに変えられたものと思います。子供たちに、より分かりやすく、より興味がわくように作り変えられていったのです。 これほどのマンツーマン教育は無いのではないでしょうか。その教科書が「日本昔話」なのです。有名な昔話(300円程度の絵本でも良いので)をお読みになる事をお勧めします。その後で、「反面教師的物語が多いのか、勧善懲悪的物語が多いのかなどのご判断をされることを望みます。
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- poccuru5
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たとえば、昔話がどんな地方に分布しているかで、それを伝承し、各地に伝えてきた人々が浮かび上がってくるかもしれません。 たとえば人魚の肉を食べて800年も生きたという八百比丘尼の父は岡山県では安倍清明のライバルとして名高い蘆屋道満とされ、岡山県がもともと陰陽道と関係の深いとされる渡来人に縁のある土地柄なので、その背後に陰陽師の影響があるのではないかという話を読んだことがあります。このように古い伝説や歴史的事実をもとにして成立した昔話は多いとされます。桃太郎や一寸法師、酒呑童子などはよくそういうことが言われます。代表的なものは大体研究されてしまっているかもしれませんが、まだ未発掘のものもあるかもしれないですね。と書けば魅力はあるかもしれません。実際自分自身すごく関心があります。が、資料との格闘とかかなり煩雑で大変かと・・・。それで何かわかればいいけど、とか。
- oji-tyannNo1110
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「きじも鳴かずばうたれまい」という物語があります。去年テレビアニメの日本昔ばなしで知りましたが、あんまり可哀相でもらい泣きしました。日本の昔話は、めでたしめでたしで終わる物語より、救いようのない悲しみで終わる話が多いようにも思います。関 敬吾編 『日本昔話集成』によれば、気象条件の厳しい東北地方にはめでたしめでたいしで終わる話が少ないとか。「瓜子姫とあまんじゃく」は、南では瓜子姫は死なないのに、東北では死んでしまって終わり。「かちかち山」も、南ではウサギが敵討ちするけど、東北ではバアサンがタヌキに殺されてジイサンがババ汁飲まされて終わり、といった具合です。そんな中でも私が好きなのは「おむすびころりん」かな。孫に寝物語で話すとき、いろいろ節をつけて歌えるのがいいですね。一緒に寝ちゃいますから。
お礼
「きじも鳴かずばうたれまい」というお話は初めて聞きました。どうやら日本昔話は外国の物語に比べて反面教師を強調したものが多いようです。 しかも地域性もあるんですね…驚きました。同じ話でも結末が地域によって変わるのは研究しがいがありそうです。 URLも参考にさせていただきます。ありがとうございました!!