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里見八犬伝の疑問!!
昨日、一昨日と里見八犬伝が放送されましたよね。そこで最初に伏姫の腹に八匹の犬を身ごもらしたと言っていましたよね?単純な疑問なのですが、なぜ犬なのでしょうか?この頃犬は悪い動物として、捉えられていたのでしょうか?それとも意味なし? 後、八つの玉の仁、忠、義などありましたが、儒教にも確か孔子だか孟子だか忘れましたが、ありましたよね?これとは何か関係あるのでしょうか?教えてください!
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たぶん、これは、民俗学で言うところの『犬祖(けんそ)伝説』を馬琴が本にしたんでしょう。 犬祖伝説は、日本では、南は沖縄八重山から北は北海道のアイヌまでほぼ全国的に伝承されているし、実は日本だけでなく、環太平洋地域に渡って伝わっています。世界的に見るとそれは、槃瓠(はんこ)神話が中国華南地方の山岳高地民族を中心に東南アジアに分布しており、更に中国東北部やモンゴル等の北アジア、そして北米インディアン、エスキモー、メキシコの一部にも犬祖伝説は伝えられていることが知られています。 犬祖伝説とは、人間の娘と犬が夫婦となって暮らし、その間に生まれた子供が、ある人達の祖先であると語るモチーフを持つ話です。しかし、このように、犬が祖先であると語る伝承は、日本においてはあまり多くはありません。日本においては、犬が祖先であるというストーリーを欠く『犬婿入り』譚が広く知られているのです。犬婿入りの典型的なモチーフは、 I.母親が、女の子を嫁にやると約束して犬に用をさせる。 II.女が成人して嫁入りしようとすると、その犬が邪魔をする。女は、犬の妻となって一緒に山に入る。 III.猟師がやって来て、その女を妻にしようと密かに犬を殺す。 IV.猟師は無理に女を里に連れ帰り、妻にして暮らし七人の子供が生まれる。 V.もはや安心と猟師は自分が犬を殺したことを女にうちあける。 VI.女はそれを聞くと、夫の仇と猟師を殺してしま う。 VII.それゆえ、女には心を許すなというのである。 と言うものです。 しかし、先にも書いたように日本における犬祖伝説、『犬婿入り』譚は微妙に違っていて次のような特徴を指摘できるのです。 I.結婚するのは、人間の女と雄の犬であり、人間の男と雌の犬の結婚はほとんど存在しない。 II.人間の女は、犬である夫に対し結局は貞節を守り、犬を殺して女と結婚した人間の男を殺してしまう。 III.人間の女と犬の夫の結婚が、ある人々の起源として、あるいは土地の開拓者として語られている。 では、『何故犬なのか?』ですが、実はこれも既に学問的に考察されています。人間と人間以外の動物との結婚を語る昔話の中に犬が登場してくるのは、犬が人間にとって最も古い家畜であり、それゆえ人間との交渉も最も密であったということを物語っているからなのだそうです。
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- tatsumi01
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No. 1 ですが補足質問について 伏姫が身ごもったのは八房と行為があったわけではありません。伏姫が自殺したのは、その疑いを受けることを拒絶したのです。 あくまで「気を受けて」です。どう取るかは読者の自由です。 玉梓の祟りで身ごもったわけではありません。このことは確かです。
- suimasen
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南総里見八犬伝は、作者の滝沢馬琴が中国の歴史伝奇の巨編「水滸伝」を模倣して作ったものです。 しかし、その模倣の過程において滝沢馬琴は同じ中国の雲南省の少数民族のヤオ族・ミャオ族の伝説「槃瓠」(ばんこ)を参考にしました。 「槃瓠」とは、ミャオ・ヤオの祖先の犬神で、日本のアマテラスオオミカミにあたります。
補足
ご回答ありがとうございました。今回の自分の質問とは関係ないのですが、suimasenさんがおっしゃっていた犬神という言葉をよく耳にするのですが、よくわかりません。教えてください。できたら、様々な神のこともお願いします。そういえば、シバ神のことなのですが、破壊神という神として知られていますが、どこから破壊神となったのかご存知でしたら教えてください。
- tapo-_-tapo
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剣士と犬士をかけたらしいとこの前「世界ふしぎ発見」でやってました。モデルになった八剣士がいるらしいです。
お礼
ありがとうございました。その時の世界不思議発見がかなり見たかったですね!!!残念です(悲)
- A98JED
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孟子のいう 五常の道、仁義礼智信 五倫、親義別序信 孔子の、徳忠孝 里見八犬伝 “淫戯乱盗狂惑悦弄”にすりかえられた、“忠孝悌仁義礼智信”の八顆 五常は武士道の基本であり、五常講として二宮尊徳(金次郎)が一般民衆にも広めました。 もともとのお話南総里見八犬伝では、 里見の殿様が、飼い犬に、敵の殿様の首を取ってきたら姫をやると 冗談で言ったら、ホントに取って、口にくわえて帰ってきて、 そのおかげで、あるじ無き敵国に戦で勝つことができた。 その後、姫は犬の仔を孕んだことで自害、 そのときに姫が持っていた数珠の八つの玉が各地に散らばって 犬で始まる名前・体に牡丹の痣・文字が浮き出る珠を持つ八人の若者がこの世に生を受ける。 というところからはじまるお話。
補足
ご回答ありがとうございました。補足なのですが、それでは取り上げられていた犬は別に昔の人々にとって、悪いという印象とは関係なかったのでしょうか?また孟子や孔子のいう人間の徳の徳と、煩悩とはどういうことでしょうか?人間の感情の全般を言うのでしょうか?例えば、人を憎んだり、恨んだり、今回の里見八犬伝でも菅野美穂が人間は煩悩で悩まされるみたいなことを言っていたような・・・お願いします!!
- tatsumi01
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No. 1 ですが修正です。 「仁義礼智真忠孝悌」→「仁義礼智信忠孝悌」 なお、伏姫の「伏」は「人が犬に寄り添う」を表しています。また、妙椿(玉梓)の正体は狸ですが「狸」は「『犬+里=狸』が里見に祟る」を表していたと思います。 その他、八犬伝には隠された謎が沢山あります(なぜ「七」でなく「八」なのか、など)が、忘れてしまいました。
- tatsumi01
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滝沢馬琴の原作では、城を囲まれた里見義実が「敵将の首を取って来た者に伏姫を与える」と言ったのを聞いていた愛犬八房が敵の大将の首を取って来たので、伏姫が自ら八房と共に山に籠もるのです。 山の中で伏姫は八房の気を受けて身ごもり、身の潔白を示すために腹に短剣を刺すと八つの珠が八方に飛び散ります。後は原作とテレビは付かず離れずです。 八犬士(犬姓を持つ八人の勇士)の話は里見家に伝わっていて、馬琴はそれを長大作にしました。八つの項目「仁義礼智真忠孝悌」と結びつけたのは恐らく馬琴でしょう。
補足
ありがとうございました、ここでまたまた疑問なのですが、犬の八房と一緒に暮らしていたために、その気を受けて腹に身ごもったとおっしゃっていましたが、別に祟りで身ごもったわけではないのでしょうか?教えてください。すいません、細かいところまで聞いてしまって・・・
お礼
ありがとうございました。とても勉強になりました!!