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八岐大蛇の尾からどうして剣が出てきたのでしょうか?
神話によれば、 八岐大蛇の尾を割いた時に草薙の剣が出てきたとされています。 しかし、よく考えれば尻尾に剣があるってへんじゃないですか? お腹ならわかります。 どのように解釈すればよいのでしょうか? 誰かが刺したのでしょうか。 よろしくお願いします。
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財宝獲得譚の多くが金属の精錬過程を表しているものだ、とする説があります。 ヤマタノオロチの話も製鉄技術を絡めて考えることが可能だと思います。実際出雲(島根)は砂鉄の産地ですし。 製鉄技術を持ったヤマタノオロチの氏族を素盞鳴が降し、より強靭な剣を獲得するに至った。 この場合、神話に描かれる赤い目は製鉄所の火。山の中にあるわけだから、八俣の字を当てるのも頷けます。血の色はタタラ場からの廃液(酸化鉄含む)の赤。尾を斬りつけた時に素盞鳴が持つ十拳剣が欠けた描写は、製鉄技術を支配下に組み入れる事によってより優れた武器を作ることが可能になった。ってな感じでしょうか。 #2さんも仰っておられるように治水工事を表したものである、という説もあります。 この場合はオロチ(=大蛇)の曲がりくねった様と川を重ねています。荒ぶる姿は氾濫や洪水を意味し、毎年娘を捧げるのは人身御供。素盞鳴は治水をし、櫛名田姫を嫁に迎える。櫛名田姫は古くは奇稲田媛と書きます。治水が完了した結果、稲田を得るに至る訳です。赤い川は矢張り砂鉄を含んだ水の濁りを表し、一帯を治めた素盞鳴は上流の製鉄技術を傘下に容れ、鉄器を得た。とか何とか。 いずれの場合も、剣が出てきた事が肝要ではなく、剣を獲得する事が重要なんだと思います。 尻尾にあった理由ですが、尻尾は頭よりも奥にあると考えるのが自然です。つまり、川ならば上流で、山ならば山中で、生活圏よりも奥まった場所において剣(=製鉄技術)を鍛えていたという事なんじゃないでしょうか。 天叢雲剣の字面から考えるとまた違った解釈が生まれちゃいます。 叢雲とは、つまりは積乱雲で、これは雷を伴う。オロチは雨雲を伴って現れるといいます。暗雲を引き裂く雷を出雲族は蛇に見立てた。そこへ素盞鳴がやってくる。素盞鳴は雷神の一面も持っています。本家本元の雷神が出雲を平定し、彼らの蛇・ヤマタノオロチは退治された。そしてオロチからは雷雲を表す天叢雲剣が出てくる。この場合、剣が出てきたというのは素盞鳴が出雲に侵攻する理由付けの為の後付でしょうね。 出雲の話のくせに出雲風土記に書かれていないのも臭いますが…、話がどんどん広がるだけなのでココで止めておきますね。
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- urutorapeace
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この神話のポイントは、草薙の剣を手に入れることです。 草薙の剣を手に入れたからこそ櫛名田姫が稲作の神になった。 素戔嗚尊は新羅から来ていますから、 鉄についての知識はもってて当然です。 ヤマタノオロチ退治も鉄生産を手中にするためでしょう。 草薙の剣が何でできているかは不明ですが、 鍛鉄を意味すると考えていい。 当時広く使われていたのは硬くてもろい鋳鉄です。 鍛鉄の原料は山に穴を掘って採取した砂鉄です。 この地方の山で取れるのは硬くて粘りがあり加工もしやすいため、 武器としても農具としても最高の品質を誇ります。 ヤマタノオロチの尾の中から剣が出て来たというのは、 川からではなく山から砂鉄を取ったと言うことだと思います。 その砂鉄から鍛鉄を作ったのが草薙の剣。 鍛鉄を手に入れたことによって強力な鉄器を持った天孫族は、 その後勢力を拡大すると同時に鉄具を用いた稲作を根付かせ、 この国を支配する一族へとなっていった。 結果、草薙の剣は天皇家の三種の神器となる。
- Elim03
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アマノムラクモの剣の来歴の話ですが、素戔嗚尊の伝説自体が、伝説に過ぎませんから、なんとも・・・。 ただ、「ドラゴン退治をしたら、ドラゴンのしっぽにレアアイテムが隠されていた」という現代のRPG感覚で解釈すれば、その方が納得しやすいのかも知れません。 つまり、草薙の剣自体は、「誰かがオロチに突き刺した」のではなく、素戔嗚尊の正義に行いによってオロチが秘蔵していた相手卯をGETできた。と解するべきのような気がします。 現に、草薙の剣は三種の神器の一つですから、天孫族の日本支配の正当性の証拠として祭り上げられているわけですから、「邪神征伐によって正当に得た剣である」という側面の方が重要であって、「オロチのどの部分からでてきたのか?」という問題は、大して重要ではないのだと愚考します。
- sirowan777
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神話ですからね。 大蛇は斐伊川は表わし、治水に成功したことを表わすという説があります。 出雲は製鉄の地です。 剣を得たのは、権力者として製鉄業もものにした「たとえ」でしょう。
刺したか、あるいは、誘うとして失敗したものがたまたま刺さった、どちらかでしょうね。