神道で崇敬を集める九頭竜は、ヤマタノオロチですか?
ヤマタノオロチといえば、八頭の大蛇。八岐大蛇、八俣遠呂智、八俣遠呂知とも書く。
八つ俣(又)があるならば、九頭にならねばならないが、曖昧
スサノオミコトが、退治して尾から剣を取り出した。天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)
12代景行天皇の息子の日本武尊(やまとたけるのみこと)は,父の命によって征夷大将軍として東方平定に向う。
叔母であり,伊勢神宮の斎宮でもある倭比売(やまとひめ)から渡された剣が,天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)だった。
天叢雲剣は草薙剣(くさなぎのつるぎ)と改称されて、三種の神器の一つである。
東征は剣の力で成されたとされる
千葉の鹿野山麓の鬼泪山に頭が9つある大蛇退治に向かったとされるが、この時は草薙剣を帯びておらず苦戦をしており、蛇に飲まれてしまうが、日本武尊は脱出し蛇の9つの頭を切り落として退治する。
この蛇が九頭龍と呼ばれていたと言う。
日本武尊も景行天皇も架空色が強いと言われるが、他の誰かの業績を別人格化した可能性が高いとされる
神武(応神)天皇、スサノオとダブる可能性が高く、ヤマタノオロチ伝承と九頭竜伝承が重なる可能性がある
八岐大蛇は9つの頭を持つ可能性が高いコトは既に記した
洋の東西を問わず、蛇=竜である。日本の神社の竜神も蛇とダブらされている
日本の竜神として最も有名且つ広く分布する竜神は、言わずもがな、「九頭竜」である
各地に九頭竜神社は数多く、戸隠奥社、箱根九頭竜神社、九頭竜川と神社の祭神や地名として多数残り、逸話はいずれも荒ぶる竜が退治されて改心し神となっている
八岐大蛇=九頭竜であろうか?
九頭竜は八大竜王・黒竜大王とも言われ、黒竜大王を奉る神社も全国に多数あり、蛇と同体である
一方で九頭竜(黒竜)には、白竜がセットになっていることが良くある
暴れまわる九頭竜が退治されて、善神になったと言う伝承が殆どであるが故に、退治前を黒竜、退治後を白竜と神格化したのかな?とも思う
蛇=竜は、悪魔の象徴というのが世界共通認識で、日本では退治されて改心することで神となる
悪魔ルシファーは、7つの頭を持ち、6を象徴数字とする。ルーツはヒッタイトの龍退治神話に行き着く
ヒッタイトの龍退治神話は「ギリシア神話」にも受け継がれ、「ヘラクレスのヒュドラ退治」として知られる。
ヒュドラは「9つ頭」の蛇である。
龍退治神話は世界中にあるが、「ヒッタイトの龍退治神話」と「ヤマタノオロチ退治神話」ほど内容が酷似したものは他に存在しない。
トルコのヒッタイトは世界最初の製鉄民族で、鉄器=剣によって勃興した
スサノオの象徴数「八」も、ハッティ(ヒッタイトの原音)から来ている。
しかも、ヒッタイトの首都は「ハットウシャ」。漢字で書けば「八頭蛇」
八岐大蛇を退治して、東征を可能にする威力を持つ剣を手にしたスサノオ神話は、実に象徴的なのである。
スサノオは製鉄神でもあるからだ
また、9-8、7-6は同じ意味合いとも見える。
インド神話に登場する蛇神ナーガ(族、複数ある)が、仏教に取り込まれ、中国に伝わった際に八大竜王の和修吉となり九頭一神の龍となったとも言われる。
後に神仏習合され九頭竜は仏教と神道を守る神となる。
八大竜王は密教の信仰であるとも
さていかがなものでしょうか?
お礼
なるほど。神話は面白いですね。皆様ありがとうございました。