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光学異性体について(初歩的な事)
光学異性体においては極性の違いはあるのですか? 簡単なことだと思うのですが有機についてよく理解できていないので教えてください。
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すみませんが、光学活性の意味が分からないのでしたら、とりあえずここでは忘れて下さい。 シリカゲル、水、酢酸、ブタノール(2-ブタノールを除く)には光学異性体がないので、光学異性体は分離されません。 2-ブタノールは不斉炭素を持っているので、光学異性体が存在します。これらを分けて使えば、試料の光学異性体が分離する可能性があります。しかし、通常は2種類の光学異性体が等量混ざっていますので、やはり光学異性体は分離されません。 *TLCで分離をする場合を考えるとしたら、吸着剤がシリカゲルなら展開溶媒が光学活性でなければ同じ結果になるということですよね?:その通りです。 *例えば展開溶媒が水と酢酸とブタノールを混ぜたものならどうなりますか?:2-ブタノール以外は光学活性になることはありません。したがって、シリカゲルのTLCに、これらの溶媒を使って展開した場合には光学異性体が分離されることはありません。 注釈-不斉炭素:4個の異なった原子(団)と結合した炭素。不斉炭素をもつ化合物は一部の例外を除き、光学異性体をもつ。
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光学活性について初心者に簡単に説明する方法があります。 光学異性体とは、両手のようなものです。 右手に右手の手袋、左手に左手の手袋を嵌めるとそれらも全部合わせて光学異性体同士になります。 ところが、同じ種類の手袋の右手ばかりを二つもって来て、両手にはめます。 右手はきれいにはまりますが、左手は「嫌な感じ」になります。この状態ではもう光学異性状態になりません。 そこで、右手型物質と左手型物質が当量混ざっている、いわゆるラセミ型の場合これを右手の手袋(逆でも良いが)ばかりが並んだ管の中を通してやります。 右手は皆な気持ち良くはまりますが、左手は「気持ち悪い」ので出て行ってしまいます。あとで右手ばかりはまった管から右手を追い出します。 流す液体に光学活性がある場合も同じで、気持ちいい方が液体に良く溶けて出て来ます。
極性を含めて、大部分の物理的および化学的な性質に違いはありません。 ただし、化学反応の場合に反応相手や、溶媒などが光学活性な場合には、結果に違いが出ます。 なお、極性と言うことですが、クロマトグラフィーによる分離を考える場合の極性のことでしたら、話は少し違ってきます。たとえば、ペーパークロマトグラフィーの場合には、紙の成分であるセルロース自体が光学活性と言えますので、光学異性体によって差が生じます。しかし、シリカゲルなどの光学活性でない単体の場合には差は生じません。
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すぐに回答していただきありがとうございます。 光学活性というものがよく分からないのですが、シリカゲルの場合に差が生じないということはTLCで分離をする場合を考えるとしたら、吸着剤がシリカゲルなら展開溶媒が光学活性でなければ同じ結果になるということですよね?例えば展開溶媒が水と酢酸とブタノールを混ぜたものならどうなりますか?これらは光学活性なのですか? 質問ばかりですみませんが宜しくお願いします。
お礼
とてもわかりやすい説明ありがとうございました。ブタノールの異性体である2-ブタノールが不斉炭素を持っているために光学活性になることはわかりました。 TLCで展開溶媒に使用している薬品としてブタノールとしか表記がない場合、通常は2種類の光学異性体が等量混ざっているのですか?(ブタノールが1だけなどということはないですか?) またそのブタノールが1なのか2なのかを調べたり、1と2を分離する方法はありますか? 度々質問してすみませんが、ブタノールについて調べても構造式しか分からなかったので、もしよかったら教えてください。