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世界名作の対象年齢
小さいころ、父がとても立派な上下巻二冊の「レ・ミゼラブル」を見せてくれて、「いい本だから大きくなったら読めばいい」と言っていました。結局いまだに完全訳のその本は読んでいません。「モンテ・クリスト伯」にしても「ロビンソン・クルーソー」にしても、子供向けに短く書き直されたものしか読んでいません。原書の著者たちはどれくらいの年齢層を対象に書いたものなのでしょうか。大人向けに書かれたとすれば、このような本をどうして短く書き直してまで子供に読ませようとするのかがわかりません。
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たとえばイギリス紳士が、どんなものを読んでいるか辿ってみると、 プルターク英雄伝からシェークスピアを経て、ロビンソン、ガリヴァー、 ローマ帝国衰亡史まで、あたかも歴史的な系脈が浮かびあがります。 彼らは幼くして、紳士になるための条件として読むらしいのです。 わたしは、1980年ごろ、あいついで新訳・復刻版が出たこともあって、 読み返してみたところ、まさに人類の文化遺産であると感動しました。 われわれ日本人が、ハムレット、ドン・キホーテ、ジャンバルジャン の名を知っているだけで“読んだ”と錯覚している多くの古典文学は、 あざとく日の丸を立てたお子様ランチ(抄訳)にすぎなかったのです。 うろおぼえのエピソードですが、国会議員になったディケンズの孫が 「あんたは、お祖父さんほどには偉くない」と非難されたのに対して、 「百年に二人のディケンズは必要ではない」とやりかえしたそうです。 Dickens, Charles John Huffam 18120207 England 18700609 58
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- kasaharasingo
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難しく考える必要はないと思います。著者たちが年齢層を意識して書くでしょうか(政治色の強いもの、或いは特定の意図を持ってかかれたものは別として、そのようなことはない)。子供向け、大人向けと区分するのは、後世の受け取る側がすることです。子供たちの啓蒙書にするために。 竹取物語のように、小さい子供たちには、内容的に適切でない場面があるのでので、それらのを省くという意味もあるとおもいます。それで、過激な描写を抜かし、筋だけを追って、子供版をつくるのでしょう。
お礼
ありがとうございます。確かに考えすぎるところがあるのです。
- ZeroFight
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19世紀の長い小説は大体が新聞小説です。つまり大人向けです。 20世紀になると大衆小説と文学作品に分かれますが、19世紀の小説は未分化で元気があります。『失われた時を求めて』や『嘔吐』はどう書き直しても子供向けにはなりませんが、19世紀小説は第一級の文学作品でありながら、子供向けに書き直しても伝わるものがあります。
お礼
ありがとうございました。確かに「岩窟王」などをワクワクしながら読んだ楽しさは忘れられません。ただ、原作者の立場からみるとこの状況は不本意かもしれない、と、少しばかり文章を書くようになってから思うようになりました。
- pastorale
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全部、原典版は大人向きだと思いますが、読書好きの子なら、中学・高校くらいで読みこなせると思います。 お子様向けダイジェストは賛否両論あるでしょうが、それを読んでストーリーを大体知っていたので、原典版にとっつきやすかったです。 性的なことはぼかしてあるので、なぜファンテーヌが子供がいるのがわかって首になったのかとか、理解できませんでしたが。 でも、いまだにストーリーも人物名もこうやってすらすら出てきます。子供のときに読むと、本当に身につきます。 今では、図書館で借りて、半分くらい読んだところで「あ、これ前に借りたわ!」ということがしょっちゅうです。
お礼
ありがとうございます。私もこれから一つ一つ、完全訳を読んでみようかと思います。
お礼
すばらしいお答えありがとうございました。回答者さまもきっと紳士ですね!ただ「幼くして」とあるのはどのくらいの年齢なのか、知りたいです。