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iいま森本 哲郎という作家が書いた「音」という文章をよんでいます。
この文章をよんで理解できないことろがあります。ご存知のさま教えていただきたいと思います。 次はこの文章の一部分ですけど。 現代の日本の文明は、静寂だけはつくりだすことができないのである。 いや、つくりだせないのではなく、つくりだそうと思わないのだ。静寂な空間とは、空白な空間であり、むだな空間だと思っているからである。自然は真空をきらうというが、現代の日本人は沈黙をきらう。きらうのではなく、恐れているのだ。だから、少しでも静寂の場所があれば、あわててそこを騒音でふさごうとする。 質問(1)「空白な空間であり、むだな空間だと思っている からである。」の「空白な空間」は具体的に何の 空間ですか。他の言葉で言い表すことができます か。 質問(2)「自然は真空をきらうというが、現代の日本人は 沈黙をきらう」 「真空」は具体的に何をさすのですか。虫の鳴 き声や人が生きる気配がないなどをさすのです か。 質問(3)「沈黙」は理解しにくいのですが。 日本人さまの意見をもとめたいとおもいます。教 えてください。よろしくおねがいいたします。
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宿題などの質問と間違われると回答こないので、日本語の勉強をしている、のように書き添えるといいと思います。 かなり難しい内容なので、必ずしも私も正しくお伝えできるかわかりませんが…… (1)空白な空間、ニュアンスでしかわかりませんが、空白=なにもない、ぽっかりと空いた、周囲からの影響をなにも受けていない、まっさらな……といったイメージです。なんの自己主張もしない、特徴もない透明な感じ? ざわついた歩行者天国やラッシュアワーの電車の人混みの中に、透明プラスチックの大きな箱があるような情景を想像して読まれると意味がわかるかもしれません。 (2)真空(例えば宇宙空間のように空気のない状態)では音は伝わりません。自然世界で生きるものは酸素を含む空気がなければ生きられません。なので自然は空気のない真空という状態を嫌うとなります。 (3)沈黙Chinmoku……この言葉の意味は「押し黙る」ですが、私は「他者とのコミュニケーションから切り離され、一人きりになる」と解釈します。昔の禅僧のように一人きりで静かにものを考えることができなくなっている、と言う意味ではないでしょうか。 少しでもお勉強の足しになればいいのですが……。 追記「日本の人(方)」という言い方はありますが「日本人さま(様?)」とか「日本人さん」という呼び方は普通はありません。
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- ken1tar0u
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No.2 です。(2)の訂正と補足です。 「自然は真空を嫌う」という言葉はギリシア時代のアリストテレスのものでした。従ってその言葉の根拠は、ポンプで真空を作ってみるといった実験が元になっているのではなく、アリストテレスの自然観、信念によるところが大きいようです。アリストテレスは「空気も何も無い空っぽの空間というものは在り得ない」と信じていたようです。
- ken1tar0u
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日本語の Native にも少し難しい文章ですね。 (1) 「空白な空間」を理解するために、逆に「空白ではない空間」を考えてみましょう。それは、「ビルが立っていたり、道路があったり、何か(経済的に)役に立つ人工のものがある空間=場所」です。ということは、その逆の「空白な空間」は「経済的に役に立つものが何も作られていない場所」ということで、だからそんな空間は無駄だと思っている、と続きます。 (2) 「自然は真空を嫌う」というのは確かヨーロッパの科学者の言葉だったと思います。「真空」とは物理学の用語で「空気すら無い空間の状態」を指します。さきの「自然は真空を嫌う」という言葉は、例えば、密封したビンに水と空気が入っているとき、空気をポンプで抜いていったら、真空になるかと思いきや、水が沸騰して空気の代わりに水蒸気で空間を埋めようとする」というような、自然の現象を指して言った言葉です。 (3) 「静寂」は「周囲が静かで音が(ほとんど)聞こえない様子」です。これに対して「沈黙」は「人間が言葉や声を発さず(音が出るような行動もせず)、静かにしていること」です。これをベースに、森本の文章に戻って考えて見ましょう。現代の日本の文明では、街中に静かな場所があると、まるで人の意思としてそこに沈黙を作ったような気がする。そして沈黙というのは実はただ黙っていることではなく、何か深い悩みがあり、その答えを求めて心の中で考えている(他の人に相談できずに)というイメージを持ちます。仕事や遊びに忙しい都会の生活の中で、ある人の沈黙は周りの人を不安にさせます。文明の中で人は沈黙を「恐れている」わけです。そこで静寂な場所を作らないようにしているかのようだ、という話です。