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「学芸」という言葉
大学の「学芸」学部や「学芸」大学という言い方は"liberal arts"という学問区分に対して戦後に充てた日本語らしいことがわかりました。 さて、戦前から”学芸”会や新聞の”学芸”欄などはあったと思われます。 (1)学部名や大学名にこの「学芸」という言葉が充てられたその背景、あるいは経緯はどこにあるのでしょう。 (2)そもそも学芸という言葉の謂われや語源は何なのでしょう? どなたかお教えください。
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「学芸」の「芸」で、思いつくのは儒教で言う「六芸(りくげい)」です。「六芸」は周代、君子が治めていなければならなかった六つの教養で、礼、楽(音楽)、射(弓)、御(馬車の運転)、書(文字を書くこと)、数(算数)のことです。 一方、リベラル・アーツとは、「自由七科」とか「自由学芸」と訳されるもので、中世ヨーロッパの大学の一般教養科目です。思想的には、古代ギリシャの実利性や専門性から離れた自由人にふさわしい教養という考え方にさかのぼり、古代ローマ末期には文法、論理学、修辞学、算術、幾何、天文学、音楽の七科に限定されました。 専門性を離れて教養として身につける学問と技芸という意味で、Liberal Artsに「学芸」を当てて学芸学部としたのではないでしょうか。 学芸学部の参考にされたリベラル・アーツ・カレッジについてはこちら↓ http://www.ryugaku.com/rekishi/rekishi_1/rekishi_1.htm
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- Chuck_GOO
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1)について、かねてより個人的に知りたかった部分があり、探してみました; 「東京学芸大学五十年史」の19ページ (http://library.u-gakugei.ac.jp/publication/50year.pdf の57ページ目) をみると、 ・・・当初、「東京教育大学第二教育学部」として申請した書類が差し替えられ「東京学芸大学」に落ち着いた。「当時における動揺」の姿を物語っている。 という旨の記述があります。 従って、「学芸」という言葉をあてるにあたっては、当時のGHQその他の指示があったと考えることも可能ではないか、と思われます。 このほか、上記「五十年史」は1) 2)の問いにあたって参考になる部分少なからずあると思いますので、もしよければお目通しされてはいかがかと思います。
お礼
「五十年史」の存在そのものを知りませんでした。読んでみます。 ありがとうございます。
- toko0503
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こんばんは 全くの推測ですが 「学芸」というのは「学問」+「芸術」ではないかと思われます。 ギリシャ神話にMuse(ミューズ)という神がいますが、このミューズは、初め、Aoede(詩歌)・Melete(思索)・Mneme(記憶)の三人の姉妹神の一人を指したそうで、その後、ZeusとMnemosyneとの間に生まれた学問芸術をつかさどる 九女神 (Calliope(叙事詩)、Clio(歴史)、Erato(叙情詩)、Euterpe(音楽)、Melpomene(悲劇)、 Polyhymnia(宗教音楽)、Terpsichore(舞踊)、Thalia(喜劇)、Urania(天文)) の一人を指すことになったそうです。 music(音楽)はミューズ女神たちの芸術(技術) musium(博物館)はミューズ女神たちの殿堂という意味だそうです。 でもって、このMuseの語源は印欧語根の men(考える)であり、ここからギリシャ語のマセイン(学ぶ)が出てきたそうです。 (ちなみに最も頭を使って学ぶのが mathematics(math)だとか。) このあたりから、学問+芸術=学芸 という言葉が登場したのではないかと……… 的はずれなこと言ってましたら、お許し下さいね。
お礼
確かに、国語辞書を見ると「学芸」を学問と芸術としています。 西洋ではそんな謂われがあるのですか。知りませんでした。漢語としての語の歴史を明日調べて見ます。 ありがとうございました。
お礼
儒教で言う「六芸(りくげい)」の話はまったく知りませんでした。この方の知識がまったくありません。今日もう少し調べてみます。 ありがとうございました。