• ベストアンサー

飽和食塩水?

化学の実験で、有機溶媒と水での抽出作業時に、飽和重曹水や飽和食塩水で洗うという項目がよくありますが、飽和食塩水で洗うという操作の意味が良く分かりません。何のためにこの作業を行うのでしょうか?

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
回答No.2

原理を考えれば簡単ですよ。 電解質の濃度が高いほど、その効果が高いと考えられます。 食塩と重曹じゃ、溶解度が全然違うでしょうから、 同じ飽和状態でも、食塩の方がより高濃度で存在するでしょう。 脱水効果は食塩(NaCl)の方が強いでしょう。 一般的には食塩を使うと思います。無毒で扱いやすくて安くて処理も簡単だからです。 ですけど、たとえば溶媒抽出で分けたい物質が塩化物イオンに影響を受けるなんて時があったら食塩(NaCl)は使えませんね。 NaNO3やら重曹を使わないと駄目でしょう。ってな考え方でいろんな塩を使うわけです。 質問からtakotaro-さんのやってらっしゃる実験系を知ることができないので 理由に関しては推測の範囲を出ませんけど、 おおよそ上のような理由ではないでしょうか? あるいは水層をアルカリ性にした方が都合がよいとか、というのも考えられます。 そしたら塩は重曹や、あるいは食塩に重曹を混ぜたものを使った方が良かったりすると思われます。 溶媒抽出に関しては電解質の飽和溶液を用いれば脱水の効果は得られるので、 使う塩は食塩でも重曹でも炭酸ナトリウムでもLiClでもNaClO4でも 何でもいいと思うのですよ。 ただ、さらにもう一つ別の効果を狙って 塩の種類を選ぶという選択支もあるのではないでしょうか。 それがたとえば上記のような理由だったら、重曹だったら良かったり、食塩だったら良かったりするわけです。 どの種類がベストなのかは、実験系によるのでさすがに言い尽くせません (^^;) 。 性質を調べてみれば、何故その実験系でその塩を用いているのか 逆引き的に分かると思いますよ。

noname#9339
質問者

お礼

二度も詳しく説明していただき本当にありがとうございます。 電解質の濃度が高いほど、その効果が高く、また分けたい物質の性質によって使い分ければよいのですね! 私の場合はNaClでよさそうです。 塩の種類についても勉強していこうと思います。 大変勉強になりました。 夜分に本当にありがとうございました。

その他の回答 (1)

回答No.1

食塩や重曹はナトリウムイオンや塩化物イオン、あるいは炭酸水素イオンが含まれています。 これらの陽イオン、陰イオンは静電的相互作用によりまわりに水をくっつけてとても親和性がいいです。 だから水に溶けます。 これをひるがえって考えると、 『イオンは周りに水分子を取り込みやすい』と言うことになります。 たとえばナトリウムイオンは水中でまわりに20~30個程度の水分子をまとわせています。 ですんで、溶媒抽出の時に水層を飽和食塩水などにしておくと、 有機層に紛れ込んでいた水分子をイオンが吸着して水層でガッチリ取り込んでくれるのです。 簡単に書きますと、水層がただの水の場合、 多少の水分子が有機層に紛れ込むことがあります。 (多少極性を持つ有機溶媒ならその現象は顕著です。) ですが、水層に食塩などを飽和に入れておきますと イオンが水分子をくっつけて取り込んでしまいます。 で、水分子がたくさんあるでっかい極性を持つカタマリができると、 有機層の中にいるのがとても不安定になり、水層に分かれてしまうのです。 似たような実験として、水と有機溶媒の混合溶媒に塩を飽和に近くなるまで入れると 自然に2層に分離する現象が挙げられます。原理は似たようなものです。 要するに何も入れない状況よりも、塩を入れた方が分離しやすいのです。 多少は有機溶媒の方に水が残ってしまうのですが この方法だと確実に水層と油層を分けることができます。 いわばちょっとした『有機層のための乾燥剤』の役目をしています。

noname#9339
質問者

お礼

ありがとうございます。 イオンが水を取り込むのですね! ということは食塩や重曹はどちらかで抽出を行えば、脱水という意味ではオッケーということですか?それとも、何か違いがあるのでしょうか? 今までは、何も考えずに両方の作業を行っていました。

関連するQ&A