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経済学で考える物の購入時期

 一般的に何か欲しい物を購入する時は、その価格や懐具合を考えて購入すると思いますが、経済学では購入する物(財)に対しての効用(満足度)も考慮されると思います。  その場合、欲しいと思った時が一番効用が高くなるので、「お金がたまってから買う」とか「本当に必要になった時に買う」ではなく、欲しいと思った時に買うのが一番いいように思うのですが、学問的にこれは正しいでしょうか。  例えば1か月我慢して十分にお金(現金)を貯めてから買おうとすると、その1か月は我慢しなければなりません。また1か月後には欲しい気持ちの度合いが減っているかもしれません。そうすると同じ物を購入しても「1か月我慢したあげく、前より欲しくなくなった物を購入する」ということになり、経済学的には不効率ということになると思います。 したがって欲しいと思った瞬間に現金はなくてもカードを使ってでも購入するのがベストだと思うのですが、この考えに対する意見が欲しいです。 物を購入する際の消費者行動と経済学との関係を教えて頂きたいです。よろしくお願いします。

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回答No.3

わたしの回答2に沿って考えてみましょう。効用関数 U=x+ay を持つ消費者について、2つの場合を考える。(1)I(0)>0 , I(1)=0 および(2)I(0)=0, I(1)>の場合だ。ただし、どちらの場合は価格はp(0)=p(1)=1時間を通じて変化しないとする。よって、予算制約は (1)のもとでは x+y/(1+r) = I(0) であり、横軸にxをとり、縦軸にyをとってグラフを描くと、予算線は横軸のI(0)の値と、縦軸の(1+r)I(0)の値とを結んだ、傾き-(1+r)の右下がりの直線となる。一方、無差別曲線は横軸のUの値と縦軸のU/aの値とを結んだ、傾き-1/aの右下がり直線となる。UをパラメータとしてUの値を変化させると、無数の無差別曲線、つまり無差別曲線群を描くことができる。いま、予算線のほうが無差別曲線より緩やかな傾きをもつとき、つまり、1+r <1/aのとき、最適なXとYの組は(x,y)=(I(0),0)となる(なぜ?)つまり、(今期の)所得をつぎこんで財を購入し、今期に消費するのが最適。反対に、予算線が無差別曲線より急こう配、つまり1+r >1/aならば、(x,y)=(0,(1+r)I(0))、つまり、今期は購入せず、今期の所得I(0)を利子率rで貸し出し、来期に元金+利子である(1+r)I(0)を来期の購入=消費にあてる。財の購入=消費を控えるのがよいということだ。理由を考えてみてください。 では、(2)の場合はどうなるか?つまり、今期は収入(所得)がなく、来期に収入がはいるときはどうか?このときは、 (2)のもとでは予算制約は x+y/(1+r) = I(1)/(1+r) つまり、予算線は横軸のI(1)/(1+r)の値と縦軸のI(1)の値とを結んだ、右下がりの、傾き-(1+r)の直線となる(予算線の傾きは(1)の場合と同じであることに注意)。予算線のほうが無差別曲線より緩やかな傾きのとき、つまり、1+r<1/aのとき、最適なXとYの組は(x,y)=(I(1)/(1+r), 0)となる。購入し、消費するのはX財、つまり、1+r<1/aのもとでは(1)の場合と同じく、来期ではなく今期に購入・消費するが、所得は来期に発生するので、それを担保に借金をしてそれを支出する。借金の額は利払いを考慮してI(1)/(1+r)だ(I(1)/(1+r))×(1+r)=I(1)をそのと発生する所得で返済する。逆に、1+r>1/aならば、XとYの組は(x,y)=(0,I(1))となる。財の購入=消費はy、つまり来期まで待ち、その時発生する所得I(1)を財の消費にあてるのが最適ということだ。

rpg9
質問者

お礼

詳しい説明をありがとうございます。難しくて理解できない部分もありますが、なんとなく分かったような気がします。ありがとうございました。

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その他の回答 (3)

回答No.4

回答3に追記すると、あなたの問題はXを消費したらよいのか、Yを消費したらよいのかという問題に帰着する。回答3の分析からわかるように、予算制約を無視して効用だけに目を向けると、Yでなく、Xを消費するのが最適にみえるかもしれないが(なぜなら、Yの効用はaによって割引されているから同じ1単位の消費でもXを1単位は1の効用を与えるのにたいし、Yの1単位はa単位しか効用を与えないから)、ほかの条件を考慮すると、かならずしもそうでないことがわかる。重要な要因は利子率rの存在と所得の発生のタイミングだ。それから回答2では省略したが、財の市場価格がどうなるかも重要だ(回答2では価格は現在も将来も変わらないと仮定した)。将来、価格が上昇するのか、下落するのかで結果はちがってくる。

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回答No.2

経済学では、物理的には同質の財でも消費の時点が異なるなら、別の財として扱う。今日食べるリンゴと明日食べるリンゴは別の財なのです。一般に今期消費する財を「現在財」、来期消費する財を「将来財」などといって区別します。いま、Xで今期消費の財、YでXと同質だが、来期消費する財を表すとしよう。消費者はXとYに対して U=u(x,y)=x+ay という効用関数を持っているとする。xはXの消費量、yはYの消費量、aは0<a<1で時間割引率をあらわす。この効用関数はXとaYとが完全代替財であることをしめしている(なぜ?)。この消費者の予算制約は p(0)x+p(1)y/(1+r)=I(0)+I(1)/(1+r) とあらわされる。ここで、p(0)はXの(今期の)価格、p(1)はYの(来期の)価格、(・)の中の0と1はそれぞれ今期と来期を示す。I(0)は消費者の今期の、I(1)は来期の所得であり、rは今期から来期への利子率。 あなたの問題は、p(0)、p(1)、r、I(0)、I(1)、そしてパラメータaの値が与えられたとき、消費者の効用Uを最大化するxとyを求めることだ。さあ解いてみてください。少し簡単化するため、今期から来期にわたって価格は一定。p(0)=p(1)=1としよう。それでも、最適解はI(0)、I(1)、rの、そして時間割引率aの値の大きさに依存することがわかるでしょう。

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  • qwe2010
  • ベストアンサー率19% (2222/11202)
回答No.1

お金があれば、自由があります。 お金が無ければ自由はありません。 カードを使うことは、金利分の自由を失うことです。 つまり、余分に働かなければなりません。 学校を卒業し、働くようになってから、 すぐに欲しいものを買う人と。 お金をためてから、買う人がいますが。 どちらが、得になるでしょうか? すぐに欲しいものを買う人は、支払いに追われ、心に余裕ができなくなります。 お金をためてから、買う人は、預金が増える傾向になり。 心に余裕ができてきます。 お金が増えるので我慢しなくてもよいのです。

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