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「人間失格」の英訳、第5回(第一の手記の冒頭)

「人間失格」の続き。第5回。英訳について改訂案を下さいますと、ありがたいです。 第一の手記 The First Memoir 恥の多い生涯を送って来ました。 I’ve been living a life full of shame. 自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。 I don’t have a clue to how people live. 自分は東北の田舎に生れましたので、汽車をはじめて見たのは、よほど大きくなってからでした。 I was born in a small town in Tohoku. So the first time I saw a train was when I was past my infancy. 自分は停車場のブリッジを、上って、降りて、そうしてそれが線路をまたぎ越えるために造られたものだという事には全然気づかず、 I hadn’t noticed at all that the bridges at train stations were for passengers to go up and down and cross the tracks. ただそれは停車場の構内を外国の遊戯場みたいに、複雑に楽しく、ハイカラにするためにのみ、設備せられてあるものだとばかり思っていました。 They were, I thought, there only to make the premises of the stations complex, enjoyable, and fashionable just like amusement parks abroad. しかも、かなり永い間そう思っていたのです。 And I thought so for a considerably long time. ブリッジの上ったり降りたりは、自分にはむしろ、ずいぶん垢抜あかぬけのした遊戯で、それは鉄道のサーヴィスの中でも、最も気のきいたサーヴィスの一つだと思っていたのですが、 Going up and down the bridge was, I assumed, more like a game that was very refined and one of the most considerate of all the railroad services. のちにそれはただ旅客が線路をまたぎ越えるための頗る実利的な階段に過ぎないのを発見して、にわかに興が覚めました。 But later on, I discovered that it was just a practical set of stairs for passengers to walk over the tracks, which spoiled the fun all at once.

みんなの回答

  • Nakay702
  • ベストアンサー率79% (10005/12514)
回答No.3

ご丁寧なお返事、痛み入ります。 ①②③とも、詳細にご説明くださり、ありがとうございました。すべてを拝読して、納得いたしました。要らぬお節介を焼きまして、どうも失礼しました。これに懲りず、またよろしくお願いします。

noname#258631
質問者

お礼

いえいえ、お節介なんてとんでもありません。少しでも疑問に思ったら、何でも声をお掛けください。私自身もしょっちゅう間違いを書きますので。

  • Nakay702
  • ベストアンサー率79% (10005/12514)
回答No.2

全体を通して素晴らしい訳文とお見受けしました。OED-LovesMeNotさんの作文を添削できるほどの力量は私にはありませんが、ただ、原文の意図する意味合いと突き合わせてみると、ほんの少し改善できるところがあるかも知れないと思い、僭越ながら申し上げます。 ①「自分には、人間の生活というものが、見当つかないのです。」"I don’t have a clue to how people live." と言うと、何か問題解決のための糸口がつかめないと言っているような印象を受けます。"I have no idea what human life is like." ではいかがでしょうか。 ②「線路をまたぎ越えるために」"for passengers to go up and down and cross the tracks" と言うと、この "cross the tracks" は、地面を歩いて横切るようなイメージを受けます。高架を通って渡るのですから、"over the tracks" ではいかがでしょうか。 ③「かなり永い間そう思っていたのです。」は、気づいた自転での発話と考えられますので、"I thought so for a considerably long time." と過去形よりは、"I had thought so for quite a long time."と 過去完了形で言うのがより自然と思われますが、いかがでしょうか。 以上、(私の勘違いがあるかも知れませんが)ご一考なさいますようお勧めします。

noname#258631
質問者

お礼

(1) have no clue to, not have a clue to についてですが、clue という言葉だけを見ているとそんな気がしてしまいますが、それは日本人がそう思っているだけであって、 https://www.collinsdictionary.com/dictionary/english/not-have-a-clue#:~:text=%5Binformal%5D,what%20to%20do%20about%20something 上のような英英辞典の解説を見てみれば、今回の場合にも clue が大いに使えるということがわかるのではないでしょうか?私はこういう clue の用例にたくさん出会っていたので、今回も使ってみたくなった、というか、idea を使うよりもはるかに今回の文脈に適合していると思ったのです。 (2) over the tracks は、後半で使いました。しかし前半にもまったく同じ表現を使うと、英語では同じ言葉を繰り返すことには芸がなくて嫌われるので、別の言葉を使いたかったのです。go over the tracks に似たような言い方として別の言い回しを思いつかなかったので、今回は(ひょっとしたら仰る通りの問題があるかもしれないけれども)cross the tracks と書いておいたのです。cross the tracks じゃなくて、go over the tracks, walk over the tracks という二種類を使った方がよかったかもしれません。 ここまで書いてから、ネット検索して確かめようとしているうち、次のような用例に出会いました。 Railway Track Pedestrian Crossing without using Staircase つまり、「階段を使わないで railway track を crossing するための手段」みたいな意味合いの言葉です。ここで staircase を使っているということは、tracks をじかに踏みつけることなく、そのずっと上の方(たとえば3メートルほど上の方)を歩くのではないかと思いますが、それでも railway track crossing と言っています。 だから今回のところは、cross the tracks が本当に tracks を踏みつけるときにしか使えないのか、あるいはその2メートルほど地上を(空中を)歩く時にも使えるのかについては、保留にしておきたいと思います。 (3) I thought so for a considerable time. については、このまま単純な過去形でよいと思います。ロイヤル英文法のような初級文法書にも書いてあると思いますが、 過去のことを書く。 そのあとにそのあとのことを書く。 そしてそのあとのことをまた書く。 そのあと、私はこういうことに気づいた、ということを書く。 上のように時系列の順番に、つまりたとえば 8年前のことを書く。 そのあと(つまり今から7年前)のことを書く。 そしてそのあと(つまり今から6年前)のことをかく。 そしてそのあと(つまり今から5年前から2年前)のことを書く。 そしてそのあとに、これこれこういうことに気づいた、と書く。 このようにかこのことを順番に書く、つまりその出来事が起こった順番に書く(時系列に従って書く)場合には、すべてを過去形にするのです。 そして過去完了とは、 10年前に恋人に捨てられた。 その前には、その恋人と私は良い関係にあった。 このように、まずは10年前のことを書いて、そのあとにそれよりも前のことを書く(つまり時間の流れに逆らう、つまり時系列の順番ではないやり方で書く)ときに初めて、過去完了を使うのです。

  • nagata2017
  • ベストアンサー率33% (6879/20344)
回答No.1

田舎 countryside ここはどうでしょうか。

noname#258631
質問者

お礼

small town ではなくて countryside でないといけない根拠は、何でしょうか?もしかして和英辞典で「田舎」を countryside と書いてあるので、単純にそう思っただけということでしょうか?

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