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健康保険 扶養の外し忘れについて
フリーランスで仕事をしています。 収入が落ち込んだ年に、親の社会保険の扶養に入りました。 その後安定して収入も増えたのですが、扶養から外れる事を忘れて何年も過ぎてしまいました。 すぐに外してもらう手続きをしようと思うのですが、医療費、国民保険料は何年まで遡って請求されますでしょうか。 お答えいただけますと幸いです。 よろしくお願いいたします。
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※長文です。 >医療費、国民保険料は何年まで遡って請求されますでしょうか。 ○「医療費」について 「医療費をいつまで遡って返還請求するか?」を決めるのは【保険者(保険の運営団体)】です。 ご質問のケースでは【親御さんが加入している健康保険の保険者が】【被保険者である親御さんに】請求することになりますので、親御さんに確認してもらってください。 ※加入している健康保険の「保険者」は保険証にも記載されています。 ※「被保険者(ひ・ほけんしゃ)」はいわゆる「加入者(本人)」のことで、elif63393さんは【健康保険上は】「被扶養者(ひ・ふようしゃ)」に該当します。(していました。) --- なお、このような「保険者が(被保険者に対して行う)医療費の返還請求」にも「法律上の時効」があります。 法律上は「不当利得(ふとう・りとく)の返還請求」というものに該当し、今回の場合の時効は10年です。 ただし、「法律上10年遡ることが可能」だとしても「実際に遡って請求する期間」を決めるのはあくまでも【親御さんが加入している健康保険の保険者】ですから、いずれにしても親御さんに確認してもらう必要があります。 ※私自身は法律家ではありませんので、該当する法律の条文や法解釈・実務上の取り扱いなど専門的なことは弁護士にご相談ください。 (参考) 『不当利得返還請求には時効がある|弁護士法人アディーレ法律事務所』 https://www.adire.jp/lega-life-lab/unjust-enrichment182/#lwptoc9 【大阪ガス健康保険組合の案内】『家族みんなの保険証』 http://www.og-kenpo.or.jp/contents/sikumi/hkensyou/index.html ※[資格喪失後の受診による医療費の返還について(不当利得返還請求)]の項を参照 --- 『法テラス』 http://www.houterasu.or.jp/index.html ***** ○「保険料」について 「医療費」と同じように、「保険料をいつまで遡って賦課(課税)するか?」は【保険者(市町村)が決める】ことになります。 --- (詳しい解説) ※「国民健康保険(国保)」には「市町村国保」と「組合国保(くみあい・こくほ)」の【2種類】がありますが、ここでは「市町村国保」についてのみ解説いたします。 「市町村国保」は、その名の通り【各市町村(東京23区は各特別区)】がそれぞれ「保険者」であるため、「保険料の賦課決定」も【各市町村ごとに】行われ「決定のルール」も違います。 もちろん、「国民健康保険法」という国の法律に基づいてルールが決められていますので「基本的なルール(大枠のルール)」はどの市町村でも同じです。 しかし、より具体的で細かいルールは【各市町村がそれぞれ定める条例】によって決められているため、「自治体によってルールが違う」のが市町村国保の特徴となっています。 ※平成30年度より「都道府県」が国保運営に加わりましたが、市町村ごとの違いは残ったままです。(住民の窓口もこれまでどおり「市町村の役所」です。) --- なお、「国民健康保険料(市町村によっては保険【税】)」にも「法律上の時効」があります。 ご質問のように、市町村への届け出を怠った(忘れた)場合の「保険料(税)の遡及賦課(ふか)」については「2年もしくは3年」で時効にかかることになっています。 つまり、「遡って賦課される場合は最大で2年もしくは3年」ということです。 (参考) 『保険料と保険税の違いはなんですか。|久留米市』 http://www5.city.kurume.fukuoka.jp/web/civic_voice/cv_detail.asp?list=2&initFlg=1&doc=2&hidKeywdKbn=3&hidBack=cv_FAQsearch.asp&hidListFlg=0&id=4598&hidKeywordKind=1&hidKeywordInc=1 ※[3.遡及賦課(課税)の期間制限の違い]の項を参照 ***** 備考2:「療養費(りょうよう・ひ)」について 「医療費を全額自己負担した」場合に、【後日】「療養費」という給付を受けられる場合があります。 ※よく似た給付に「療養の給付(りょうようのきゅうふ)」がありますが、まったく違う給付ですからご注意ください。 この「療養費」の給付を受けるには【被保険者自身による申請】が必要で【保険者の審査】によって給付の有無が決定します。 ご質問のケースのように「他の保険者に返還した医療費」についても「療養費」として給付を受けられますので【市町村の国保担当課】で相談してください。 --- ただし、「療養費」にも「法律上の時効(2年)」がありますので、給付が受けられるのは「時効にかかっていない期間の医療費」に限られます。 また、市町村によっては「資格取得から14日以内に届け出がなかった場合は”原則として”療養費を給付しない」というようなルールを設けているところもあります。 なお、「被保険者資格喪失後の受診により発生する返還金の保険者間での調整」ができる(必ずできるわけではない)ことになりましたので、まずはお住まいの市町村にご確認ください。 (参考) 『療養費|荒川区』 https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a031/kenkouhoken/kokuho/ryouyouhi.html 『資格喪失後受診による医療費等の返納|大同特殊鋼健康保険組合』 https://www.daidokenpo.jp/benefit_index/return 『[PDF]被保険者資格喪失後の受診により発生する返還金の保険者間での調整について|内閣府』 https://www.cao.go.jp/bunken-suishin/doc/tb_h26fu_11_mhlw09.pdf ***** 備考3:「市町村国保の保険料(保険税)」と「個人住民税の申告」について 「フリーランス」とのことなので「所得税の確定申告」はしていると思いますが、もししていない年がある場合は【たとえ無収入でも】「個人住民税の申告」をしておいてください。 そうしないと「保険料(保険税)の決定」が正しく行われません。(市町村が正しく決定できません。) たとえば、【令和元年分】の「所得税の確定申告」をしていない場合は、【令和2年度(ねんど)】の「個人住民税の申告」をしておく必要があります。 (参考) 『国民健康保険加入世帯の方は所得の申告が必要です|茅ヶ崎市』 https://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/kokuminkenkohoken/1039936.html 『確定申告期に多いお問合せ事項Q&A……Q9 住民税や事業税の申告はどうなるのですか。|国税庁』 http://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/qa/02.htm#q08 ***** 備考4:「国保上の世帯主変更」について 「市町村国保」は「住民票上の世帯主」に保険料納付義務があり、「保険料の軽減判定」にも「住民票上の世帯主」の所得が影響します。 これは、「国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)」でも同じですが、【住民の申請により(市町村の審査により)】「国保上の世帯主」と「住民票上の世帯主」を別にすることもできます。 「国保上の世帯主」を別に定めた場合は、「住民票上の世帯主」の納付義務はなくなり、「保険料の軽減判定」にも「住民票上の世帯主」の所得は影響しなくなります。 (参考) 『質問国民健康保険の世帯主を変更するには,どのような手続きが必要ですか。|盛岡市』 http://www.city.morioka.iwate.jp/faq/hoken/kokuho/1012832.html ***** 備考5:「国保保険料の減免」について 「国保保険料の軽減(法定軽減)」はどの市町村でも「申請不要」ですが、【各市町村独自の減免】については【住民自身による申請】が必要です。 『保険料の軽減・減免|大阪市』 https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000369751.html
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すみません。 大事なことを書き忘れまたのでまた補足です。 前の回答で「個人事業主(自営業者)」といわゆる「給与所得者」では被扶養者資格の認定(審査)基準が違うことに触れましたが、【そもそも】被扶養者資格の認定(審査)基準は【保険者ごとに】【微妙に(場合によっては大きく)違う】ので十分ご注意ください。 つまり、「Aという保険者の基準だと被扶養者に該当するのに、Bという保険者だと該当しない」ということがありうるわけです。 参考リンクに【……の場合】と付けたのはそういうワケがあるためです。 --- ちなみに、基準があまりにバラバラだと問題があるので「認定の目安」を国(≒厚労省)が示してはいるのですが、あくまでも「大雑把な目安」で「法律」でもないので「保険者による認定基準の違い」は完全にはなくならないわけです。 (参考) 『パート主婦の「130万円の壁」はなぜ「130万円」という額なのか?(2012/6/14)|ダイヤモンド・オンライン』 http://diamond.jp/articles/-/20025 >70年代までの収入基準は健保組合が独自に決めていた
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補足です。 「扶養から外れる事を忘れて何年も過ぎてしまいました。」とのことですが、通常は【一年に一回】「被扶養者資格の再確認(検認)」が行われますので、【原則として】「(資格がないのに)資格が削除されずに何年も過ぎてしまう」ということは【ありません】。(見過ごされても一年くらいのものです。) とはいえ、「検認」のやり方は【保険者(健康保険の運営団体)ごとに】違いますので、「(資格がないことが見過ごされて)何年も過ぎてしまう」ということがないわけではありません。 --- いずれにしても、【質問文を読む限りでは】「保険者への確認」はまだしていないようなので、まずは「検認で被扶養者資格が削除にならなかったのはなぜか?(資格に問題はなかったのか?)」「削除されずに見過ごされていたならいつが削除日になるのか?」を確認するのが先なような気がします。 --- ちなみに、「フリーランス」つまり「個人事業主、自営業者」の場合は【被扶養者資格の認定(審査)基準】が「パート収入のみの主婦(主夫)」などとは根本的に違いますのでご留意ください。 (参考) 【味の素健康保険組合の場合】『被扶養者資格確認調査』 http://www.kenpo.gr.jp/ajinomoto-kenpo/contents/nintei/shikakukakunin.html 【全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合】『被扶養者資格の再確認について』 http://www.kyoukaikenpo.or.jp/g5/cat590 --- 【クボタ健康保険組合の場合】『自営業者の認定について』 https://www.kenpo.gr.jp/kubota/contents/sinsei/jiei_nintei.html 【デンソー健康保険組合の場合】『自営業のご家族が被扶養者になれる条件』 https://www.denso-kenpo.or.jp/outline_index/family_a/family_self 【全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合】『従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き|日本年金機構』 https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/tekiyo/hihokensha1/20141202.html --- 『健康保険(協会けんぽ)の事務と手続等|日本年金機構』 http://www.nenkin.go.jp/service/kounen/kyokaikenpo/20120324.html 『リンク集>健保組合|けんぽれん』 http://www.kenporen.com/kumiai_list/kumiai_list/ ※「健康保険組合」は1,400近くありますので、すべて掲載されているわけではありません。
お礼
大変詳しくありがとうございます! 早速手続きします。 今後はこのような事がないよう、十分に気を付けたいと思います。 本当にありがとうございました。助かりました。