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旧日本海軍戦闘機震電開発の動機について
戦局が悪化していた当時このような戦闘機を開発する意味があったのでしょうか。戦後何かの役に立ったというようなこともなかったのでしょうか。
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技術者なら理論上可能な事は現実に可能であると実証したいはずです。 震電の形はデメリットがありますがメリットも大きいです。 重量バランスが良いそうで、機体を短くでき、機首にはエンジンの制約無しで機関銃を装備できます。 試作機が完成し試験飛行もできたそうですから、実用化の可能性がある事を実証したと思います。 既存の技術を改良して作るより、別の技術を使う方が大きな向上につながる事があります。その可能性にかけた事は意味があると考えます。 前翼機はジェット戦闘機に採用例がありますので開発が無意味だったとは言えないでしょう。
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意味があるというか高空から爆撃を行うB29を迎撃する為だけに作られた局地戦闘機です。 B29の飛行高度まで上がり更には高速ですれ違いざまに強力な機首の火器をぶち込み落とすことに特化した機体です。 大型の火器を機首に集中させかつ高速を出すために大型のエンジンを積むために エンテ型という特殊な形状を採用した。 これは全てB29撃墜のため。 当然B29が日本各地に爆撃を繰り広げ当時の戦闘機ではなかなか撃墜できず特化した戦闘機が必要だったのでしょう。 必要がなければ兵器は生まれないです。
お礼
そういう目的でしたか。
- eroero4649
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#1です。 戦闘機のエンジンについていえば、1939年あたりの戦闘機はだいたいどれも1000馬力くらいのエンジンがついていました。ゼロ戦の栄エンジンが900馬力ちょっとなので、まあだいたい同じくらいです。 でも大戦の後半となると概ね少なくとも1500馬力、2000馬力級のエンジンも珍しくなくなりました。最高時速も大戦初期は600キロに届かないくらいでしたが、末期には700キロクラスになります。 戦闘機(軍用機)は自動車レースと同じで、エンジンの馬力が大きくて最高時速が速いほうが有利です。なので#2さんも書いていますが、戦闘機メーカーの多くは自動車メーカーでもあるのです。 でもね、ここで大日本帝国の限界があるんです。重工業国であるアメリカやドイツやイギリスやソ連はそういう大馬力エンジンというのが作れますが、本質的に軽工業国であった日本はそういうものが作れなかったのです。栄エンジンは最初から完成形でしたから、改良の余地がほとんどありません。なので改良しても馬力はほとんど伸びなかったまあ頑張って1000馬力くらいにするのが限界でした。 一方、スピットファイア(とP-51)で使われたロールスロイスのマーリンエンジンは、当初は1000馬力級でしたが、改良で2000馬力近くまで伸びています。そのくらいの技術的な改良の余地というか、設計上の余裕があったのです。日本人は今も昔もこの「設計に余裕を持たせる」というのが苦手です。 日本の技術を美化している方もいますが、美化しすぎはよろしくない。きちんと現実を見る必要があります。 ニコンは戦争が終わるまでは、軍事用のレンズとカメラを作っていました。軍事用のカメラやレンズっていうのは性能最優先でコスト度外視です。だから当時の日本としては一番いい品質のものを作っていたはずです。それで戦争が終わって軍が解体されたから、軍事用カメラのノウハウを使って民生用カメラを作ろうとなりました。それでドイツの有名なカメラ、ライカを買ってきてこれをまあ、コピーしようとなった。それでライカを動かしてみたら、シャッターを何回切ってもシャッター幕が正確に送られる。「こんなもの、自分たちには作れない」と途方に暮れたという話があります。当時はそのくらいの技術だったのです。 ゼロ戦の栄エンジンも、工場から出荷された状態では品質のばらつきが大きすぎて使えなかったんですね。だから整備兵がひとつひとつ整備して使えるようにしなけりゃなりませんでした。だから事故率(故障率)が高い。アメリカの戦略爆撃調査団が戦後に日本空軍(海軍と陸軍の航空隊)の調査をした報告書では「日本軍は事故率が高すぎる」って呆れてるくらいです。飛行機の事故ってのは、概ねパイロットが死ぬ確率も高いものです。パイロットの無駄な損失ですよね。 ただ、当時のアジアで自動車や戦車や軍艦や戦闘機を自前で作る力があったのは、日本だけです。それは間違いありません。アジア内ではその工業力は飛び抜けていました。けれど、それがアメリカやドイツやソ連といった重工業国には敵わなかったという事実があります。 あと確かに、軍事用として開発されて民生に生かされているものは少なからずあります。フリーズドライのコーヒーは軍用食として開発されましたし、ゴアテックスも軍服の防寒着として開発されました。バーバリーでおなじみのトレンチコートのトレンチとは「塹壕」を意味して、これまた軍服からです。コートの肩にボタンがついたペラペラがついてるのは、元々はあそこに銃のスリングを引っかけるためです。 「二番じゃダメなんですか?」っていった人が揶揄されてますけど、じゃあ世界の一番のスパコンを日本が持ってて世界的にリードしているのかというと、もはやIT技術では日本は後進国です。給付金のWeb申請が、わざわざWebで申請したのにそれを紙にプリントアウトして人間の手で確認作業しているというのがその証拠ですよ。そんなバカなこと、台湾でも韓国でもしていないです。カタログスペック至上主義、それが日本のオタクです。だから日本はダメなんですよ。大事なのは「世界一のスパコンを持っているか」じゃなくて「そのスパコンで何を研究しているか」です。それが分かっていない人があまりに多い。
お礼
長所は短所とも言いますね。日本人は数百年前から戦争は嫌いになっていたのではと思います。幕末から外国からの圧力で戦争の準備を始めたが元々積極的ではなかったのでは。日本は軽工業国というより戦争嫌悪国かなと思います。誉エンジンなんか芸術品ではありませんか。ひ弱なのはもともと平和的だからではないでしょうか。
- oska2
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>戦局が悪化していた当時このような戦闘機を開発する意味があったのでしょうか。 戦局が悪化していてもいなくても、軍事力は常に最新化する必要があります。 既に「ゼロ戦・隼」は、連合国の敵ではありませんでしたからね。 最低でも、対等に交戦できる戦闘機が必要です。 当時、旧民主党所属の中国・日本の二重国籍疑惑を持っている元水着モデルが居れば「無駄な開発は、止めましよう。中国の属国になるのは駄目ですか?」と事業仕分けで開発を中止したでしよう。 が、独立国として最後まで国を守るのは国の義務です。 最善を尽くして負ければ、仕方がない。何もしないで負けるのは、無駄死に。 今でも、韓国軍が対日本として原子力潜水艦保有を計画していますよね。 正式な空母も、日本の対抗策として建造計画が進んでいます。 ミサイルなんか、既に大阪まで射程圏内に実戦配備が済んでいます。 核を持った統一朝鮮誕生が、文政権の目的らしいです。^^; もちろん、頼みの米軍は「技術提供拒否」です。 >戦後何かの役に立ったというようなこともなかったのでしょうか。 震電に限りませんが・・・。 軍事産業の技術は、高度経済成長に役に立っています・ 戦闘機の防風ガラスは、レンズの分野で世界最高水準になりました。 ニコン・オリンパス・ペンタックスなど、レンズを用いた製品が進化しました。 陸軍・隼戦闘機を製造していた中島飛行機は、富士重工・自動車部(すばる)として「水平対向エンジン」を開発しました。 仁科研究所が行っていた原爆開発も、原子力発電所建設の基礎データになっています。 まぁ、戦中の色々な開発は戦後の経済成長に重要な基礎になっています。 この豊富な基礎があるので、今でも日本では色々な新商品が開発出来るのです。 立憲民主党の元水着モデルが言う様に「成功するか否か分からない研究に莫大な予算を出すよりも、特許を買った方が安い」という政策だと日本は沈没します。 「2番どころか、10番以内に入るのも疑問」
お礼
なる程と思うことばかりでした。震電もどこかで飛んでいるのですね。
- eroero4649
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戦局が優位に進んでいようが苦戦していようが、敵が新兵器を開発しているのだからこちらもそれに対抗できる新兵器を開発しないといけないでしょうね。 震電はかなり奇をてらったデザインですが、第二次世界大戦当時はとにかく開発競争が最優先でしたからどこの国でも奇天烈な実験機が登場していますね。そういうものの大半は失敗で終わりますが、どんな分野でも伸び盛りのときにはそういう前衛的な実験が行われるものです。日本の自動車メーカーも元気だったときはロータリーエンジンとか水平対向エンジンみたいな新技術に挑戦するメーカーが出てきたものですよ。 また、いずれジェット戦闘機の時代が来ることを前提にすれば、ジェット戦闘機になりやすいデザインですね。プロペラも本来は推進式のほうが効率がいいんです。最初の飛行機であるライトフライヤーも推進式ですしね。でも世界のレシプロ機のほとんどが牽引式になっているのは、牽引式のほうが降着装置が小さくて済むのと牽引式だとパイロットが脱出するときにギロチンになってしまう可能性が高いからです。 「何かの役に立つ」なんて、兵器っつーものは全てが「人殺しの他には役に立たないもの」ですよ。
お礼
兵器の研究は技術革新の最大の要因なのですね。橘花のジェットエンジンを搭載していれば幻の名機だったにちがいありませんね。
お礼
米本土爆撃を想定した中島飛行機の富岳よりもはるかに現実性がある計画だったのですね。