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「AとBと、どちらが良いですか」の助詞の「と」
2つの物を比較して、そのどちらが良いか、悪いか、大きいか、小さいかなどを質問する場合に 「AとBと、どちらが(形容詞または形容動詞)ですか」という文法を日本語を学習する外国人は初級で習います。 この一文には助詞の「と」が2つあり、「AとB」の「と」は英語でいう「and」にあたり 「Bと」の「と」はAとBを比較していることを指す助詞であると理解しています。 しかし私自身は実生活で「AとBと、どちらが」という表現はほぼ全く使用せず、 「AとBは、どちらが」もしくは「AとBのどちらが」と使用する方が自然ではないかと思うのですが、皆様はいかがでしょうか。 皆様は「AとBと、どちらが」と、自然におっしゃいますか。 お伺いします質問のポイントは「AとB」の後に付ける助詞の「と」についてです。 ご意見をお聞かせください。 どうぞよろしくお願いします。
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- kappa1zoku
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前回の回答が説明不足のようにおもわれますので、再度書きます。 日本語には、口語的表現と文語的表現があります。普段の会話では口語的表現を多用します。また、文章や教科書などでは文語的表現が多くなります。もちろん、会話の中でも文語的表現をしたり、文章の中でも口語的表現をします。 ただ、日本語に日常的に接していない外国人の方には、文語的表現を普段の会話であまり耳にしない分、違和感があるのではないでしょうか。 文語的表現には古い時代からの使い方をする場合が多いので尚のこと疑問にもたれると思います。 他の方も書かれていますが、あなたが質問で示した「AとBと」の助詞は、並列助詞と呼ぶものです。2つの「と」があるために、間の「と」と後ろの「と」では別な役割を持たされているのではという疑問ももっともです。 その疑問をとくために、いろいろな用例に触れるのがいいのでないでしょうか。 並列助詞の用例として3つの場合を書きました。 (1)AとBと (2)AとBと (3)A、Bと (1)設問:中国と韓国とどちらが大きいですか。 回答:中国の方が大きいです。(大きいのは中国です) これはあなたが質問した事例と同じものです。「と」が2つあり、うしろの「と」の意味が分からない。比較するための役割をしているではという疑問です。 (2)設問:中国と韓国とどちらが好きですか。 回答:どちらも(どちらの国も)好きではありません。あるいは、〇〇が好きです。 この場合は、どうでしょうか。「と」が2つありますが、比較ではありません。好悪という判断というか、考えを聞いています。 (3)若い夫婦に待望の赤ちゃんが生まれました。生まれたばかりの赤ちゃんを見た夫は、妻にこう語りかけました。 「もうすごく可愛いね。この子は、君と僕との愛の結晶だね」 この場合はどうでしょう。「君と僕と」という2つの「と」がついた語句です。「AとBと」の例です。 「もすごく可愛いね。この子は君と僕の愛の結晶だね」 こう書くと、「AとB」の例になりますが、「AとBと」の方が、より強調されているように感じます。 (4)設問:小学校、中学校と仲のよい友達はいましたか。 回答:小学校の時は、特に仲のよい友達はいなかったのですが、中学校の時は、A子とB子とはよく遊んでいました。 この場合も「AとBと」です。 上記の文章を以下のように訂正したら、どう違ってくるでしょうか。 回答:中学校の時は、A子とB子はよく遊んでいました。 この場合は、「AとB」の形ですが、内容が違ってきます。 最初の方の文章は、私は(A子とB子)の二人とはよく遊んでいたという内容ですが、後の文章は、A子とB子はよく遊んでいたという内容で、私はそこの関係に含まれていないことになります。 難しいですね。 ですから、語句を品詞に分解して考えることも大事ですが、語句全体の意味として考えることも必要です。 最後に、(3)A、Bとの用例を書きます。 藤圭子という演歌の歌手がいました。その人の代表曲に「圭子の夢は夜開く」があります。その中の歌詞です。 15、16、17と 私の人生暗かった *意味としては、15歳の時も、16歳の時も、17歳の時も、私の人生にはいいことがなかったという歌です。 これを、「15と16と17と 私の人生暗かった」という歌詞にすると、歌詞のスムーズさが失われます。 これも文語的表現ですね。 最後になりますが、日本語の「と」の英訳は、いくつかありますね。 <格助詞>and or with against あなたのおかげで僕も勉強になりました。ありがとう。
- kappa1zoku
- ベストアンサー率29% (334/1137)
ものすごく難しいことを外国人の方は勉強されているんですね。 日本人の僕らの方が試験に受からないような気がします。 質問の「と」ですが、日本語には口語として使う場合と文語をして使う場合があります。 口語は、普段の話し言葉です。文語は、文章として書く場合に使い、古い時代の日本の歴史的な使い方が残っています。 この場合の「と」も、現代文としても使うのですが、古語辞典の方が説明として分かりやすいかも知れません。 と【格助詞】です。意味・用法としては、 (1)共同動作者⇒・・・と。とともに。・・・といっしょに。 (2)動作の相手⇒・・・と。・・・を相手にして。 (3)比較の基準⇒・・・と。・・・とくらべて。・・・に対して。 (4)引用⇒・・・と。 (5)変化の結果⇒・・・と。 (6)譬喩⇒・・・のように。・・・と同じに。・・・として。 (7)並列⇒・・・と。 (8)強意⇒・・・と。 で、あなたが例題としてあげた、「AとBと」は並列助詞と呼んだりもします。文語では以下の三通りの方法があります。 (1)AとB (2)AとBと (3)A,Bと つまり、質問の場合は、AとBを比較して述べているというより、並列で述べています。そのあとの以下の文章でどのように判断をするのかを示しています。 現代文風の理解で言えば、AかBのどちらがよいのかの判断を事前に提示しているように取られますが、例題の「AとBと」の部分だけではそのような意味はありません。それはあくまで、それ以後の文章の印象をもって語っているにすぎません。全体の意味としては、AとBのどちらが良いのかという設問でしょうが、全体の意味と節とは別なものです。
お礼
ご丁寧にありがとうございました。 どのようにコメントすべきか考え、本日に至ってしまい申し訳ありません。 なかなか理解が進みませんが、繰り返し拝読し努力したいと思います。 ありがとうございました。
- marisuka
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AとBと の場合は、どちらもそれぞれが「比較の対象をあらわす格助詞」 AとB の場合は「対等の関係で並立させる並立助詞」 という解釈でいかがでしょうか。 つまり前者は、Aと比較し、Bと比較する、と言いたい。 後者は、A、B二つを同時に並べて選ばせたい。 こんなニュアンスだと私は思います。 ただ、言っている内容は、ご質問中のどれも同じですよね。 「AとBと、どっちがいい? 」普通に使うし、違和感もありません。関西人だからかな? 「AかBか、どっちがええ?」と同じ感じで使っています。
お礼
ご回答をありがとうございます。 やはり「AとBと」も使用されるのですね。 日本語の初級学習者にとっては「AとBは、どちらが」のほうが圧倒的にわかりやすいところを あえて「比較の『と』」を別に覚えさせるほど重要な助詞かどうか、個人的に疑問に思っていました。 ありがとうございました。
- staratras
- ベストアンサー率41% (1499/3651)
「AとBと、どちらが…」…(1) 「AとBは、どちらが」「AとBの、どちらが」…(2) どちらも使いますが、考えて見ると無意識のうちに使い分けているように感じます。 相手に具体的に選択を求める場合や、特にA対Bの対比を強調したい場合は(1)です。 「リンゴとミカンと、どちらがお好みですか?」(単に好みを聞いているのではなく、今どちらを食べたいかを聞いている場合) 「九州説と畿内説と、どちらが正しいですか?」 単なる比較の場合は(2)です。 「リンゴとミカンは、どちらが酸っぱいですか?」 「リンゴとミカンの、どちらが安いですか?」 余談ですが、「AとBと、どちらが…」という表現には漢文の名残を感じます。 「創業と守成と孰れか(いずれか)難き(かたき)」
お礼
早速のご回答をありがとうございます。 「AとBと、どちらが…」も使用されるのですね。 「相手に具体的に選択を求める場合や、特にA対Bの対比を強調したい場合」と「単なる比較の場合」の違いですね。 私自身、まだ少し理解が足りないのですが、繰り返し読みながらよくよく考えてみます。 ありがとうございました。
お礼
度々ご丁寧にありがとうございました。 感謝しております。