武士といっても、大きく分けて三つの時代に分類できると思います。「戦国時代以前(鎌倉時代など)」「戦国時代」「江戸時代」です。
戦国時代以前の武士にとっての主要な武器は、弓です。その当時のジョークにこんなのがあります。ある武士が、豪華な脇差を持っている男にこの脇差とあなたの弓を交換してくれと話を持ち掛けられた。脇差の品がいいものだったのでそれに応じて帰ろうとしたら、相手は弓を構えて「騙されたな。射られたくないなら脇差を置いてゆけ」といわれて脇差を置いてほうほうの体で逃げ帰った、というものです。
このジョークの笑うポイントは「武士がメインアームである弓を手離すとは、交換に応じた武士はなんて間抜けなんだ」ということみたいです。だから当時は弓を持ち歩いていたようですね。
江戸時代の武士にとっての刀はあくまで身分を示すためのシンボル的存在です。だから本身だと重いので竹光にするような人たちがいました。
戦国時代はいつも戦さの時代なので、平時にはならないですね。またこの当時は地方によって多少の違いもあったようで、上州(群馬県)あたりの武士は二本差しを嫌って長めの刀を一本差しにするのを好んだそうです。