ヘーゲルの自己意識にとってのもう一つの自己意識とは?
◆「自己意識にとってもう一つ別の自己意識が存在する。それは自分の外に出ているが、このことは、二重の意味を持っている。
一つには、自己意識は自己自身を失っている、ということである。
なぜなら、それは、自分をもう一つの他の実在として見出すからである。
第二に、自己意識はそうすることでもう一方の相手を破棄している。
というのは、それは、相手を実在としてみるのではなく、むしろ自己自身を相手のうちに見出すからである。」(141.109-19)
ヘーゲルは、「自己意識が二重になりながら統一を成しているという概念」(141.109-9)に、「自己意識で実現されている無限性」をみる。
自己意識が二重になりながら統一を形成するというのは他者と人間関係を結ぶ中でこそ、自分に対する期待、自分の果たすべき役割、自分のなしうることなどについて、意識されるからである。
(加藤尚武編『「精神現象学」入門より』)
という事は、自己意識にとってのもう一つの自己意識とは他者なのでしょうか?
また他者は如何に、どうやって自己意識に把握されたのでしょうか?
お礼
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