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CO2アーク溶接の溶け込み深さの規格と溶接強度の相関について
- CO2アーク溶接において、溶け込み深さの規格は板厚毎に存在します。
- 溶接強度と溶け込み深さの相関については、破断面積に影響を与える可能性がありますが、測定は困難です。
- 溶け込み深さの影響よりも、溶接ワイヤーの材料強度が重要と考えられます。
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まず、溶け込み深さと強度(≠溶接強度)に相関はあります。 ただし、開先形状やその製品の使われ方(応力の掛かり方)、設計思想によって考え方が変わりますので、一概にコレという解答はありません。 文面から、開先形状は隅肉がメインでしょうか。 教科書では隅肉開先での溶け込み深さは強度に関係なく、のど厚(現場では脚長を管理することが多い)が強度に起因するとされています。 (突合せや重ね隅肉は溶け込み深さが見かけ上の板厚になるので強度に起因します) が、これは机上の理想状態の話。 現実では2番(HAZ)の強度低下がありますので、母材より静的強度の高いワイヤでガッツリ溶かす(板厚6mm程度までなら、板厚の半分くらい)のがセオリーです。 >どういうわけかスタートから90度のところは溶け込みが悪いです。 半自動は母材が溶けていなくてもワイヤを送り込んでしまうので、4.5mm厚ならスタート点から10mm程度は溶け込みがほぼゼロです。D=12mmの全周溶接で、90°地点は溶接長が10mm以下ですので、そのような結果になってもおかしくありません。 >客先各様で溶け込み等々のスペックがありますがネットで見る限りではスペック有りません 上述のように、答えはありません。設計段階での安全率の設定、求められる性能、材質、施工方法等々により変わります。そして、その数値は過去の実績を積み上げて設定した、いわゆる「経験値」であることがほとんどです。 >φ12の溶接部から剥離破断 剥離と破断は別物です。 対策にあたり重要なのは、なぜ壊れたのか ということです。 単純に静的強度が足りなかったのか 疲労破壊なのか 溶接施工時に高温割れや溶け残しによってスリット形状が内部に残り、そこから進展したのか などなど考えられる原因はいくらでもありますが、それぞれに対策方法が違います。 もし溶接スタート部周辺で破損しているのであれば、スタート位置を変えるだけで力の掛かり方が変わり、解決する可能性もあります。 理屈の話をするとキリがありませんので、まずは現物を観察して破損原因を推察されるのが良いかと思います。
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- ohkawa3
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溶接に関する信頼できる情報源である(社)日本溶接協会/溶接情報センターの公開している情報によれば、 突合せ溶接継手(全断面溶接)の溶接線に直角方向に荷重が作用する場合では,溶接金属および熱影響部の強度は母材よりも高いということが、溶接部の強度を考える上での基本になっています。 シンプルな説明をなさりたいお気持ちは理解できますが、 すみ肉溶接などでは、溶接線に直角方向に荷重が作用すると仮定するのが適切ではない場合もあり、溶接部が母材より先に破壊する場合もあるでしょうから、溶接の状態及び応力の加わり方によって場合分けして考えることが適切と思います。
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回答ありがとうございました。 提示していただいた資料、一読では理解できませんので熟読します。 投稿の発端はSS400の丸棒φ12(軸本体部はφ17)にSS400板4.5等々の溶接を12点ほど実施してます。 定期的にデータを客先の提出してます。 現在進行中ですが溶接スタートから90度と270度のところを切断し溶け込み深さをマイクロスコープで測定してます。 どういうわけかスタートから90度のところは溶け込みが悪いです。多分温度が低いから。270度は何回測定しても規格値を満足してます。板厚4,5ですので溶け込みは´0.7以上ということで再製作、測定がたびたび発生してます。 客先各様で溶け込み等々のスペックがありますがネットで見る限りではスペック有りませんよね、あれば教示願います。 補足の追加。現在納入部品1点、納入数約10,000に対し市場クレームが3個発生してます。納入開始から5年経過してます。 1個はφ12の軸が折れてますが、残り2個は軸φ12の溶接部から剥離破断してます。 現在客先からはSample5個を要求され収めてますがそれ以上のリクエストが着てません。 さて今後の対応如何にするか思案中です。 参考になる文献等ご存じあればお手数ですが教示お願いします。宜しく。
お礼
回答ありがとうございました。 90度地点溶け込まないことも有りうるはやっぱりね、です。 溶接スタート地点から90度ぐらいの所とそれ以外の場所、ビードの赤色度違います。 弊社の客先、K,Y社はボルトの頭部の溶け込みデータもリクエストしてきます。 そこに行くとH社は要求してきません。弊社の部品が納入後組付けまで外れていなければOKという理由です。 H社のQCはどのようね組付けるか分ってないように思います。 又Y社は溶接スタートから全長の半分すぎたところを切れとなってますが実務の担当者まで徹底してないようです。 K社の場合、良くわからない基準書を使ってます。四角四面で要求してきます。