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砂地で有機農法を成功させるための方法とは?
- 砂地での有機農法について考えていますが、どのような方法が効果的なのでしょうか?
- 堆肥や肥料にはぼかし肥料や発酵牛糞を使用する予定ですが、砂地でも十分な効果が得られるのでしょうか?
- 成功するためにはどのようなポイントに注意すれば良いのか、お教えください。
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質問者が選んだベストアンサー
100%砂地とは川砂の土地と言う事でしょうか?もし海岸の砂土だとまずは充分塩分抜きをしていかないと栽培できる作物がかなり限られてしまう事でしょう。質問なさるときは栽培する環境の事も出来る限り詳しくお書き下さい。 汽水域ではないところでの川砂でしたら、土壌改良出来てもはじめのうち適応する作物の種類は限られてしまいます。私の経験では川砂70%くらいの土地での土壌改良で効果がはっきり感じられ水はけを好む野菜が作れる様になるまで5年かかりました。まずはある程度の保水性を持つ土に改良する事。それまでは肥料を入れてもほとんど土に留まらず、水で深い所へ洗い流されるので無駄になります。 以前住んでいた所が一級河川の堤防横でした。大昔は何度も川の流れの位置が変わっていた様でその川の周りの土地の地区一帯は広く川砂主体の所で、しかも私の住んでいた所は砂鉄が多く含まれ風化し赤く色付いた錆び土でした・・・。 その川の少し上流にあたる所に(やはり川砂主体)親戚が住んでおり、以前は水はけが良い土を好む種類の野菜栽培に定評を持つ腕の良い有機栽培に近い農業をしていました。私が幼かった頃は漁業権も持っており、川に網をかけてのウグイ獲りについて行ったりしました。ウグイは煮て干し砕いて自家製の魚粉肥料として使うのです。 その定評の秘訣の一つが「農耕馬を2頭飼う事」で、周りの農家は農耕馬を手放して近代的な農業機械に頼っていくのにその家だけはかなり遅くまで馬を飼っていました。馬糞堆肥を得る為です。 馬は食べた飼料を牛の様に完全には消化できません。未消化な植物の繊維が豊富で、それを上手に堆肥化すると植物繊維が豊富で有用微細生物が多く棲む良質な堆肥が作れるのです。 川砂は保水性が乏しく、合わせて保肥性もほぼありません。それに毎年たくさんの植物繊維を混ぜ込んでいき、有用微細生物に分解してもらう事で保水性と保肥性が徐々についていく様に徐々に作り上げていくのです。ただし急いでは作れずある程度の年数が必要です。 アイルランドで昔、海岸の砂地に畑を作るのに石垣で囲った所へ、海藻を集めてきて塩分を洗った後に砂に漉き込むことを長く続けて野菜が育つ畑を作ったそうです。海藻の場合は陸の植物の様なしっかりした構造の繊維質を持ちませんが、海藻特有のあのぬめりが砂粒をくっつける事から保水性が保てるのでしょう。 砂漠の緑化でポリマーを使用することが有ります。紙オムツなどに使われる優れた吸水性を持つ物です。作用は海藻に良く似ています。それでしばらくは保水性が保てますがポリマーは耐用年数が過ぎれば効果は薄れてしまいます。でもその間に栽培した植物の葉が落ちたりして分解されていくうちに土内(砂内)で植物の繊維質が少しづつ蓄積し、ポリマーの助けと微生物などにより団粒構造が出来上がってきますから植物さえ枯れずに順調に育てばいずれ植物自らが土を育てていってくれるのです。 親戚が作る長イモは水分が多すぎず味が濃いので遠くの長イモ栽培が盛んな所からわざわざ来て直接買っていく人が居るくらいで、私は小さい時から食べていたので親戚が亡くなってから初めて市販の長イモの味の薄さを知ったくらいです。私は親戚の行ってきたこの事がきっかけで土壌改良と維持(毎年の土つくり)の大切さを実感しました。 以前住んでいた家の錆びた川砂土の改良には毎年、生バーク堆肥を植える場所の土(植え穴を2倍以上の大きさ・深さに掘る)の2割入れ続け一年生の植物だけを栽培し、それが枯れたら抜いて植え穴より広く周りの土に堆肥の混ざった土を混ぜていくという事を3年間繰り返しました。 林業が盛んな土地柄、針葉樹の皮で作り出来たてを乾燥させずに袋に詰めて売られている製品が家族のつてで安価に買えたのです。目を凝らして見ると有用微細生物がたくさん居て蠢いているのが見える程良い質の物でした。バーク堆肥は一般には高価だとの事で(更に生だと生産している所からの直売しかない)同じ性質で、もし手に入るなら馬糞や稲わら堆肥が向くと思います。ぼかし肥料というのが何を材料にし植物繊維がどのくらい混ざっているかによっては、向くか向かないか、使う時には他に植物繊維を大量に追加すべきかが違ってくるかと思います・・・。単体で使うと分解が遅いのですが完熟腐葉土も向きます。作物を植えるまで2か月以上あるなら良質な堆肥+完熟腐葉土を入れた植物繊維が豊富に混ざった土は作れるでしょうが、それでも何年かは繰り返さない事にはかなり水はけを好む作物しか作れないかと・・・。私の場合市販品の様な立派なブロッコリーが作れるまでになるのに5年かかっています。 私の場合は生バーク堆肥を毎年繰り返し混ぜ続ける事で3年目にはミミズが棲みつき(山に居る種類のミミズだったのでバーク堆肥に卵が混ざっていたらしい) 4年目からはそれまでに作っていた自家製コンポスト堆肥(雑草と植物性の台所残渣と古い土を使いEM菌の堆肥化促進剤を時々混ぜた「半分堆肥半分土」の様なもの)をバーク堆肥から変えて毎年地力の維持に使いとても良い土に変えました。それでも5年くらいでは痩せ地を好む植物や水はけを好む植物ならとてもよく育ちましたが、特に保水性を好む様な種類に向くほどまでには改良はできず、6年目の冬に急きょ引っ越すことになってそれ以降の土壌改良は出来なくなりました。それでも引っ越し先が隣の地区なので元のご近所の住人とは何度も会う機会や電話で話せたりで良く聞くのは元の家の庭土が近所中で一番良く、後に入居した人は何の手入れも無く年中花が楽しめていてうらやましいとの事でした。 100%の砂なら「土壌改善だけで」5年以上はかかるものと思われます・・・。早く畑を使いたいならそれこそポリマーなどの様な人工的な物でも混ぜない事には難しいかも・・・。でも有機農法だとそれは無理でしょうからせめて他所から運んだ土を「作物を植え付ける穴にだけでも」混ぜるべきと思います。これは有用微細生物を連れてきて棲み付かせる為。ぼかし肥料だと微生物は豊富に居ても植物繊維を微生物が食べやすい様に細かくしてくれる役割をするの生物の方が乏しいので連れてくるしかないのです。ミミズもその役割をしますが砂が多い土だと住み心地が悪くて逃げてしまう事も。土の中の微細なダニや昆虫の存在が大切なので、手っ取り早い補給に土が一番なのです。できれば入れる土も種類に気をつけ出来るだけ保水性を持つ土を。以前ビオトープやメダカに凝った私の個人的な経験では湖沼土や、池の底を浚った時に出る魚のフンや水生生物が豊富に混ざった土(庭の手入れを扱う植木屋さんなどで扱っている所も)が手に入れば適宜混ぜると養分的にかなり良いのですが高価だったりで手に入りにくいかも・・・。知り合いに個人で溜池を所有・魚やスッポンなどの養殖をしてる人が居れば、交渉次第で水抜き・清掃する時に出向いて手伝いがてら採って自分で運ぶのなら入手できますが・・・。 その様なものを混ぜてもまだ「地力のある土」とまでは言えないので緑肥を栽培して漉き込むとかなり良い土になります。一年草ならヒマワリなど、多年草だとホワイトクローバーあたりが向くでしょうがヒマワリの場合大型トラクターが無いと漉き込みが難しく、ホワイトクローバーは我が家では砂利の上に生えて枯れるを繰り返して堆積したのが良い土になってたくらいでお勧めなのですが最低3年は生やすのと、あらかじめ砂にしっかりと植物繊維が混ぜ込まれてないと育ちがいじけるかも。でもうまく育てば根粒菌も住み着くので土がとても肥えてくれます。 牛糞は砂と合いません。確かに牛糞には粘りがありますが、団粒構造が出来る粘りではなく多用すればリスクも多く・・・。完全に消化しきっているので植物繊維補給には成らず、塩分を与えていた牛の糞だと塩分が作物に悪影響を与え、土が乾燥すればガチガチに固く雨が降ればネチャネチャした嫌な土になります。今の家の先住者が牛糞を多用したので我が家の畑の一つは使い物にならず、また牛糞を毎年運んできて置いていた場所には近所には生えていない外国のしつこい雑草が蔓延っています。これは牛が食べる輸入飼料に種子が混ざっていて牛のお腹を通る事で発芽できる性質の種類で、牛糞にこの種子が混ざっているといずれは一帯に蔓延って悩まされます。また、大量に使った後に肥料で窒素を使えば残留するほどの量となって、葉物野菜に大量に害虫が発生したりそこに生えた植物が異常な育ち方をする(巨大化し質が固くごわごわに)事も・・・。 荒れ地や長期休耕畑地の再開時に牛糞堆肥を使う事がありますが、発酵牛糞や牛糞堆肥と言われるものは基本的に既に出来上がっている畑へ適宜使う「肥料」であると考えて下さい。植え付け時の穴の底に元肥として適量入れたり追肥として使う方が効果的に使え牛糞のリスクも避けられます。先住者が毎年牛糞を入れている畑を受け継いで酷い目に遭った事のある私は(偏った成分の改善を試みるも多すぎ手に負えず耕作放棄。結局長い年月放置したことで改善)牛糞は必要と思わず全く使いません。個人的に砂地に使う場合はほとんどメリットが無いのではと感じます・・・。 作りたい作物はどんな物ですか?もし畑を作ってから考えるのなら初めて作るのはラッキョウやスイカなどが向くかと。これらはかなりの砂地でも栽培さえ適切なら大丈夫。玉ねぎも県によっては可能かも。それ以外ならまずは土壌改良に専念し、砂100%なら使える畑になるのに早くても5年はかかるでしょう。土壌を改善させる目的の改良は急げませんが徐々に土内の有用微細生物を殖していけばいずれ有機栽培にとって力強い味方となってくれますよ。
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- qwe2010
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砂地では、水分が保持できません。 作ることができる作物、ほとんどないと思ってください。 それよりも、水耕栽培を、お勧めします。
補足。 どんな地形かわかりませんが,砂の飛散をふせぐための「防風林・防砂林」の植林はなされていますか? せめて人工の柵がありますか? なければ,農地に新たな砂が堆積して作物を埋めたり,せっかく造った土壌が浸食されるだけでしょう。 すでに防風林があって砂が固定され,雑草(ススキなどふつうの植物)がわんさと生えている。また,土壌がいくらか黒っぽくなっている。そういう土地でないと無理でしょう。まったくの砂地からそうなるまでに,数十年かかるとNo.1では答えたのです。
砂地には「ハマエンドウ」(エンドウの仲間だか根がやたら深い)などの特殊化した植物しか生えないでしょう。少々の堆肥投入では無理だと思います。数十年かけた土壌改良が必要なんじゃないですか。