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超伝導ループに磁束は侵入するか

超伝導ループには磁束は侵入し得ないと思っていたのですが間違っているのでしょうか。(超伝導面に磁束が侵入できないというのは常識なんでしょうが、超伝導ループだとどうなんでしょう?) 次のような計算をしてみました。 コイル1があって交流電源をつなぎます。そこから磁束φ1を発生します。 近くに超伝導のコイル2があります。 結合係数はkです。従ってコイル1からコイル2へはkφ1の磁束が行きます。 コイル2に誘導する電流により磁束φ2ができます。 φ2がいくらか計算すると、期待する答えは-kφ1だったのですが、そうなりません。コイル1とコイル2とのインダクタンスが等しいときのみ-kφ1となりました。つまり一般には超伝導ループの中に磁束が侵入するという結果になってしまいました。 計算は普通の相互誘導の回路計算でコイル1とコイル2の電流を求め、磁束はインダクタンスに電流を掛けるだけで求めました。 目的は超伝導のことを調べるのではなく、ある電磁界計算をしていて、それが正しいかチェックするためにコイル2として全くロスのないケースを見てみたものです。

質問者が選んだベストアンサー

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  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.1

超伝導ループの中に磁束は侵入しません。 (超伝導ループの中では鎖交磁束は一定に保たれています。) 1. 計算するさいに使用した値、 コイル1の自己インダクタンス L1 コイル2の自己インダクタンス L2 相互インダクタンス M 結合係数 K の関係が正しいか(1ターンループでない場合、きちんとターン数を反映しているか) 2. Kの定義は?(Φ2=KΦ1 で計算しているところを見るとK=n1M/n2L1で、よく使われる定義k^2=M^2/(L1L2)とは異なっているように思えます) 3. Φ1,Φ2は磁束(LIで計算される値は鎖交磁束で、1ターンコイル以外では磁束とはターン数倍異なります)ですよね? 電流とインダクタンスから磁束を計算する場合、ターン数を考慮する必要が有りますが、正しく考慮されているか? あたりを確認する必要が有るかと思います。 #L1=L2の時にのみOKということからすると、2番目のKの定義の問題のような気もしますが。

imoriimori
質問者

お礼

どうもありがとうございます。 レスポンスが遅くなり申し訳ありません。質問を投稿した後すぐに出張したのですが、出先はインターネット接続環境が無く、昨晩戻って来たばかりです。 結論としましては、ご明察のようにKについて私の中に混乱が有ったのが原因と思います。これから確認致します。 もうちょっと説明致します。 昨日の帰路の新幹線の中で考えました。系をごく単純にして、磁束とか電流とかの微分方程式で扱うと、磁束は侵入しないという結論にしかなりません。ところが電気回路の電磁誘導の式で書くと、違った結論になり、「どっちも単純明快な式なんだけどなあ、でも話は単純になったからこの違いはどこから来るかは後で調べよう」、というのが帰路の結論でした。 そこで、頂戴したコメントを読みますと、Φ2=KΦ1 のKとk^2=M^2/(L1L2)のkとが同じものという思いこみをしていました。これが原因に違いありません。 あらためてKとkについて教科書をひもとき直します。ご指摘がなければこの先多大の時間をロスしたと思います。

その他の回答 (3)

  • foobar
  • ベストアンサー率44% (1423/3185)
回答No.4

今回のご質問は、電磁界計算の妥当性を見るために、理想導体のコイル2を仮定する ということですから、、、。 超伝導と理想導体 今回のご質問のように、電気回路として扱える程度のマクロな挙動を取り扱う場合で、 A:直流回路の場合には,超伝導導体を抵抗0の理想導体として扱ってもまずは良いかと思います。 (ただし、臨界電流や臨界磁界を越えてないことは確認する必要が有りますが) B:交流回路の場合には、超伝導線とはいえ交流損失(ヒステリシス損失や渦電流損失)があります。で、実際に超伝導を扱う場合にはこれらの損失を考慮する必要が有ります。(今回のご質問は交流回路ですが、質問の最後にかかれているように計算のチェックに使うということなので、交流損失は無視して良いかと.) 実際の超伝導線内部で、電流がどう分布しているか、内部の磁束の分布はどうなっているか、といった問題(これはこれで導体の安定性とか、上述の交流損失あたりと密接に関係するのだそうですが)を検討する場合には、#3さんが書かれているように、単純な理想導体としては扱うのはまずいかと。

imoriimori
質問者

お礼

ありがとうございます。 実際の超伝導を扱うという高度の話ではなく理想化された系を扱う素朴なものです。 委細、#1のfootbar様へのレスポンスをご覧ください。

  • kenojisan
  • ベストアンサー率59% (117/196)
回答No.3

私はかつて少し超伝導の勉強をした程度の経験者ですし、さらに電気回路の事は知らないので、コイルの相互誘導計算は分かりませんが、超伝導を完全導体として扱ってませんか?超伝導は量子現象ですので、単純に抵抗ゼロの導電体としての扱いは不適切のはずです。超伝導ループを考える場合も、ループ内での電子対(クーパーペア)の波動関数の位相を取り込んだ検討をしないといけないと思いますよ。

imoriimori
質問者

お礼

ありがとうございます。 実際の超伝導を扱うという高度の話ではなく理想化された系を扱う素朴なものです。 委細、#1のfootbar様へのレスポンスをご覧ください。

回答No.2

(目的は超伝導の調査では無いとの事ですので、いわゆる完全導体に関して考察してみました。) #1の方も指摘されているようにkはL1=L2でないと鎖交磁束の割合を示す妥当な指標にはならないようです。むしろ相互インダクタンス:Mを使用してM/L1やM/L2と表記した方が、割合の指標としては適切なように思います。その時、鎖交磁束の打ち消しは、φ = MI1 = L2I2 で検証されると思います。 一次コイルにI1を与える電流源を繋ぐと、二次コイルの開放電圧は、 jwMI1 です。またその出力インピーダンスは jwL2ですから、テブナンの定理より短絡電流:I2=MI1/L2 となります。すなわち MI1 = L2I2 と成ります。 もっと直接的には、dΦ/dtを零に拘束されてはΦは零にならざるを得ないと言う事が鎖交磁束零の証明になるかと思います。 ただし「鎖交磁束が零」の意味は少し吟味する余地がありそうに思います。コイル2の「ループ面積総合の鎖交磁束」が零に保たれる事が、コイル1由来磁束の鎖交が無い事を意味するかといえば、そうでもなさそうです。板のような遮蔽効果とは異なり、ループ導体内には磁束の浸入鎖交が許されるように思えます。次のように考えてみました。 コイル1の発生する磁束がコイル2の部分につくりあげる「磁束密度分布」とコイル2の電流が、同一場所につくる磁束密度分布は明らかに異なる筈です。全鎖交磁束(面積トータル)が零だからと言っても、ループ面積全域で局所磁束密度が打ち消されるとは思えません。リング状コイル1とリング状コイル2を倒して横に並べたような場合を想像してください。リング状コイル2のコイル1側近くには、コイル1発生磁束の貫通が、遠い側にはコイル2のみに鎖交する逆方向貫通磁束が観測されそうに思います。 もっと人工的にはリング状コイル3つを倒して横に並べ中央のコイルの左半面と右半面で逆方向に磁束が貫通するように左右コイルを駆動してみると良いでしょう。中央コイルのトータルの鎖交磁束は零で起電力も零、中央のコイルがショートリングでも電流はありません。二つの磁束は自由に通過できます。中央コイルの「トータルの鎖交磁束は零」ですが左右のコイルと中央のコイルの磁束は鎖交していると言う訳です。 もう一つ磁気シールド的な例を示しましょう。リング状コイルの作る磁束を想像して下さい。ソレノイドのような断面一様性は無く、周辺部(導体近傍)で磁束密度が強く中央で弱くなっていたと記憶します。このようなコイルをショートリングとして一様磁束中に入れた時の磁界の様子を考えます。勿論全鎖交磁束は零になるべく電流は流れるのでしょうが、中央は打ち消不足、一方で周辺部(リング導体近傍)は打ち消し過多になりそうに思えませんか。つまり中央部には外部磁束の貫通が観測され、中央から離れるに従って磁束密度が零になる部分があり、さらに周辺部に近づくに従って、逆方向の磁束の流れが観測できるように思えます。 全鎖交磁束(面積トータル)が零になると言う条件は、局部的な鎖交磁束の存在を禁止してはいない様に思いますが、いかがでしょう。

imoriimori
質問者

お礼

ありがとうございます。 また、お話に異論は全くございません。 委細、#1のfootbar様へのレスポンスをご覧ください。

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