くさび(増力)効果とトグル機構
小生の考えは、
? くさび(増力)効果とは
多くの例が、直交するインプットとアウトプットの力とそれぞれの動作距離で、
インプット力F1×動作距離L1=アウトプット力F2×動作距離L2
アウトプット力F2=インプット力F1×(動作距離L1÷動作距離L2)
動作距離L1>動作距離L2が増力効果、その反対が減力効果、前者使用例が多い
直交しない場合や、アウトプット物との角度差がある場合は、ベクトル分力計算をする
但し、増力効果の率>ベクトル分力の減力率 の使用例も多く、殆ど増量効果で使用
そして、動作距離L1と動作距離L2は、直線運動
使用事例は、ピラミッド製作時の数トンある石を百数十メートル、人力で持ち上げる仕組み
ねじのトルク⇒軸力への変換メカニズム、セルフロックが働くので軸力は弾性限界内である
? トグル機構とは、
多くの例が、円弧動作距離とその円弧から中心へと動く距離の比により、
インプット力F1に対してのアウトプット力F2が決まる
?のくさび増力効果と同じく、増力での使用例が殆どで、動作距離L1と動作距離L2は、
円弧運動と直線運動
トグルクランプは、支点オーバーによるセルフロックがなされ、円弧運動に対しての
(リンク等の)直線運動部分は弾性限界内での使用が原則
最終的なクランプ金具押し付け方向と(リンク等の)直線運動部分に角度がある場合は
?同様ベクトル分力によってクランプ力を求める
尚、増力効果の率>ベクトル分力の減力率 の使用例が殆どで、これも?と同じ
?と?の内容記載は、多くの文献での記載内容事例と同じです。
また、小生は?のくさび(増力)効果と?のトグル機構とは、機械工学的(仮想)仕事の原理
で説明がつく、極似内容と考えております。
ですが、No.42628 パイプレンチの構造力学 での
◆ “ハ”の字構成のパイプレンチは、パイプ接触から、歯の噛み込みまで、
直線運動の構成
◇ “チェーン&╲”構成での“(○╲”構成も、パイプに対して“╲”の部分の動作は直線
により、くさび増力効果で、パイプレンチの歯がパイプに噛み込むです。
パイプレンチ - Wikipedia での初期記載は、くさび効果であると記載しています。
ですが、
ア)“ハ”の字構成のパイプレンチは、パイプ接触から、歯の噛み込みまで、
“ハ”の字一方とパイプの接触点を中心に、“ハ”の字もう一方が円弧運動でパイプと
接触であれば、トグル機構となります
◇ “チェーン&╲”構成での“(○╲”構成も、チェーンとパイプのある位置を支点に“╲”部分が
円弧運動でパイプと接触であれば、トグル機構となります
ともなります。
また、1Nの涙 さんと、虎ことタイガースには、前述のような記載を期待しておりました。
ですから、
A)パイプ中心から柄までの長さとパイプ中心から歯までの長さの比で、インプット力に対して
アウトプット力が増力
B)くさび増力効果又はトグル機構増力効果で、パイプ接線方向のインプット力に対して、
パイプ中心方向のアウトプット力が増力
にて、パイプを大きなグリップ力と歯の噛み込みによる摩擦係数上昇でロックし廻すと考える
ラジオペンチやプライヤーは、A)の増力効果は望めますが、B)の増力効果は望めない
工具と小生は位置付けています。
以上でありますが、**重工、工作機セクションの技術書には、
トグル機構の増力効果が顕著に発揮されるポイントの“孤”と“弦”は、近似値程度となり、
摩擦係数又は角の実使用誤差を考慮すると、“孤”≒“弦”でなく、“孤”=“弦”としての
使用は、問題を生じさせないし、トグル機構の増力効果計算より、くさび(増力)効果計算の
方が、比較して簡単に計算できるし、解り易い、そして計算結果が同じとなる理由で、くさび
(増力)効果で計算すべしの主旨が記載されています。
そして、トランスフォーマーの加工品を冶具セットする“からくり”にりようしておりました。
以上から、パイプ直近の増力効果は、“トグル機構”より、“くさび効果”を用いた方が、
解り易い面から妥当との判断で、用いております。
計算結果は、摩擦係数又は角の実使用誤差を考慮すると同じとなれば、解り易い方を
選択し、アドバイスするや、手順書又は基準書に纏めるが妥当と判断しております。
> ミスミ講座には
> http://jp.misumi-ec.com/maker/misumi/mech/special/leverage/
> 「倍力機構は、リンク、てこ、スクリュー、くさび、ギア、滑車などの機械要素に使われています。」
> と、記載されてる
リンク、てこ、スクリュー、くさび、ギア、滑車の全ては、(仮想)仕事の原理で証明できます。
インプット力F1×動作距離L1=アウトプット力F2×動作距離L2
にて。(動作距離が円弧だったり、直線だったりします)
そして、くさび(増力)効果、トグル(増力)機構は、増力時の使用例は直交近くが多い。
http://www.crane-club.com/study/dynamics/sheave.html
や
http://www.cranenet.or.jp/tisiki/rikigaku.html
に記載の滑車は、入力とその動作量=出力(重り)とその動作量を
確認すれば、変速滑車例題も簡単に解けます。
そして、小生はリンク、てこ、スクリュー、くさび、ギア、滑車は、一括りにし、
(仮想)仕事の原理で証明できる物として捉え、頭の中に整理し、活用している。
すり割りタイプや半割タイプの軸ホルダーは、
A)軸に対して、若干大き目の穴で軸を抱くと、
理論上でありますが、2点接触で、ねじの軸力と梃子の原理で、パイプを押させる
その抑え力×摩擦係数×パイプ半径で、パイプのグリップ力計算をする
B)軸に対して、若干小さ目の穴で軸を抱くと、
理論上でありますが、4点接触で、ねじの軸力と梃子の原理で、パイプを押させる
に加えて、その4点部分が、パイプに対してくさび作用が働く結果となり、
パイプの中心方向にくさび増力が働き、A)の数倍のクリップ力のが得られる
その抑え力×くさび増力係数×摩擦係数×パイプ半径で、パイプのグリップ力計算をする
以上により、B)の傾向で、クリップ金具を小生は作成する。
これは、知る人ぞ知る、玄人設計。(機械設計者のスキルチェックの確認項目の一つ)
ベクトル図のベクトルの方向性が判らない、特に初心者の方は、力が大きくなるか、
小さくなるかも判断ができなくなる。
ベクトル図を描き、グルグルと廻って元の位置に戻って、力が1/10や1/20になって、
頭が痛くなった部下を何人か目にしています。
その人たちには、“距離で損すると力で得する”と“距離で得すると力で損する”は、
ベクトル図の羅針盤と云われたほど。
気に入った方だけ、迷った時の“羅針盤”としてください。
補足
ははは さん。 と、歯が減って、パイプが滑ったので、歯を研いだ??ら廻った、オズさん等の流れで、 虎さん。