- ベストアンサー
サブミクロン単位の位置決め精度
- 牧野フライスの「HYPER2」が位置決め精度0.3μmという高精度の機種だそうですが、他のメーカーのマシニングセンタでも同等の精度を提供しているのでしょうか?
- マシニングセンタの位置決め精度を求める際にはサブミクロン単位の精度が必要ですが、牧野フライスの「HYPER2」は0.3μmという非常に高い精度を実現しています。他のメーカーの機種でも同等の性能を備えているかどうか知りたいです。
- マシニングセンタの位置決め精度にはサブミクロン単位の精度が必要ですが、牧野フライスの「HYPER2」は0.3μmという非常に高い精度を誇っています。他のメーカーの製品でも同じレベルの精度を提供しているのでしょうか?
- みんなの回答 (6)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
今の技術力では工作機械でサブミクロン位置決め精度を出すことは無理だと思います。 仮に位置読みとりセンサーがサブミクロンの精度を持っていたとしても計測の不確かさにかかわる要因が多すぎるからです。 ご存じかもしれませんが、アッベ誤差にかかわる運動誤差にはピッチング、ヨーイング、ローリングがあります。仮にピッチングが1秒あり、主軸がセンサーから200mm離れた位置にあると約1μmの誤差になります。もちろん全ての加工範囲内で運動誤差を測定してソフト的に補正をかければいいのですが、ローリングにいたってはきちんとした計測器すらありません。運動誤差は経時変化するので日常的に点検する必要があります。 また、±1℃の温度環境でサブミクロンの精度は保証できません。仮に鉄を加工するとしたら1℃の温度誤差があると100mm動かしただけで約1μmの誤差が出ます。これを補正するには加工する品物の正しい熱膨張計数と0.01℃まで正確に測定できる物体温度センサーを取り付けてリアルタイムに位置を補正してやらなければなりません。もちろん工作機械についた位置決めセンサーにも熱膨張があるのでそれにも物体温度センサーをつける必要があります。 私も日常の業務でゼロデュア製の基準スケールを検定しますが、レーザー測長機をアッベ誤差が出ないようスケールと一軸にレイアウトした専用測定機を使って測定しても、昨年のデータと0.2μmも違ったら測定が悪いのじゃないかと冷や汗をかくこともしばしばです。ごく短いストローク内でならサブミクロンの精度は保証できますが、工作機械のような大きなもので保証することはとても大変なことなのです。
その他の回答 (5)
確かに工作機械の位置決め精度、加工精度は温度環境に大きく左右されるため、恒温室での加工が必要ですが、たしかHyper2は加工室自身がチャンバーになっていて温度制御されていたと思いますので、それなりに精度は良いと思います。 また、非球面加工機と呼ばれる機械はこの位の精度が 出ないとダメみたいですね。 ナガセインテグレックス http://www.nagase-I.jp/product/saddle.html 東芝機械 http://www.toyoda-kouki.co.jp/_pub_html/sub_html/tmw/prodlines/index.htm のサイトを見てみてください。 色々な要素技術面は東芝機械のサイトのほうが判りやすく書いてあります。
マシニングのグル-プには入らないと思いますが、 光学系の金型用工作機械で、液晶バックライト導光板やCD等の読みとりレンズ等用の機械で、ファナックの”ROBOnanoUi というのが有ります。 フィ-ドバック制御 0.3nmで行っているようです。分解能は1nm(0.001μm) 1μピッチのV加工など出来るようです。 皆さんが回答されていますように、環境整備が重要になりますね。 ほぼ機械と同じぐらい予算を組まないと? とても手が出ません。 私の方では、”HYPER5”で微細加工をしています。23μmの精度でしたら入ります。(ただし、微細加工領域)
お礼
参考になりました。ありがとうございます。
マシニングセンターという位置ずけではないと思いますが、そういう工作機械は存在したと思います。 メーカー等はわかりませんが(ごめんなさい)。 位置決め精度0.3μmは、カタログ上の数値だと思いますが、natuoさんの言う通りこれはチャンピオンデータですね、私は、工作機械メーカーの営業をしていますがカタログ上の数値はそうですね。 位置決め精度は、あくまでも位置決めだけのもので加工精度ではありませんので、加工上0.3μmを維持するのは不可能でしょう。 温度管理以前の、要因がありすぎます。 参考になりますでしょうか。
お礼
加工精度にはいろんなファクターが絡むんですね。大変参考になりました。
こんにちは サブミクロンの位置決め精度との事ですが通常とり返しの2種類ありますがどちらでしょうか?。 最近のMCのカタログ見てないのでなんですが知える範囲でいいますと0.3μというのは繰り返かと思います。 ただ「HYPER2」というのは下記のように http://www.makino.co.jp/product/new/hyper2.html マイクロマシン的な存在で http://www.makino.co.jp/event/011031/images/panelB.pdf のように恒温室内にあるのでもしかしたら位置決め精度と思ってもよいかなという気持ちがありますが分かりません。 ちなみに一寸前のMCでいいますと(昔のカタログより抜粋) かなり大型=位置決め精度±0.007 繰り返し位置決め精度±0.003 6番タイプ=位置決め精度±0.002 繰り返し位置決め精度±0.001 1番タイプ=位置決め精度0.006 繰り返し位置決め精度±0.002 ジグ中ぐり盤=位置決め精度±0.001 繰り返し位置決め精度±0.0005 という具合でしたが最近のMCは分かりません。 またカタログの数値はチャンピオンデータと思ったほうがよろいかと思います。
お礼
有難うございます。
neckeyさんこんにちは このメーカーはその他のMCもサブミクロンをうたっています。但しカタログの隅に室内温度±1゜Cと小さく書かれています。どこにこのような温度管理が出来ているユーザーがいるのでしょうか。O社やR社、M社など今やサブミクロンが当たり前に表示されるようになっています。カタログをお集めになって見比べて下さい。
お礼
はい
お礼
大変詳しい解説有難うございます。素人にもわかりやすいです。非常に参考になりました。