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朝永先生に「そんなの簡単でしょ」と言われた私のコンプレックスとは?
- 学生時代、ノーベル物理学賞受賞者の朝永振一郎教授の講義を受けた私。
- 物理学に必要な数学の難しさに挫折し、コンプレックスを感じた私。
- 朝永先生の「そんなの簡単でしょ」という一言が私の頭の中に残り、自信を失った私。
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#2さんの意見に賛成です。 というのは数式による定式化は結局のところ、物理的意味の数学的表現に過ぎないからです。量子論まで行ったのなら、不確定性原理とか重ね合わせとか2重スリット実験とか、とにかく常識では容認し難い話はきっと出てきたと思います。つまり「悩むべきところは、そこなんだよ」と。常識では容認し難い物理現象の意味を、了解できる事が大事なんだと。 もっとも、「今後何かの必要に迫られ本気で物理を読む時が来たら、これぐらいの数学くらい使えなきゃ駄目ですよ」という、教育的指導の趣旨もあったのかも知れませんが(^^;)。 自分は朝永先生に会うには、遅れて生まれすぎました。その講義を聴けたなんて、ちょっとうらやましいです(^^)。また自分は物理が専門ではありませんが、電磁気学の碩学である砂川先生の「理論電磁気学」を読んだ事があります。 専門ではないといっても、仕事柄でなんとなぁ~く物理・数学への付き合いが長かったので、なんとなぁ~く読めたのですが(^^;)、それでも「これは初学者にはちょっと難し過ぎるんではないですか?、砂川先生」というところが10か所くらいありました。しかし「理論電磁気学」は、読み手それも初学者の読み手の事を非常に注意深く考慮してくれた丁寧な本だと自分は思います。初学者も本気でちゃんと考えて食いついてくる、という前提で。 最初は「砂川先生にとって、こんなのは説明も要しない簡単な事なのかなぁ~?」とも思いましたが、後で考えなおしました。それらは砂川先生の教育的指導なのだと。 「さぁ~、ここまで来れたなら次の事もわかるはずだ。ちゃんと考えれば理解できるよ」 ・・・と。
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- Dr_Hyper
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「そんなの簡単でしょ」には二つの意味が込められていると思います。 この学問,この領域を理解しようと思うと,これを簡単だと思うひとに成って欲しいという教員としての思い。 もう一つは,悩むところはそこではないんだよ。というすこし叱咤の入った意味があるとおもいますね。おしりを叩くという意味です。 私も大学院生に教えるときに, 論理的にあと2手すすめるという場合,そこまできたら,あとは簡単。 とあえて言います。 これは,実は高校生ぐらいの実力では難しい考え方だったりするのですが, あえて君たちは大学生だから。という意味で言う場合と,さてここからが難しい。と言ってしまうとその言葉だけでギブアップをしてしまう学生がいるからです。 特に朝永振一郎先生の時代では,学者やそれを目指す者は教科書に書いてあることを知らないというのは恥ずかしい。という時代でしたでしょうから,そこは自分で勉強してください。という意味合いも含まれているのでしょうね。
お礼
ご回答ありがとうございます。朝永先生の親心だったのでしょうね。 私は同じ理学部でしたが、生物学科だったので、改めて物理学に数学の知識が必要なことを思い知らされた次第です。現在では生物学でも数学や統計学の知識を駆使した研究をしている人もいるそうです。
まあ人間みんなそうですが、自分が出来ることはみんなにもできるだろうと思うもんです。 私もできないうちは難しく感じますが、出来ることを誰かに聞かれると、こんなの簡単だよって思います。 コツさえわかればなんでも簡単なもんです。
お礼
ご回答ありがとうございます。なるほど・・・です。
お礼
教育者としての朝永先生の講義は先生の人柄があらわれていて、とてもまじめに学生に理解させようとなさっておられました。すばらしい先生でした。 私が先生にできなかったことを成し遂げたのはただ一つ、禁煙だけでした。先生のヘビースモーカーぶりは凄かったです。