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特攻隊(体当り攻撃)は、日本だけ?
戦争の作戦行動で、決死隊としての体当り攻撃を軍の正式作戦で行ったのは、旧日本軍だけなのでしょうか?
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- eroero4649
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正式作戦として実行に移したのは日本軍だけですが、それには止むにやまれぬ事情があったことを説明したいと思います。なお、予めお断りしますが私はこの日本軍の特別自殺攻撃を奨励したり称賛する意図は全くなく、むしろ否定的立場からの見解であることを申し上げておきます。 対戦後半から日本軍は「爆弾が当たらない」という深刻な問題を抱えることとなりました。特にマリアナ沖海戦で日本軍はその出撃時点では絶対的優位というか理想通りの攻撃をしたにも関わらず、その攻撃は失敗に終わりました。マリアナ沖海戦で日本軍攻撃部隊が出撃したとき、そこはアメリカ軍の攻撃範囲の外側でなおかつまだ日本艦隊は発見されていませんでした。回想記にもあるのですが、このとき機動部隊の誰もが「勝った!」と思ったし、気の早い人にはもう男泣きをしていた人もいたそうです。ところが、蓋を開けてみたら負けたどこか文字通りに一指も触れることができなかったのです。こちらは攻撃隊を全滅させたのに、敵空母にパンチの一発もお見舞いできなかった。将官は頭を抱えました。「理想的な攻撃をしたにも関わらず有効な打撃を与えられない。一体どうすればいいのか」と。 特に脅威だったのはアメリカ軍が投じたVT信管で、これでアメリカ軍の対空攻撃力は飛躍的に高まりました。日本軍機が総じて期待の頑丈さに欠けていたことも損害率の上昇に拍車をかけていました。 本来ならば、こうなった以上は誘導爆弾しかありません。アメリカ軍の激しい攻撃に耐えられる頑丈な攻撃機を作れれば理想ですが、それは(日本の工業力として)絶対無理です。だから爆弾が自ら当たりに行ってもらうしかない。実際ドイツは誘導爆弾を開発して、戦艦ウォースパイトを一撃で沈没寸前まで追い込んでいます(あれで沈まないジョンブル魂が驚愕ですけれど・笑)。しかし誘導爆弾なんてアメリカ軍でも開発できなかったものを日本軍が開発するなんて無理です。かくなるうえは、「有人型爆弾誘導装置」を使うしかなかったのです。物資も工業力もない日本が唯一アメリカに匹敵するものが、人間の数だったのです(当時の大日本帝国全土の人口とアメリカ合衆国全土の人口がほぼ同じでした)。アメリカは日本に比べて人的損害に対する国民のアレルギーが強いので、1人のパイロットで5人のアメリカ兵を死傷させることができれば日本的には充分ペイしたのです。 これが日本軍が神風特別攻撃を行うに至った真相です。さすがの日本軍もこれをやるのはかなり躊躇がありました。それで、一度だけのつもりでやったのです。ところがこれが予想をはるかに上回る大戦果をあげたのです。あまりに大戦果だったので、「一度のつもりがやめられなくなってしまった」のです。なんだか麻薬みたいですね。 ところでちょっと面白い話がありまして、他の方もちょっと書いているようにイタリア軍も小型潜水艇を使って肉薄攻撃をするようなことをしています。小型潜水艇でイギリス軍の軍艦に近づき、密かに爆薬を仕掛けて逃げるのです。とんでもなく危険極まりない作戦で、こういう危険な遊び大好きなイギリス人でさえ滅多にはやろうとしませんでしたが、これを結構イタリア軍は成功させているのです。さらに驚くべきことは、敵基地に潜入して爆弾しかけて逃げてくるみたいな映画やゲームのようなことをして、イタリア兵はきっちり生きて帰ってくるのです。イタリア軍というとヘタリアとか「世界で一番弱い軍隊はギリシャ軍。そしてそのギリシャ軍に負けたのがイタリア」と揶揄される存在ですが、個人の勇気が試されるレベルだととんでもない勇猛さを発揮するのです。ここがイタリア人の不思議なところで、「11人以下のイタリア人は勇猛」なんていう人もいるくらいです。
- Beholders
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ドイツにも特攻部隊がありました ゾンダーコマンド・エルベ(エルベ特攻隊)は連合軍の爆撃機に対し体当たり攻撃を行う部隊として1945年3月に創設されました。 出撃は1945年4月7日の一回のみで8機の爆撃機を体当たりで撃墜しています。 エルベ特攻隊はこの攻撃で保有機体をほぼすべて喪失したため4/17に解散しました。
- hekiyu
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wikより 個別的な特攻は、ソ連、米国、ドイツなどで 報告されています。 組織的な特攻は、英国、ドイツで計画 されましたが、実行には到っていません。 組織的なのは、おそらく日本だけだと思われます。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%94%BB%E6%92%83%E9%9A%8A#.E6.B5.B7.E5.A4.96
- kuzuhan
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近代の戦争において搭乗者が必ず死ぬような自爆兵器として、正式な部隊を編成したうえで組織的に運用した軍事組織は旧日本軍だけです。 自爆兵器ではありませんが、それに近い構想は「人間魚雷」としてドイツ、イタリア、イギリスが特殊潜航艇として運用されたり、設計されたりしています。 例えば、ドイツの「ネガー」は魚雷を改造して人が乗れるようにして、その下に切り離し可能な「起爆可能な」魚雷を取り付け、敵艦艇に近寄って魚雷を発射して帰還するという運用をしていました。見た目上は魚雷が2本上下につながっているようなものです。 これらも生還の可能性が低いと言わざる得ない兵器ですので「決死隊」であったでしょう。 爆弾を抱えてリリースして来いとは言っても、艦艇から魚雷を発射するよりも格段に危険ですから。 いずれにせよ、日本以外の特殊兵器は最終的に搭乗者は設計上「生還できる可能性がある」ものです。 対して日本の「特攻」は設計段階で「生還できる可能性がゼロである」という点で異なります。
- SPROCKETER
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当時はコンピュータを使用した誘導技術が無くて、ドイツのV1ミサイルはジェットエンジンの燃料切れまでの時間を正確に計算して飛ばしていましたし、V2ミサイルは真空管1個で誘導していた時代ですから、電子工学で劣っていた日本の軍部は人間を誘導装置に使うことしか考えようとしなかったのでしょうね。 特攻隊を考え出した軍人は戦後、遺族から責任を追及されて自殺しています。人間が体当たりする戦法は途中で撃墜される危険が大きく、あまり有効では無かったようです。作戦としても、海面すれすれの超低空飛行で接近して体当たりすれば、レーダーの追跡を受けずに攻撃できたはずですが、それもやらなかったそうです。 夜間攻撃出来れば有効な作戦ではありますが、人間が目視で操縦するので、それも出来ずに失敗に終わっています。今の常識が全く通用しない戦争だったのです。 実戦で特攻攻撃をやったのは日本だけで、ドイツも途中で脱出してパラシュート降下する作戦を考えていたそうですが、実施せずに終わっています。戦争に対する考え方という点で、日本の特攻攻撃は戦後、国内外で激しい批判を浴びています。 もっとも、逆説的に考えれば、当時の特攻攻撃をコンピュータに操縦させる方式に置き換えれば、今でも通用するものになるわけで、精密誘導兵器やロボット兵器が実戦で使われるようになったのは、誘導技術が成功したからでしょうね。
- tzd78886
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途中で脱出する方法などは他国でも行ったことがありますが、そのまま津突っ込んでいくというのは日本だけです。もっとも、作戦で無く脱出困難になったパイロットが自らの意思で突っ込んだという話は他国でもあるようです。
お礼
隊員個人の意思での体当り攻撃は、案外他国でもあったかもしれませんが、軍の正式作戦ではやはり日本だけですか ご回答ありがとうございました
- あずき なな(@azuki-7)
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そうですよ そもそも外国は戦闘機の搭乗員は撃墜されても生還できる様に航空機を製造してました つまりは搭乗員のリサイクルです しかし日本は出撃した以上は死ぬ事 が前提でした つまりは日本じゃなきゃ出来ない戦法です 特攻隊の父と言われた大西中将は特攻を「統率の外道」と言ったぐらいですから ほかの国でやった所は無いでしょう
お礼
死ぬ可能性は高いが一応は生還するための機能を有している兵器と、任務遂行=死亡(例外無し)とでは大違いですよね やはり、後者は旧日本軍だけでしたか ご回答ありがとうございました