パワーMOSFETドライブ回路について
今回パワーMOSFETのゲート抵抗値とドライブ回路の違いによる
スイッチング特性を調べる実験を行いました。
ドライブ回路としては
・ゲート抵抗のみのドライブ回路
・ゲート抵抗と並列に0.05uCのコンデンサ(スピードアップコンデンサ)を加えたドライブ回路
・PNPトランジスタによるドライブ回路
の3種類の回路で実験しました。
┌―┐
D |
┌―RG1―RG2――G RL
| | | | S |
○ | E | | |
| └B R | =
| C | | |
| | | | |
▽ ▽ ▽ ▽ ▽
○:方形波発信器,0~10V,100kHz
=:直流安定化電源,25V
パワーMOSFET:IRF350
PNPトランジスタ:2SA1225
見づらいですが、トランジスタを用いたドライブ回路の設計図を書いてみました。
この回路で
RG1:10Ω,22Ω,43Ω
RG2:3.4Ω,10Ω,22Ω
と変化させました。
この時の結果が、
左より、ターンオン遅延時間(入力波形の90%~パワーMOSの10%の間)、ターンオン遅延時間(入力波形の10%~パワーMOSFETの90%の間)、立ち上がり時間(パワーMOSFETの10%~90%)、立下り時間(パワーMOSFETの90%~10%)とします。
RG1=10,RG2=3.4
64ns|114ns|44ns|44ns
RG1=22,RG2=10
60ns|90ns|58ns|26ns
RG1=43,RG2=22
76ns|104ns|64ns|40ns
となりました。
ここで、ターンオン遅延時間と立ち上がり時間についてはゲート抵抗が高くなるにつれて遅くなったのはわかるのですが
RG1=10,RG2=3.4のときのターンオフ遅延時間と立下り時間がゲート抵抗が低いにも関わらず一番遅い結果となりました。
他のドライブ回路ではゲート抵抗が小さい方がスイッチング速度が速くなるという予定通りの結果になったのですが、この時だけは違いました。
なかなか調べても理由がわからなかった為質問させていただく事にしました。
ご回答どうぞよろしくお願いします。