一応角度はrad表示で行いますが、あなたが中学生なら以下の式においてπを180°と置き換えれば計算は可能です。
Pの角速度は2π/60(1/sec),Qの角速度は2π/40(1/sec),円の中心をO,とするとP,Qの出発後t秒の時点において
∠AOP=2πt/60, ∠AOP=2πt/40
1 PとQが円周上で初めてすれ違うのは何秒後か
∠AOP+∠AOP=2πとなる時間である。すなわち
2πt/60+2πt/40=2π
t=24(秒)
このとき
∠AOP=2π*24/60=4π/5, ∠AOQ=2π*24/40=6π/5, ∠AOP+∠AOP=2π
となり題意に適する。
2 3点A、P、Qを頂点とする△APQを考える。PとQが初めてすれ違う前に、△APQが二等辺三角形になるのは何秒後か。また、PとQが初めてすれ違う前に、△APQが正三角形にならない理由を答えよ。
QはPより早いので、PとQが初めてすれ違う前(t<24)においてAP=AQとなることはない。可能なのはAQ=PQの場合である。この時点tにおいて
∠AOP=2πt/40, ∠QOP=2π-∠AOP-∠AOQ=2π-2πt/60-2πt/40,ゆえに
2πt/40=2π-2πt/60-2πt/40
t=15(秒)
このとき
∠AOP=3π/4, ∠AOQ=π/2, ∠QOP=2π-∠AOP-∠AOQ=2π-3π/4-π/2=3π/4=∠AOP
ゆえにAP=PQとなる二等辺三角形ができる。
PとQが初めてすれ違う前においては、QはPより早いので、AP=AQとなることはなく△APQが正三角形になることはない。
3 Qが一周してAに戻るまでに、△APQが直角三角形になるのは何秒後か、すべて求めなさい
Qが一周してAに戻るのは∠AOQ=2πt/40=2π ⇒ t=40(秒)
よって0≦t≦40において考察する。
△APQが直角三角形になるのは以下の3つの場合がある。
1)∠AOP=π
2)∠AOQ=π
3)∠POQ=π
1)∠AOP=2πt/60=π ⇒ t=30(秒)
このとき
∠AOP=π, ∠AOQ=3π/2, ∠QOP=2π-∠AOP-∠AOQ=2π-π-3π/2=-π/2
QとPがすれ違った後であるので-になっているが∠AOP=πを満たしており、△APQは∠AQPが直角となる直角三角形になっている。
2)∠AOQ=2πt/40=π ⇒ t=20(秒)
このとき
∠AOP=2π/3, ∠AOQ=π, ∠QOP=2π-∠AOP-∠AOQ=2π-2π/3-π=π/3
QとPがすれ違う前であって、∠AOQ=πを満たしており、△APQは∠APQが直角となる直角三角形になっている。
3)∠POQ=π
3-1)P,Qがすれ違う前(t<24)
∠POQ=∠AOP+∠AOQ=2πt/60+2πt/40=π ⇒ t=12(秒)
このとき
∠AOP=2π/5, ∠AOQ=3π/5, ∠QOP=∠AOP+∠AOQ=π
QとPがすれ違う前であって、∠POQ=πを満たしており、△APQは∠PAQが直角となる直角三角形になっている。
3-2)P,Qがすれ違った後(t>24) ⇒ ∠AOP,∠AOQを逆回りに計算する必要がある。
(図を描いて確かめること)
∠POQ=∠AOP+∠AOQ=2π-2πt/60+2π-2πt/40=π ⇒ t=36(秒)
このとき順周りでは
∠AOP=6π/5, ∠AOQ=9π/5,
逆回りでは∠AOP=2π-6π/5=4π/5, ∠AOQ=2π-9π/5=π/5,
∠QOP=∠AOP+∠AOQ=π
QとPがすれ違った後であって、∠POQ=πを満たしており、△APQは∠PAQが直角となる直角三角形になっている。