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高校化学について
分子の極性について質問です。 水が折れ線形、アンモニアが三角錐形などというのはどうやって求めるのでしょうか? それとも覚えるものなのでしょうか?覚えるものなら覚えておいたほうがいい分子とその形を教えてください。
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以下のように考えてもらえば良いです。 まず、メタン(CH4)の分子構造が基本となります。これは分かりますか?正四面体型構造といって、真ん中の炭素原子を正四面体の真ん中に置いて、水素原子を正四面体の頂点に置いた形をしています。これは、4つの結合腕の間の距離が最も遠くなるようにすると、この形になります。といいますのは、結合腕は共有電子対からできており、電子対同士は静電反発しますのでできるだけ離れたがるためです。 さて、水分子は、メタンの4つの水素原子のうち、2つを非共有電子対で置き換えたものと考えてください。すると構造はどうなるでしょうか?正四面体の4つの頂点のうち、2つを非共有電子対にすることになりますので、結果として真ん中の酸素原子と2つの水素原子の結合を結ぶと、折れ曲がった形になるはずです。 アンモニアも同じです。この場合は、メタンの4つの水素原子のうち、一つを非共有電子対で置き換えてください。すると正四面体の一つの頂点が非共有電子対になり、真ん中の窒素原子と3つの水素原子を結ぶと、三角錐のような形になります。 上記の考え方(結合電子対や非共有電子対同士をできるだけ離すように分子構造を作る)を、VSEPR(valence shell electron pair repulsion、原子価殻電子対反発)モデルと呼びます。なんだか高尚な名前ですが、要は電子対同士のクーロン反発を分子全体で極小化するにはどうするか?ということです。なお、共有電子対も非共有電子対も同じように考えてください。どちらも電子対には変わりありません。 もう少し細かいことを言うと、非共有電子対は共有電子対に比べ、中心の原子(水なら酸素)に近いため、より反発を強く生じます。したがって、上述したようにメタンの構造をそのまま置き換えた場合とはほんの少しだけ結合の角度が違います。
お礼
回答ありがとうございます。詳しく説明で助かりました。