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英語の命令形と不定詞が同じ形なのはなぜですか
英語では、動詞の不定詞と命令形が同じです。なぜこんなことになつたのですか。
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古英語の動詞活用語尾は以下の通り (不定詞命令法直説法現在のみ抜粋2単は2人称単数) [不定]-an, [命令/2単](語幹のみ), [命令/2複]-aþ [1単]-e, [2単]-est, [3単]-eþ / [1複]-aþ, [2複]-aþ, [3複]-aþ この体系は、現代ドイツ語と同じです。 [不定]-en, [命令/2単](語幹のみ), [命令/2複]-t [1単]-e, [2単]-st , [3単]-t / [1複]-en, [2複]-t , [3複]-en ノルマンコンケストにより動詞を含めてあまりに大量のフランス語系の 語彙が流入したため、英語の活用体系に組み込まれきれず簡略化が進み、 ほとんど語尾が失われました。原形と同形でないのは、過去形・過去分詞 ・現在分詞・直説法3人称現在形です。 これらが残ったのは、文法上の必要性からです。 (be[am,is,are/was,were]は、例外的に人称変化が残ってます。) 動詞は、構文を決める重要な語ですが、現代英語では、動詞・名詞同形の 語が多かったり、文中の語尾等で動詞を認識しずらくなりました。 そのため、動詞識別の文法が変化しました。 疑問文では、一般動詞は倒置せず、助動詞doを付加するようになった。 (例:×Know you ~ ? → ◎Do you know ~ ? ) 原形不定詞よりも to不定詞の比率が多いものわかりやすさでしょう。 直説法3人称現在形が残ったのも、動詞識別のためです。 1人称・2人称は、主語が代名詞ですからわかります。 3人称は、主語が代名詞でない時があります。複数の時は、主語の名詞が 複数形になってます。だから、単数の時は、シンボルの動詞の人称語尾を 省略しにくいのです。語尾の脱落が起こりそうな時に残った理由です。 ・The star shines. ・The stars shine. (どちらかに -s がバランスがいいと思いませんか。)
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- sagapomiki
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現代英語では、「不定法」と「命令法」が「接続法現在形」に収斂した結果、不定詞と命令形が同じになったということでしょうね。
お礼
御回答ありがたうございます。日本語文法でも「已然形」「仮定形」のふたつの用語がありますが、御指摘の「接続法」も回答番号2の方の「仮定法」とほぼ同じものとみなしてよろしいのでせうか。私としましては、ここに記していただいた「接続法」のほうがなじめます。 文法はあくまでも人間が考へて暫定的な規則としてまとめたにすぎませんから、曖昧な部分がいくらでもあります。「不定法」と「命令法」の厳密な区別をすることに無理があるのかもしれません。 今後も御指導よろしくお願ひいたします。
簡単にしか知りませんし、英語以外との関連もよく分かりません(仮定法と絡むためかもしれない)。また、いわゆる全くの個人研究です(研究と言えるほどのものではないですが、ウィキペディア的な言い回しということで)。以下の内容をさらにお尋ねになっても、私は何ら答を持っておりません。予めお詫びして、ご了承を願います。 不定詞は原形不定詞ですね? そうだとして続けます。原形不定詞を使う場合がありますね。現在の命令法と絡むのは、仮定法現在になります。単なる現在の条件と、その条件下でのことを述べるには直説法が使われることが多いですが、今でも願望などを伝えるには仮定法現在を用いることがあります。 http://www.eibunpou.net/10/chapter25/25_1.html > It is requested that the papers be made ready within a few days. > (書類は2・3日以内に用意されたい) > [注] > 提案などを表す場合、イギリス英語ではしばしばshall、shouldなどの助動詞をつけ加えます。 > The doctor suggested that the child (should) be sent to the hospital. ときどき「米語ではshouldを省略する」といった記述をみかけますが、逆です。イギリス英語が助動詞を付けたすようになったのです。なんとなくのイメージ「新興のアメリカに対して伝統あるイギリス」から、米語のほうが新しいと思ったせいでしょうか。実際には、イギリス英語を新大陸に持っていたアメリカのほうが、おおむね古い英語の特徴を残しています。rを発音するなどもそうです。 上記の解説のほうが実状を伝えており、おそらく一・二人称単数や複数形の主語のとき、原形動詞と現在形動詞が同じ形のことが多いので、便法として助動詞を付加するようになったのではないかと思います。 上記例文では、非生物主語や三人称主語ですので、そのまま命令法にはなりませんが、二人称の場合は、that節のみ、さらに主語の省略が起こり、命令法になっていったと思われます。二人称における主語までの部分の省略は、現在の英語の口語でもよく見られます。おそらく、それに類似する現象です。 英語の歴史をさかのぼると、どうも仮定法と命令法は必ずしも区別がつかないものもあるようです。それが、次第に分化したようですね。おそらく、決定的になったのは、18世紀に起こった、英語の標準文法制定でしょう(学校文法とも呼ばれる)。 17世紀頃の英語は英語史では現代英語とされていますが、標準文法以前で、命令法は動詞は原形で今と同じですが、しばしば動詞の後ろにye(複数形のyouの古語)を付け足したりしています。否定の命令は今のように代動詞を使ってDo not [動詞原形]とせず、動詞の後ろにnotを置くだけでした。 それが18世紀に行われた標準文法制定後は、「否定文は二人称現在形の主語を除いた文かつ、be動詞だけ特殊な扱い」、もしくは「仮定法現在の原形動詞以降の部分のみの文、かつ、否定の命令文にはDo notを使う」とでもいうべきなっています。ある意味、人工的な文法といえるように思います。 P.S. 古い英語では、何かを命ずるときの直接的な言い方としては、"Thou shalt (not) do"の形が多かったようです。聖書の引用では、今でもよく見ます。shaltは今のshallで二人称単数のときの形です。話者の意思を表すとされています(主語の意思を表すにはwilt)。 thouという二人称単数は、きつい言い方と受け取られることがあったようで、次第に廃れて二人称複数のyouに集約されてしまったようです。それに伴い、Thou shaltも使いづらくなり、願望を表す仮定法が婉曲的な命令法として取って代わったのかもしれません。 詳しくは英語の歴史関連をお調べになるといいでしょう。ただ、古英語からどうなってきたかは、今でも研究として成立しているようです。ヨーロッパ語が相互に影響しているといったことも、歴史的経緯を調べる上での困難になっているようですよ。
お礼
御回答ありがたうございます。今、教えて!gooで「嘘をつけ」「馬鹿を言へ」について、諸説入り混じつて議論してゐます。このたびのOKWaveでの質問もその関連です。 https://oshiete.goo.ne.jp/qa/8989468.html そのなかに、命令形と仮定形の関連について論じてゐる回答者がゐます。(哲学カテゴリにもときどき投稿してくださる方です。)Dio_Genesさんの回答を拝見して、興味深く感じました。まつたく気づきませんでした。 「動詞の原型と同じである。......願望を表す文の中で使われることがある。......仮定法ではなく命令法だという考え方もある。」 (宮川幸久ほか『徹底例解ロイヤル英文法』旺文社486,497ページ) なんて書いてあります。たしかに論じるべき主題です。 >イギリス英語が助動詞を付けたすようになったのです。......イギリス英語を新大陸に持っていたアメリカのほうが、おおむね古い英語の特徴を残しています これはおもしろい御指摘です。私などは、すぐに鵜呑みにしてしまひます。 英語の歴史はさつぱり判りません。でも御回答を拝見して、日本語との類似もありさうに思へました。まさしく期待してゐた内容です。
- wind-skywind
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一般動詞の場合、不定詞、命令形も、さらにいうと3人称単数主語以外の現在形も同じ形です。 不定詞も命令形も原形で同じ、と言ってしまえば簡単ですが、 歴史的には不定詞も命令形も、-s 以外の現在形も、違う形でした。 それが現代英語では簡単になって、語形変化が少なくなったとしかいいようがありません。
お礼
お久しぶりでございます。wind-skywindさんは、もともとgooなのですか。 >3人称単数主語以外の現在形 につきましては、gooで質問を立てました。 英語のことはわからないのですが、ギリシャ語・ヘブライ語などでは、不定詞に命令を意味する用法があつて、そのためにすんなりと同形にすることができたのではないかとも思つたのですが、単に「語形変化が少なくなった」のですね。 御回答ありがたうございました。
お礼
いつも詳細な回答をいただき、ありがたうございます。私は英語史はさつぱりわかりません。書いてくださつたドイツ語と比較してみれば、ある程度納得がいきます。 >疑問文では、一般動詞は倒置せず、助動詞doを付加するようになった。 これも英語の特殊な用法です。動詞を認識する必要性から生じたのですか。なるほど、いはれてみれば、さう思ひます。「to不定詞の比率が多い」といふのも、必然性があるのですね。ヘブライ語でも独立不定詞には前置詞がつくのですが、lupin__Xさんはアラビア語もお得意でしたのでちよつとおたづねします、セム語ではどうなのですか。 >直説法3人称現在形が残ったのも、動詞識別のためです。 主語がいろいろあるから、といふ機能的な理由があるのですね。 >・The star shines. >・The stars shine. この用例はいいですね。これだけでベストアンサー候補です。 今後もよろしくお願ひいたします。