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芥川龍之介の日本語

日本語を勉強中の中国人です。芥川龍之介に少し興味を持っています。中国語に訳された「支那遊記」を読んでいるところです。なんかおもしろい人だなぁと思います。お聞きしたいのですが、彼の日本語の特徴は何どうでしょうか。ユウモアの人でしょうか。 また、質問文に不自然な表現がありましたら、それも教えていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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noname#212854
noname#212854
回答No.2

 最近、中国語訳の芥川龍之介全集が刊行されています。  また、中国語ばかりでなく、他言語に最も多く翻訳されている近代作家です。  亡くなってからすでに、80年以上経っていますが、魅力的な作家なのでしょう。  芥川龍之介の作品に出てくる日本語は、日本近代の作家の中で、最も豊かな変化があります。たった、10年間で活動を終えた作家とは思えないほど豊かな変化のある作家です。  その中で「支那游記」は、新聞社の特派員として派遣された中国の様子を、新聞に連載したものですので、平明な日本語で書かれています。  もちろん、その数十年前の江戸時代までは漢学の素養が、当時階級の高かった武士階級の必須教養でしたから、そうした時代の影響は受けていますが、分かりやすい文章でしょう。  そういった意味で、「支那游記」からユーモアの人という印象は、出てこない様に思いますし、作家活動全般からも、ユーモアという印象は少ないと思います。  しかし、彼の没後20年以上を経て映画化された映画『羅生門』の原作である『薮の中』などは、不条理小説とも評されますが、人の思考の皮肉を的確に表現した秀作です。  『薮の中』はちょうど、「支那游記」を書き始めた頃に書いていますから、もしかしたら、そういった大きなユーモアが込められているかもしれません。

sobatya_cn
質問者

お礼

ご丁寧に回答していただきありがとうございます。大変詳しい方ですね。いろいろとても参考になりました。

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回答No.1

彼らが活躍した時代の小説家は、いわゆる「文人肌」の人達ばかり。 つまりインテリの集団でした。 彼らの作品は彼らの仲間同士で評価され、あの時代独特の語法・表現が行われています。 ある程度教養の高い人でなくては、作品の本質に触れることが出来ませんでした。 一般庶民にも理解され、歓迎される作品は、大佛次郎の「大衆小説」としての『鞍馬天狗』が萌芽かと思います。 それ以降、江戸川乱歩や吉川英治など、左程の教養を必要としない作家が現れます。 芥川作品には、時々「支那人蔑視」の傾向が見られ、好きな作家ではありません。 文体の迫力には感心しては居るのですが。 ※彼の日本語の特徴は何どうでしょうか。ユウモアの人でしょうか。 御質問の意味を図りかねました。 ◎彼の日本語の特徴は、どうなんでしょうか。ユーモアの人でしょうか。 の、誤入力かと解しました。 ユーモアはそれなりに感じられますが、前述の通り、教養人でなければ理解出来ない程度のユーモアでした。 落語で云えば「考え落ち」型の笑いでしょう。理解出来る人は読みながらクスクス笑い出す程度。 『羅生門』や『藪の中』は歴史小説の部類でしょうが、その時代の庶民文化と官僚主義の矛盾を突いては居ても、時代的背景等、歴史に疎い人には難解と言えるでしょう。 中・高生程度では、文学的価値は味わえません。

sobatya_cn
質問者

お礼

ご丁寧に教えていただきありがとうございます。いろいろとても参考になりました。申し訳ないのですが、「彼の日本語の特徴は何どうでしょうか」は「彼の日本語の特徴は何でしょうか」の入力ミスでした。中国語に訳された作品を読んだので、元の日本語はどういう文体や風格なのか興味を持っているところです。残念ながら、青空文庫で「支那游記」の日本語版はまだ作業中です。迫力がある文体でしょうか。