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この表現行列の意味が分かりません。
授業で執ったノートで分からない箇所がありまして。 『C^n⊃{u_1,u_2,…,u_n}をC^nの正規直交基底とし,(α_kj)をd/dzA(z)|_{z=0}の{u_1,u_2,…,u_n}での表現行列とすると d/dzA(z)|_{z=0}u_j=Σ_{k=1..n}α_kju_k. と書ける。 この時,行列式の微分係数について,(A_1(z),A_2(z),…,A_n(z)):=A(z)とすると, d/dz|A(z)||_{z=0} =Σ_{j=1..n}|A_1(z)|_{z=0},…,A_{j-1}(z)|_{z=0},d/dzA_j(z)|_{z=0},A_{j+1}(z)|_{z=0},…,A_n(z)|_{z=0}| =Σ_{j=1..n}|A_1(z)|_{z=0},…,A_{j-1}(z)|_{z=0},(α_1j,α_2j,…,αnj)^T,A_{j+1}(z)|_{z=0},…,A_n(z)|_{z=0}|』 となっています(^Tは転置行列を表す)。表現行列というからにはAは線形写像(?)ですかね。行列? でも, 「=Σ_{j=1..n}|A_1(z)|_{z=0},…,A_{j-1}(z)|_{z=0},d/dzA_j(z)|_{z=0},A_{j+1}(z)|_{z=0},…,A_n(z)|_{z=0}|」 とかでは行列っぽく書いてあります。 「d/dzA(z)|_{z=0}u_j=Σ_{k=1..n}α_kju_k.」…(*) と書けるのは表現行列の定義から分かりますし, 「d/dz|A(z)||_{z=0} =Σ_{j=1..n}|A_1(z)|_{z=0},…,A_{j-1}(z)|_{z=0},d/dzA_j(z)|_{z=0},A_{j+1}(z)|_{z=0},…,A_n(z)|_{z=0}|」 という変形は,行列式の定義式から導けますね。 つまり, d/dz|A_1(z),A_2(z),…,A_n(z)| =Σ_{j=1..n}|A_1(z),…,A_{j-1(z),d/dzA_j(z),A_{j+1}(z),…,A_n(z)| が成り立つ。 そこで,ただ,最後がどうして, d/dzA_j(z)|_{z=0}が(α_1j,α_2j,…,αnj)^Tに化けるのかがわかりません。 (*)はもし,B:=d/dzA(z)|_{z=0}がn×n行列の意味なら (Bu_1,Bu_2,…,Bu_n) = (u_1,u_2,…,u_n) ・ α_11,α_12,…,α_1n α_21,α_22,…,α_2n : α_n1,α_n2,…,α_nn と書けますが,これから, B = α_11,α_12,…,α_1n α_21,α_22,…,α_2n : α_n1,α_n2,…,α_nn とは言えませんよね。 d/dzA_j(z)|_{z=0}の箇所が(α_1j,α_2j,…,αnj)^Tとなる理由をお教え下さい。
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- stomachman
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どうもこの場のテキストでは、添字をアンダースコアで表すと分かりにくいんで、ベクトルvのi番目の成分をv[i], 行列Xのi行j列の成分をX[i,j]のように書く事にします。 まず基底(u[1], …, u[n])というのはn個のn次元縦ベクトルを横に並べたもの。これを行列Uとしますと、 U[i,j] = (u[j])[i] である。右辺はベクトル(u[j])の第i番目の成分、ってことです。 さて、何かの集合Z(たとえば実数とか複素数とか、なんかそんなやつ)からC^nへの関数であるA(z)を A(z) = J(z) U と表すことにしましょ。(ご質問ではAとJを区別しないでどっちもAと書いているからややこしくてしょうがない。) するとJ(z)は「z∈ZからCへの関数を成分とするn×n行列」です。J(z)の導関数を J'(z) = (d/dz)J(z) と書く事にします。(単に"|_{z=0}"なんて書くと鬱陶しいのを見やすくするためです。)すると、これは J'(z)[i,j] = (d/dz)(J(z)[i,j]) を成分とするn×n行列であり、さらに(微分演算の線形性によって) (d/dz)A(z) = J'(z) U です。 一方、α[k,j]を成分とするn×nの行列αがあって > d/dzA(z)|_{z=0}u_j=Σ_{k=1..n}α_kju_k すなわち J'(0)U = (α^T)U つまり(Uには逆行列(U^T)が存在するから) J'(0) = α^T です。 > d/dz|A(z)||_{z=0} とお書きなのは、(以下、行列式を見やすいようにdet( )と書くことにして) D(z) = (d/dz) det(J(z)) としたときのD(0)の話をしている。これを D(z) = Σ{j=1…n} det(J(z), ただしi=1…nについてJ(z)[i,j]を(d/dz)J(z)[i,j]で置き換えたもの) と展開したんですね。 以上で準備完了。 ここで(d/dz)J[i,j]とはJ'(z)[i,j]に他ならないから、 D(z) = Σ{j=1…n} det(J(z), ただしi=1…nについてJ(z)[i,j]をJ'(z)[i,j]で置き換えたもの) である。 さて、z=0の場合は D(0) = Σ{j=1…n} det(J(0), ただしi=1…nについてJ(0)[i,j]をJ'(0)[i,j]で置き換えたもの) になるんだけど、 J'(0)[i,j] = α[j,i] だったから、 D(0) = Σ{j=1…n} (J(0), ただしi=1…nについてJ(0)[i,j]をα[j,i]で置き換えたもの) …という単純な話です。