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因数分解、教えてください。
こんにちは。 どうやったら因数分解できるのでしょうか? f(a)に代入する方法でないもので解きたいです。 a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b) よろしくお願いします。
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交代式という言葉を知っていますか? 交代式というのはその式に出てくる二つの文字を適当に選んで交換してやると符号が逆になるというものです。 例えばこの式がそうなのですが、 F=a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)とします。 ここで例えばaとbを入れ替えたものをF'としてみましょう。 すると、 F'=b^3(a-c) + a^3(c-b) + c^3(b-a) となりますね。 まずは分かりやすくするため項の順番を変えます。 F'=a^3(c-b) + b^3(a-c) + c^3(b-a) 次に各項の前にマイナスがつくように変形してみます。 F'=-a^3(b-c) - b^3(c-a) - c^3(a-b) 更にこれらのマイナスをくくってやります。 F'=-{a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)} これをはじめの式とくらべてみると確かに F'=-F となっていますね。 他に、cとa、bとcを入れ替えたときもほぼ同様の操作でできるので気になる場合はやってみてくださいね。 さてこれでこの式が交代式だと言うことは分かりました。 ここで交代式についての重要な性質を紹介します。 それは交代式は必ず因数分解できて、 更にそのとき因数に2変数なら(a-b)をもち、 3変数なら(a-b)(a-c)(b-c)を含み、 そして4変数なら(a-b)(a-c)(a-d)(b-c)(b-d)(c-d)を持つ。 5変数なら・・・ というように2つの文字を選んできてその差をとったもの全ての積を因数に持つという性質があります。 まあ実際のところ入試では3変数がメインですが、 2変数なら他のやり方でも解けるし、4辺数以上は珍しいと思います。 閑話休題 そしてその性質を使ってみますと、 a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)=K(a-b)(a-c)(b-c) という風になります。 更にここからKを求めてやるわけですが、まずは次数を見てみましょう。 すると左辺がa,b,c全てについて3次なのに対して(a-b)(a-c)(b-c)は全てについて2次です。これはどういう事かというと、Kが全ての文字について1次だという事です。 そこでK=Aa+Bb+Cc+DとしてA,B,C,Dを求めてみましょう。 ところでもしDが0以外だとすると、a,b,c全ての文字について2次の項が出てきてしまいます。しかし左辺をどう変形しても3次または1次の項しか現れません。 ということはD=0以外は有り得ません。 これで少し簡単になりました。 しかしKをそのまま代入して展開しようとすると途方もないことになるのでここでまたテクニックを使います。(そんなたいそうなものでもないですが…) それは、ある程度絞った項の係数についてのみ比較していくという方法です。 具体的にはa^3(b-c)の項とb^3(c-a)の項とc^3(a-b)の項です。 するとそれぞれ、 右辺を展開してみると、 A(b-c)a^3、B(c-a)b^3、C(a-b)c^3となることが分かります。 すると明らかにA=B=C=1ですね。 従ってK=a+b+cですから、 a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)=(a+b+c)(a-b)(a-c)(b-c)となります。 ホントにこんな方法でうまくいくのかとお思いでしょうが、確かに右辺を展開すれば左辺になっています。 なお今回はあなたがこの方法を知らないであろうと想定して長々と書きましたが、ある程度この手の問題をこなせば「あーこれは交代式だな」とカンで分かるようになりますし、Kを求めるのも実際にあんな厳密な議論ではやらずに適当に項同士を比較してカンで係数を出します。 例えば練習として次のような問題をやってみてください。 ab(a-b) + bc(b-c) + ca(c-a)を因数分解せよ。 慣れれば楽なのでぜひ覚えておいてください。
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- imai20000
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交代式という言葉を知っていますか? ・・・・・・・ 最高級のテクニックが登場しましたね。もう少し簡潔にしましょう。 問題の式は aとb、bとc、cとa、について対称式であるから、aを主文字として a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)=(a-b)(b-c)(c-a)f(a) deg{a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)} =deg{(a-b)(b-c)(c-a)f(a)} =deg(a-b)+deg(b-c)+deg(c-a)+degf(a) 3=1+0+1+degf(a) 1=degf(a) 上の式より、f(a)=ma+nとおくと、 a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)=(a-b)(b-c)(c-a)(ma+n) 3次の係数を比較して、m=-1 定数項を比較して、n=-b-c ∴ a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b)=-(a-b)(b-c)(c-a)(a+b+c)
お礼
再度のご投稿、ありがとうございました。 もう私などのレベルを超え、deg{}って???という感じです。他の皆さんのレベルアップにつながればと願っています。
補足
こちらの欄をお借りして、ひとこと・・・。 私は、10年以上前に数学とは無関係の学部を卒業し、OLを経て、現在は主婦をしている者です。 たまたま親戚の高校生にこの問題を質問され戸惑ってしまい、こちらで教えていただく事にしました。 そんな、わけ分からない新参者にも親切に教えてくださり、とても有り難かったです。これを機に、たまにはこのカテゴリをのぞいてみようと思います。 どうもありがとうございました。
- tomtak
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「f(a)に代入する方法」というのがよく分かりませんが、 a^3(b-c) + b^3(c-a) + c^3(a-b) を、aの次数でまとめると、 = a^3(b-c) - a(b^3 - c^3) + cb^3 - bc^3 = a^3(b-c) - a(b - c)(b^2 + bc + c^2) + bc(b - c)(b + c) となります。(b - c)でくくれるので、 = (b - c)(a^3 - a(b^2 + bc + c^2) + bc(b + c)) = (b - c)(a^3 - ab^2 - abc - ac^2 + cb^2 + bc^2) と書けます。後ろの()の中を、bの次数で整理すると、 = (b - c)(b^2(c - a) + b(c^2 - ac) + a^3 - ac^2) = (b - c)(b^2(c - a) + bc(c - a) - a(c - a)(c + a)) となり、後ろの()の中は(c - a)でくくれるので、 = (b - c)(c - a)(b^2 + bc - a(c + a)) = (b - c)(c - a)(b^2 + bc - ac - a^2) と書けます。最後の()の中を整理すると = (b - c)(c - a)(c(b - a) + b^2 - a^2)) = (b - c)(c - a)(c(b - a) + (b - a)(b + a)) 最後の()も(b - a)でくくれるので、 = (b - c)(c - a)(b - a)(c + b + a). となります。 答え -(a + b + c)(a - b)(b - c)(c - a).
お礼
お礼のレスが遅くなってしまい失礼しました。 1つの文字に注目し次数の順にまとめる・・・そういえばそういう方法がありました! ご親切に、とても分かり易い注釈までつけて下さり助かりました。ありがとうございました。
- eliteyoshi
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a^3(b-c)+b^3(c-a)+c^3(a-b) まず、aについての3次式の形にする。 =(b-c)a^3+(c^3-b^3)a+b^3c-bc^3 =(b-c)a^3+(c-b)(c^2+bc+b^2)a+bc(b^2-c^2) =(b-c)a^3-(b-c)(c^2+bc+b^2)a+bc(b-c)(b+c) 共通因数(b-c)でくくりだす。 =(b-c)[a^3-(c^2+bc+b^2)a+bc(b+c)] [ ]内をbについての2次式の形にする。 =(b-c)(a^3-ac^2-abc-ab^2+b^2c+bc^2) =(b-c)[(c-a)b^2+(c^2-ca)b+a(a^2-c^2)] =(b-c)[(c-a)b^2+c(c-a)b-a(c-a)(a+c)] 共通因数(c-a)でくくりだす。 =(b-c)(c-a)[b^2+cb-a(a+c)] =(b-c)(c-a)(b-a)(b+a+c) =-(a-b)(b-c)(c-a)(a+b+c) 以上のようになります。
お礼
お礼のレスが遅くなってしまい失礼しました。 1つの文字に注目し次数の順にまとめる・・・そういえばそういう物がありました! 計算過程、とても分かり易かったです。ありがとうございました。
お礼
お礼が遅くなり失礼しました。交代式という言葉は今回初めて聞きました。最初この問題をみた時に考えたのは、a,b,cの文字が循環している→f(a)=0の方程式と仮定するとf(b)=0,f(c)=0 となるから(a-b)(a-c)の項で括れるはず。そうなら、(b-c)の項もある筈。と考えましたが、そのさきが分かりませんでした。 >すると左辺がa,b,c全てについて3次なのに対して >(a-b)(a-c)(b-c)は全てについて2次です。これはどう>いう事かというと、Kが全ての文字について1次だと >いう事です。 この発想がすばらしいです!D=0に持っていくあたりも。 >なお今回はあなたがこの方法を知らないであろうと >想定して長々と書きましたが その通りです!そこまで考えてくださり本当にありがとうございました。