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古文書を勉強するには
日本史好きが高じて、古文書に興味をもつようになりました。 どこかの勉強会に参加すればいいと思うのですが、年長の 方々が多く、入門者レベルの私がやっていけるのか心配です。 勉強の方法、勉強のコツなど、ご教示いただけたら嬉しいです。 よろしくお願いします。
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No.2です。 わざわざお礼と補足を記入いただきありがとうございます。 補足に「くずし字を読む⇒文を読むの2段階は、初心者の私には、手ごわいです」 とありますが、 これから、大学で単位を取って、古文書を精査して卒論を書くわけではありません。 まぁ~習うより慣れろです。 まずは下記のサイトを眺めて見て下さい お茶の間古文書講座 - 群馬県立文書館 www.archives.pref.gunma.jp/moyooshi/moyooshi-koza.htm 上記サイトにアクセスされて下記の順番でページを開いていってみて下さい 講座 最下段 NEW! 初心者のための「お茶の間古文書講座」 (2013.09~月1回更新) 同じたタイトルのページが開きます、そのページの最下段にイラスト ほっぷ をクリックしてください ほっぷ編 テキスト 第一回 慶安御触書をクリックすると 原本が出てきます 原本の最下段に 釈文 読み下し の二つのアイコンがあります 釈文をクリックすると、現代文字をつかって文章がそのまま書かれています。 ここで文章が頭に入ったら、原本をながめて下さい。 なんとなく、書いてあることが見えてきませんか? 趣味の範囲であれば、これで充分歴史史料の雰囲気が楽しめます。 ついでに、もう少し見えてくるようにされるのであれば、仮名の姿を覚えて下さい 書き取り試験があるわけではありませんので気楽にねがいます。 下記のサイトをご覧下さい 変体仮名を覚えよう www.toride.com/~yuga/moji/kana.html 尚、変体仮名の一覧表は下記にあります。 Koin変体仮名 www10.plala.or.jp/koin/koinhentaigana.html 上記の二つのサイトを気楽に眺めて、又原本にもどれば、前よりも少し見えてきます。 何も1ページづつマスターする必要はありませんのでサッサと次のページに進んでください。 こんなことを気が向いたときに少しづつやっていれば、自然に全体がなんとなく読めてきます。 小学生が国語を勉強するのに、いきなり文法がどうのとはやりません。 一つ一つの言葉の意味など頓着ありません。 慣れれば作文も書けるようになります。 言葉というのはこういうものです。 おおいに楽しんでください。
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- TANUHACHI
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昨日の続きを少々。 古文書を読む順番もあります。最初から書状などをテクストにするケースは先ずあり得ません。大学で扱う古文書学の講座で最初に扱うのは「古文書の書式」と「区分」です。 最初から武家様があったわけでもなく、最初に文書形式の規定がなされたのは「律令」しかも「公式令」です。そこに何と書かれているかといえば、上申文書に対する下達文書、あるいは役所間での遣り取りに使う形式などといった書式の種類を規定してもいます。 恐らくはお耳にしたこともおありでしょうが、10世紀の「尾張国郡司百姓等解文」は尾張の国守による非道を郡司や民が中央官庁に訴え出た史料として知られるところで、これに対する回答もキチンと示されています。 そして「解」に対する解答ですから、形式としては「符」になります。こうした政治文書が崩し字で記されているかといえば、庶民に未だ十分な識字能力もなかった時代ですから、楷書で書かれてもいます。 これは武家様になっても同じです。私信の形で出される書状と決裁を示す文書などでは、そこに記されている言葉の重さも異なりますから、後者は必然的に楷書ならびに楷書に近い書体ともなります。そしてこれらは実際に決裁を行った者や権力の座にある人間が直接に書くことも先ずありません。祐筆といって書記役を務める専門の職業に携わる人間が口述筆記する形です。 古文書というと、皆さんは「歴史上の有名な人物が書いたもの」としばしば誤解もしていますが、厳密にいえば「文書」と「書状」それぞれを別な存在と考えた上で向かい合う必要もあります。 実際に中世の在地土豪や武士の書状を読んでも、殆どが宛て字やデタラメな文字が使われております。そして「形式」を理解したならば、同時に書式としての「文言」にも決まり文句があることも知識として身についていることになります。 カルチャーセンターでも、原本のみが伝わる古文書をそのままテクストとして使用することも先ずありません。必ず活字に起こされた刊本があるはずですから、その刊本を横に置いて、一文字ずつ対応させていく形で少しずつ読んでいけば、必ず読めます。何よりも無理をして背伸びしないことが大切です。 御自身でトレーニングされる時には、テクストと白い紙を一枚用意します。そしてテクストに記されている文字を一文字ずつ紙に書き写していく作業を行いますが、仮に読めない文字があったとしたら、そこは()で括って空欄にして次に行きます。こうして最後まで取り敢えず「写し終えた」なら、今度はその写した文章を実際に読んでみます。できれば音読を勧めますが、黙読でもかまいません。 この時に注意していただきたいのは、活用語の語尾です。その後に名詞があるならば、連体形になりますが、時としてこれが別の形になっている場合もあります。その時にどうすれば的確に読めるかとの指針になるのが古語辞典であり、同時に漢和辞典になります。 日本語で書かれた文書ですから、本格的な漢文とは少し異なり、語順の異動があっても不自然ではありませんから、そうした場合に「語調」を重視する形になります。コメントいただいた講師のアドバイスはこうした部分を緩用されています。 そして、「いきなり」古文書の世界に飛び込んでいくのではなく、明治時代やその以前の江戸時代に記された様々な文学作品に親しんでおかれることも今後の手掛かりとなります。 他の回答者の方が様々な辞書類を挙げていらっしゃいますので、敢えて古文書解読辞典の類はお勧めしませんが、そうした辞書に記されている「崩し字」もそれが全てであるとは限らず、あくまでも「一応、このあたりが典型的な崩し方だよ」とお考えいただければ幸甚です。 追記 中世に登場する様々な「古典」がありますが、現在に伝わっているのはその当時に筆者が直接に書いたものではなく、後世の写本として遺されているものがほとんどです。 その写本も日本文学科のテクストなどで使われもしますので、こちらは比較的大きな書店に行けば、『方丈記』や『徒然草』などは入手しやすいので、こうしたものから入ってくことも一つの手段といえます。 そしてこれは笑い話になりますが、僕が実際に経験した話をします。 当時、僕はとある大学の大学院に在籍しておりました。日本古代史特殊演習か何かの時だったと記憶しています。 毎回一校時に一人の担当者が一通もしくは複数の史料を割り当てられ、そこから何がしかの問題を導出し、それに基づいての議論をするとの形式でしたが、平安遺文に修められているある史料を担当者が扱った時に、どうも教員の理解とこちらでの理解が異なっていたことから、一人の学生が「先生のお持ちになっているテクストは何版ですか」と尋ねたところ、我々の手許にあるものとは異なり遙かに古い版数のものであることが判明し、議論が食い違った理由も単純なものであることから万座が爆笑の渦に巻き込まれ、その日はそれでお流れになってしまったとの話です。
お礼
書状を読んで、武将の教養に惚れ惚れしている場合ではないですね。 確かに、1番初めに、書式や区分などの交通整理をして頂くと スッキリします。 カルチャーの入門クラスに入るのがベスト!だと思います。 木目の細かさからすると、国立大学出身の御方だと存じます。 長文のご指南ありがとうございました。
補足
丁寧なご指導を有難うございました。 nuruhachi先生の回答をBAにするつもりだったのですが、 私はどうしても、独学で進んでいらっしゃる方の熱意を 蔑ろにすることができません。 古文書を楽しむ方が増えるといいなぁという願いをもつならば、 高尚な学問を高尚な方々に独占させておくのももったいない気が しましたので、ここはあえてichikawaさんにBAをお渡しする ことにしました。 裾野人口を広げるためにも、いろいろなアプローチがあっていい のではないかと考え、また、自分の力で考古学を学びながら、 岩宿遺跡を発見した相沢忠洋さんや、学閥との確執を何故か思い 出してしまったので、ここは孤軍奮闘されている方を応援したい と思ったのです。 私はnuruhachi先生のおすすめどおり、カルチャーの入門クラスに 通うことにしました。そこでは、カリキュラム手順と、ichikawaさんの 取り組み姿勢を重視したいと考えております。 歴女が、そのまま古文書ファンにならないものかと、楽しみに しています。 以上のようなことが、書状の形式でスラスラ書けたら、 カッコいいなぁ、と思います。 (*'▽')
古文書にかかわらず語学は慣れです。 古文書で一番手こずるのが、手書きだということです。 使われている仮名文字も統一された基準がありません。 極端にいうと各人各様です。 しかもすべて毛筆の筆記体です。 活字体に近いのはお経程度です。 一つの古文書を教材にして人に教えてもらっても、書いた人間が違うとお手上げになるケースが続出してしまいます。 逆に言いますと、独学で毎日コツコツ飽きずに読むというのが最善の方法です。 急がばまわれ、です。 ということで、まず専用の辞書が必要です。 くずし字解読辞典 普及版 児玉幸多編 東京堂出版 など沢山あります。 つぎに 入門書が沢山出されています。 寺子屋式 古文書手習い 吉田豊 柏書房 シリーズ日本人の手習い 江戸かな 古文書入門 吉田豊 柏書房 などが、手頃でしょう。 覚えておきたい 古文書くずし字200選 同500選 などという本もあります。 いずれもネットで入手可能です。 後は若干の漢文の素養が必要ですが、高校生向けの参考書で充分です。 ただし、漢詩が読みたい、経文を直接読みたいとなれば、本格的にやる必要が出てきます。 通常の、日記やお触れ覚書などであれば、漢文調の文言は慣用的に固定化していますので、慣れればOKです。 若干高額になりますが、黄表紙、合本などと呼ばれる庶民向けの古書は大手の古書店で入手できます。 ネットでも読むことはできます。(国立国会図書館etc)
お礼
有難うございます。 学者肌の冒険家にこそ相応しい、とても憧れる勉強方法ですが、 ノー天気な私は、予防注射や身支度・装備もないままジャングルに 放り出されるような感じで、不安に襲われるかもしれません。 根気も足りないほうなので、ガイドや羅針盤が欲しくなるかも しれません。 あなた様に弟子入りするというなら、話は別ですが・・・・・。 何となくでも全体の様子がわかったら、自分の好きなジャンル だけをichikawa様の方法で、いじれたら素晴らしいなぁと 思います。 そのときは、コツコツ行きたいです!
補足
くずし字辞典、ほか寺子屋式・手習いなどの入門書は 参考にしたいと思います。 独学のほうが、本当の、自分の力になりますが、 くずし字を読む⇒文を読むの2段階は、初心者の私には、 手ごわいです。 心構えを教えて下さったようで、とてもためになりました。 有難うございます。
- TANUHACHI
- ベストアンサー率31% (791/2549)
でしたらば、地元の文化財教室やカルチャーセンターの古文書講座をお勧めします。初級ならば年齢が離れていても実力は同じレベルですから、そんなにコンプレックスをお持ちになる必要などありません。 読めないから「読み方を教えてもらう」のであって、ちっとも恥ずかしいことなどありませんよ。その意味では年の違いなど気にする必要もありません。 僕は大学で日本史学を専門とする者ですが、古文書と一口に言っても、オリジナルを写真撮影したものもあれば、既に刊本として活字に置き換えたものも少なくありません。 大日本古文書も大日本史料も未だに編纂事業が続いている息の長い仕事です。しかも多勢の研究者の手を経てもいますから、人によっては「読み方の異なる史料」も少なからずあります。原文には返り点が打たれてもいませんから、何処でどの返り点を打つかなどはある程度の範囲で読む側に委ねられてもいます。 古文書(史料)をお読みになるのであれば、お手許に古語辞典と漢和辞典それぞれを御用意されることをお勧めします。 殊に古語辞典を置く必要があるのは、活用形が現代の文法とは異なり、「未然形+ば」と「已然形+ば」では全く意味が異なってしまいますから、注意が必要との話になります。 後は古文書の形式ならびに書式によって、独特の読み下し方があることも知っておく必要はあります。この点でお勧めできる参考書としては、法政大学出版局から刊行されている佐藤進一氏の『古文書学入門』と岩波書店から刊行されている『日本思想体系』の『中世政治思想 上下』があります。 読み物としておもしろいのは、筑摩書房から刊行されている『古文書で読む日本史』があります。
お礼
有難うございます。 以前、歴史講座の先生に 「古文書は、和洋漢文、意味が通じるように読めばいい」と言われ 頭が「???」になりました。 関心はありましたが、勉強したくなった直接のきっかけは 「今朔立の尊書、昨一三日の下着・・・」ではじまる「直江状」を 読んで、大爆笑してからです。(日本人の挑戦状の白眉だそうで・・) また、通信手段のない時代とはいえ、意外にも武将の皆さんが沢山の 手紙(書状)を書いていたことを知って驚きました。 まさに、筆まめ! 文武両道! 堂々たる書状もあれば、こそこそと根回しやら、女々しいものも あり、それこそ、その時代の渦中に飛べるではありませんか! 古文書を読んでいると、段々、小筆をもって、何がしかを書きたく なってくると思います。 最近、長宗我部の古文書も出てきて、歴史は現代にも生きている ような気がしました。
補足
「和洋・・」ではなく「和風漢文」(^^;) (このレベルです・・・とほほ) いろいろ教えてくださって有難うございました。 すべて参考にします。
お礼
学術派(NURUHACHI様)VS 職人派(ichikawa様) たとえば Q「いい日曜大工になるにはどうしたらいいですか?」 A「カルチャー教室で、ものの扱いと組立の基本を 勉強してください」 N説 A「木を触って、木から学べば、木が教えてくれますよ。 あとはネットで知識の補強をしながら独学で楽しめ」I説 両方のいいところをとるならば、カルチャー教室或いは、市民講座 などに通って、文献にまみれて道筋を掴む、でしょうか。 それにしても「お茶の間講座」って、ハードルが低そうで いい響きですね。楽しめそうなネーミングです。 私以外の入門者にとっても、ためになることが多く、 皆様に感謝します。感動~ 有難うございます。 どちらがベストかは、入門者それぞれの考え方次第です。
補足
「お茶の間講座」拝見しました。 「ほっぷ、すてっぷ、じゃんぷ」の馬イラストが可愛いです。 これを何回も読みこなすと、古文書に対するアレルギー反応が 緩和できそうです。 他「変体仮名を覚えよう」「koin変体仮名」も見ました。 頭が大部ほぐれてきますね。心強い味方です。 お仲間がつくれそうだし迷子にならずに済みそうなので、 入口はnuruhachi説 その後は、翻訳の勉強をイメージしながらichikawa説で コツコツ楽しみたいですね。 両方とも、完璧なベストアンサーです。 最近、静かにではありますが古文書ブームなのだそうです。 初心者にとっては、両説とも大変参考になります。