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電磁解析 クーロンゲージの存在証明
Maxwell方程式を解く際,ベクトルポテンシャルAとスカラーポテンシャルφを導入しますよね. この際,A'=A+gradχのゲージ変換を利用して,div(A')=0となるようにしてやると,Aとφが求めやすくなるというのはわかったのですが,なぜdiv(A')=0となるようなχが必ず存在するのかがわからなくて・・・ どの教科書も「必ず存在する」の一言ですませているんです. どなたかご存知の方,教えて頂けないでしょうか?
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物理をやる人は、数学屋さんのように細かいことに拘ってはいけない。 ですが、 「単連結領域において連続的な偏微分関数をもつ非回転なベクトル場はポテンシャルを持ち、そのスカラーポテンシャルは定数を除いて一意的に定まる」 という数学の定理がございます。 ベクトルポテンシャルA'とベクトルポテンシャルAがあって、 a = rotA' = rotA となるとすると、 rotA' - rotA = rot(A'-A) = 0 A'-Aは非回転のベクトルとなりまして、 上の定理から、ポテンシャルをもつのでございますよ。 ですから、 A' - A = gradχ A' = A + gradχ となるのですよ。
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昔のノートを見てないので見当はずれかもしれませんが、 rot(gradχ)=∇×∇(χ)=0 (1) はいいですよね?(×は外積)。(1)は、∇×∇=0は明らかだから当然と思ったりしますが、じつは偏微分の順序交換はOKなのか?とか、2階偏微分は可能なのか?とか、細かい事を言い出せばやたらと不要に面倒臭いな事になります(^^;)。 だから、そういう事が都合よく成り立つχだけを使うとしとこう!(と暗黙に(^^;))、となります。 ところでdiv(gradχ)の∇・∇部分はΔになります。・は内積、Δはラプラシアンです。よってχはラプラス方程式、 Δχ=0 を満たせば良い訳です。 ラプラス方程式は、グリーン関数法との関連で古典的に非常に詳しく研究されており、自由空間ではもちろん、ほとんど全ての境界条件において解を持つ事が知られています。しかも自由空間での解は、非常に自由度が高いので、好きなもの(ゲージとして都合の良いもの)を選べて便利です。だからゲージを使うんですが。 なので「「必ず存在する」の一言」は、たぶん書いてる方にすれば、(1)と同レベルの省略だったりします(理論的には違いますが、気持ちでは(^^;))。
お礼
確かに感覚的には当たり前に成り立つというのはわかる気がします。 ただNo.3の方の回答にある定理を調べてみると,必ず存在することの証明は数学の領分によりすぎているといわれたことも納得できました。 電磁気で実際に解析をする人たちには細かい証明の内容より,実際にどう応用するかに重点を置いているから省略しているのかもしれないです。 ご回答ありがとうございました!!
- asdfqwre
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詳しくは覚えてないのですが、確かまずローレンツゲージが存在すると仮定するとクーロンゲージも存在することが証明できたような・・・ 私もうろ覚えなので下記のURLを参考してください(英語ですが)。
お礼
ローレンツゲージが存在すると仮定するとクーロンゲージが存在することは納得できました! ただ参考URLの式展開で1か所わからないところがあって…私の英語能力が低いだけかもしれませんが(汗) ベストアンサーでなくてすみません…ご回答ありがとうございました!
お礼
返事が遅くなり申し訳ありません。 わかりやすい説明ありがとうございます! 大学の勉強会で講師役だったもので現時点で不明な点はなくしたいと思っていたのですが,物理(しかも工学)を学ぶ身にしては,確かに細かいところまではいりすぎていたかもしれませんね。もっと他に学ぶべきがあったと思います。 ありがとうございました!!