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金利差と為替レートの関係
- 金利差が為替レートに与える影響について
- 実際の為替レートと理論的な均衡レートの違い
- マーケットの動きと理論的な観点の関係
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金利平価の考えのもとでは、「日米金利差と同率だけ円がドルに対して増価する必要」が出てきます。 円増価「率」が金利差より小さければ、「円で借りてドルに転換し、ドル資産で運用してから円に戻す」円キャリー取引が確実に利益を生んでしまい、日本から米国への資本流出が際限なく進んでしまうからです。 さて、名目金利は実質金利プラス物価上昇率です。仮に日米両国の実質金利が等しいとすれば、日米金利差は日米の物価「上昇率の差」に等しくなります。したがって、円はドルに対して消費者物価上昇率の差に等しい率で増価しなければならないということになり、これは購買力平価説の考えにも当てはまります。 つまり、購買力平価で考えても金利平価で考えても結論は同じということになります。 【金利差 = CPI上昇率の差 = 円の増加率】 ここで重要なのは、 (1)物価上昇率そのものではなく、「上昇率の差」を考慮する必要がある (2)得られる結論は、為替レートの「変化率」であり、為替水準ではない という二点です。 <以上、週刊ダイヤモンド連載「「超」整理日記 - 野口悠紀雄」 (2011/1/22)より抜粋 → http://essays.noguchi.co.jp/archives/508> 上述の議論を踏まえると、基準時点のPPPを1ドル=100円とした場合で、実質金利(10年国債-インフレ率)の差が1%で、かつその状態が続いた場合、10年後の理論的な為替レートは90円とか110円とかになります。
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- answer119
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金利平価説と呼ばれる理論があります。 仮に日本円と米ドルが、今 100円=1ドルであるとします。 また日本の金利が2%で、アメリカの金利が3%であるとします。 金利平価説によると、このケースの場合、1年後のレートは、1ドル=100円×(1+2%)÷(1+3%)となり、金利の低い通貨の価値が高まります。 なぜ、こうなるかというと、日本で100円を運用したら一年後には102円になります。 アメリカで1ドルを運用したら一年後には1.03ドルになります。 日本円を持っている人は、金利の低い日本円を金利の高い米ドルに両替して、米ドルで運用しようとするでしょう。 しかし米ドルを持っている人で、近々、日本旅行するとかの理由がなければ、わざわざ金利の低い日本円に両替する人なんているはずはありません。 両替に応じてくれる米ドル保有者はなんらかの目論見があるはずで、レートが変動して円高になるだろうという想定がそれなんです。 米ドル保有者は少なくとも一年後に損はしたくないレートを期待するはずです。 最低でも1.03ドルと102円が等しくなるようなレートを期待し、そこから1ドル=102円÷1.03と導かれます。 すなわち、1ドル=100円×(1+2%)÷(1+3%)か、それ以上の円高を期待するということです。 実施には色々な理由、原因により単純にそのようにならないことが多いわけで、これはあくまでも理屈の上で話で、市場が正常に機能し、ある程度の長いスパンで考えたらこうなるだろうという話です。 金利が高い方の通貨に人気がでるから金利の高い方の価値が高くなるはずと主張する人もいますが、その場合、一時的にはそうなるかもしれませんが、一定期間過ぎたら逆の両替が増えて、その通貨の価値は下がってしまうはずです。
お礼
ご回答ありがとうございます。そういえばそんなのありましたね。ただ金利がインフレ率差を反映しないと時間の経過とともに購買力平価とかい離しそうですが。
お礼
ご回答ありがとうございます。そういえば誤解しやすいのですが、購買力平価のグラフって毎年の物価で求めているのではなくてある年の購買力平価を基準としてそれ以後のインフレ率で修正していたものでしたね。