交流回路の計算は(電気)回路理論や交流理論の中で扱われています。
電圧や電流は、 絶対値(大きさ、振幅)と位相を持った正弦波または余弦波で表されるため
ベクトル(フェイザー)や複素数で扱われます。
このため、交流理論では、電圧、電流は
[1] 絶対値と位相 (極座標、ベクトルとして扱う) ⇒ E=100∠0°[V], I= 20∠30°[A] など。
[2] 実数部+j 虚数部 (複素数): E=(R+j X) I, I=EY, Y=1/Z=1/(R+j X)
(「j 」 は虚数単位です。「i 」は電流の記号に使うため使いません)
などで扱います。
電位差(端子電圧)や電流をベクトルや複素数で扱うとき、(ここでは書けませんが)電圧Eや電流Iの記号の上には通常「・」をつけます。
通常、100Vの交流電源の位相を0°(基準)にとります。
E=100∠0°[V} ⇔ E=100√2 cos(ωt-0°) [V]
回路のインピーダンスZやアドミタンスYは複素数で扱います。端子電圧(電位差)や電流を求める際は、インピーダンスZやアドミタンスYの項も絶対値と位相に直して、電圧や電流の位相角に取り込みます。
Z=R+jX=|Z|e^(jθ)=|Z|∠θ
|Z|=√(R^2+X^2), tanθ=X/R
I=E/Z=E/(R+jX)
=E/{(√(R^2+X^2) e^(iθ)}
=(100/√(R^2+X^2))∠(0-θ)°
今回の例では
Aの回路
I1=100e^j0/(4+j3)=100e^j0/√(4^2+3^2)e^jθ=(100/5)e^-jθ=20e^-jθ=20∠-θ°
tanθ=(3/4), ∴ |I1|=20[A]
I2=100e^j0/(6+j8)=100e^j0/√(6^2+8^2)e^jφ=(100/10)e^j(0-φ)=10e^-jφ=10∠-φ°[A]
tanφ=8/6=4/3, ∴|I2|=10[A]
Bの回路
I1=100e^j0/(3+j4)=100e^j0/√(3^2+4^2)e^jθ=(100/5)e^-jθ=20e^-jθ=20∠-θ°[A]
|I1|=20[A], tanθ=4/3
I2=100e^j0/(4+j3)=100e^j0/√(4^2+3^2)e^jφ=(100/5)e^-jφ=20∠-φ°[A]
|I2|=20[A], tanφ=3/4
以下、交流理論の参考URLを勉強してみてください。
参考URL(先頭にhを付けてURLを参照ください)
ttp://www.jeea.or.jp/course/contents/01152/
ttp://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n186194
ttp://e-publishing.jp/contents/denkidensi/denki_040.pdf
ttp://www.metro-cit.ac.jp/~yamasho/old/Electro.pdf