- ベストアンサー
砂に無くて粘土に有るもの
仕事(建築)がら土質の性状について検討する機会が良くあります。地盤の種別に「砂」と「粘土」とあります。一般に粒度(つぶ)の粗いものが「砂」で細かいものが「粘土」と区分されていると思うのですが、大きな違いは「粘着力」の有無です。 なぜ、「粘着力」は「砂」には無くて「粘土」には有るのでしょう?粒度の違いではない理由なんでしょうか。よろしくお願いします。 (この質問は「物理」で良いのでしょうか?)
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
粘着力の源は、粘土中に含まれる鉱物質の膨潤作用に依るのではと思われます。 土粒子を包み込んで、固める糊の役目をするのですね。 砂は、粒子だけで構成されますから、粘着力は発生しません。 結局鉱物質に含まれる水が大きく作用していると思います。 土質実験で土と水についてはいろいろやりますが、普通の生活の中での例えでは、瓶の中に詰めた粘土と砂にそれぞれ棒を突き立てますと、砂の方は摩擦力で瓶を持ち上げますが、粘土の方は、粘着力で持ち上げます。 ですから砂は滑りませんが、粘土では滑ります。 ここで、粘土をどんどん乾かしていくと、ぼろぼろの土になった粘土では、瓶を持ち上げることは難しいですね。 これは、力が内部摩擦角の作用だけに限られてくるからです。 ですから、粘土の場合は、水と鉱物質による膨潤作用だと言えると思います。
その他の回答 (2)
- myeyesonly
- ベストアンサー率36% (3818/10368)
それは多分「カオリナイト」という成分ではないでしょうか。 この物質は分子内に水を含み、水分を吸収しやすい性質があります。 ですから、単純に花崗岩や玄武岩、安山岩などのマグマが固まってできた岩石が粉になったというわけではなく、これらの火成岩が粉になっても、あの独特の粘りけはでません。 簡単に例えるとすると、ベビーパウダーを水で練った場合と、小麦粉を水で練った場合を比べると判りやすいかもしれません。 カオリナイトは、岩石がマグマの高温と水が作用してできる熱水鉱床という場所で作られる成分で単純に岩が粉になったわけじゃないです。
お礼
お礼が遅くなってスミマセン。てっきり砂の細かいのが粘土だと思ってました。 正直意外な答えでビックリです。「カオリナイト」ってなんかかわいい名前ですね。URL楽しく拝見させていただきました。ありがとうございました。
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
「インフォシ-ク版 大辞林」(参考 URL)によりますと, 【砂】 細かい岩片や各種鉱物粒で、直径2ミリメートル未満、一六分の1ミリメートル以上のもの。または、それらの集合体。まさご。いさご。すなご。 【粘土】 岩石・鉱物が風化分解、あるいは変成作用によってできた、きわめて微細な粒子の集合体。粒径0.0039ミリメートル未満のもの。湿っていると吸着性・可塑(かそ)性・粘性をもち、赤熱すると固結する。陶器・耐火物・瓦・セメントなどの原料となる。 とあります。 これから考えると,両者の違い(特に「粘着力」に関係する違い)は,粒の大きさと同時に「湿っているかどうか」,つまり水分の存在,にあると思います。 後は専門家の方にお任せします。
お礼
早速のアドバイスありがとうございます。湿ってない粘土なんて考えてみたことも有りませんでした。専門家の方からのご意見をいっしょに見守っていてください。 よろしくお願いします。
お礼
本格的な解説ありがとうございます。「膨潤作用」という言葉ははじめて聞きましたが、わかりやすい説明で素人の私にも理解出来ました。本当にありがとうございました。ただ、ひとつだけ気になるのは"myeyesonly"さんも"hiro1001"さんも「一般人」ではなく充分「専門家」ではないのかしらん? 皆さん、本当にありがとうございました。