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微分積分の応用問題
- 一次元上の都市の人口密度を考慮し、位置x1とx2に2つの施設を設ける問題について解説します。
- 総距離Φ(x1,x2)を最小化するための条件を求め、その意味を「人口分布」という用語で説明します。
- 人口密度を具体的にp(u)=exp(-λu)(0≦u<+∞)と与える場合、条件を満たす解(x1*,x2*)を導出する方法を説明します。
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1) それだと、p(u) を考慮してないでしょう? Φ(x1,x2) = ∫[a,c] |u-x1| du + ∫[c,b] |u-x2| du, c = (x1+x2)/2 じゃなく、 Φ(x1,x2) = ∫[a,c] |u-x1| p(u) du + ∫[c,b] |u-x2| p(u) du でないと。 2) 上記の事情で、p が決まらないと Φ も具体的には決まりません。 でも、Φ(x1,x2) が最小となる必要条件の一つとして、 (∂/∂x1) Φ(x1,x2) = (∂/∂x2) Φ(x1,x2) = 0 ←[*] は挙げられますよね。 [*] に 1) を使って、 Φ の式を p の式に書き換えれば、何か言えるんじゃないかな。 3) これは、2) に p(u) = exp(-λu) を代入して、 [*] の解 x1, x2 を求めよ」という意味です。 「陽に」というのは、x1 = … , x2 = … の形で書き下せということ。 4) 3) で求めたのは、Φ(x1,x2) の臨界点の座標です。 臨界点が極値であるかどうかは、そこでのヘッセ行列が定値行列かどうか で判定します。更に、極小値が最小値かどうかの吟味も要りますね。 参考: http://lecture.ecc.u-tokyo.ac.jp/~nkiyono/kiyono/12_6-08.pdf
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- alice_44
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ヒントだけ書いたのは、貴方自身に解いて欲しかったからなのですが… 残念だけど、解答も書いときます。 基本的に、ゴリ押しです。 1) 先述の答えで終わり。p(u) が何だか決まらないと、式変形はできない。 2) Φ(x1,x2) = ∫[a,x1](x1-u)p(u)du + ∫[x1,c](u-x1)p(u)du + ∫[c,x2](x2-u)p(u)du + ∫[x2,b](u-x2)p(u)du を x1 で微分して、 (∂/∂x1)∫[a,x1](x1-u)p(u)du = (x1-x1)p(x1) + ∫[a,x1]p(u)du, (∂/∂x1)∫[x1,c](u-x1)p(u)du = -(x1-x1)p(x1) + (1/2)(c-x1)p(c) - ∫[x1,c]p(u)du, (∂/∂x1)∫[c,x2](x2-u)p(u)du = -(1/2)(x2-c)p(c), (∂/∂x1)∫[x2,b](u-x2)p(u)du = 0 より、 (∂/∂x1)Φ(x1,x2) = ∫[a,x1]p(u)du - ∫[x1,c]p(u)du. この微分を行うには、合成関数の微分法を使った。(式中に何回も x1 が出てくるため。) 多変数関数 f(x,y) に対して、(d/dz)f(x,y) = (∂f(x,y)/∂x)(dx/dz) + (∂f(x,y)/∂y)(dy/dz) なので、x = y = z のときは (d/dz)f(z,z) = fx(z,z) + fy(z,z) となる。 c = (x1 + x2)/2 であることを忘れずに、これを Φ(x1,x2) に適用すれば、 上記のように計算できる。 また、同様に、 (∂/∂x2)Φ(x1,x2) = ∫[c,x2]p(u)du - ∫[x2,b]p(u)du. 以上により、 (∂/∂x1)Φ(x1,x2) = (∂/∂x2)Φ(x1,x2) = 0 は ∫[a,x1]p(u)du = ∫[x1,c]p(u)du, ∫[c,x2]p(u)du = ∫[x2,b]p(u)du と書ける。 散文的に表現すると、 「両施設を利用する人口分布が、x1, x2 それぞれの a側と b側でつりあっていること」 とでも言えるかな? 文章の良し悪しは別として、式としては、そういうこと。 3) a = 0, b → ∞, p(u) = e^(-λu) であれば、2) の条件は (-1/λ)e^(-λx1) - (-1/λ)1 = (-1/λ)e^(-λc) - (-1/λ)e^(-λx1), (-1/λ)e^(-λx2) - (-1/λ)e^(-λc) = (-1/λ)0 - (-1/λ)e^(-λx2) となる。 y1 = e^(-λx1 /2), y2 = e^(-λx2 /2) と置いて整理すると、 2(y1)^2 - y1 y2 = 1, 2(y2)^2 - y1 y2 = 0. y1 > 0, y2 > 0 の下にこれを解くと y2 = 1/√6, y1 = 2/√6 となり、対数をとって x1 = (log 3 - log 2)/λ, x2 = (log 3 + log 2)/λ. 4) Φ(x1,x2) の二次導関数は (∂/∂x1)^2 Φ(x1,x2) = p(x1) - { (1/2)p(c) - p(x1) }, (∂/∂x2)^2 Φ(x1,x2) = { p(x2) - (1/2)p(c) } - { - p(x2) }, (∂/∂x1)(∂/∂x2) Φ(x1,x2) = - (1/2)p(c). だから、 x1 = (log 3 - log 2)/λ, x2 = (log 3 + log 2)/λ におけるヘッセ行列は H[Φ] = 7/6 -1/6 -1/6 1/6 となる。 固有値を求めると (4±√10)/6 で、ふたつとも正だから、 Φ((log 3 - log 2)/λ, (log 3 + log 2)/λ) は極小である。 連続関数は、極小値または境界値が下限となるが、 今回の Φ(x1,x2) は極小が唯一の停留点なので、極小値=最小値 としてよい。
お礼
ありがとうございます。 2)をゴリ押しで解こうと試みましたができず、3)で実際の値を代入するなどして突破しようと試みましたが厳しかったです。 計算の手間を省く方法まで教えていただいてとても助かりました。
お礼
ありがとうございます。 非常にわかりやすい誘導でした。 積分してΦを導出するのが非常にきついと感じました。 2)で微分積分学の基本定理の基本定理を使おうと試みましたが実力不足でできませんでした。 ここはごり押すしかないのでしょうか? わかる方いらっしゃいましたら返答をおねがいします。