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極大共沸点をもつ混合物の分離について教えてください

アセトンとクロロホルムのように極大共沸点をもつ混合物も、精密蒸留で純物質を得ることはできないのでしょうか? 極小共沸点をもつ混合物は純物質が得られないのは分かるのですが、例にあげたアセトン-クロロホルム混合液の場合、沸点が「アセトン<クロロホルム<共沸点」なので、混合物を加熱すると、まずアセトンが留出し、次いでクロロホルムが留出してくるのではないのでしょうか?

みんなの回答

  • ankotare
  • ベストアンサー率50% (69/138)
回答No.2

まず気液平衡に対し誤解があるようなので補足します。例えば、共沸混合物をつくらない水-メタノール混合液を加熱すると、沸点の低いメタノールだけが留出するのではなく、メタノールと水の混合蒸気が留出してきます。ただし、この時蒸気中のメタノールの濃度は液中のメタノール濃度より高くなります。次に、最初に流出してきた蒸気を一旦凝縮させ、再度同じ操作をすれば、メタノールの濃度は更に上がります。 一方共沸点を持つ系の場合、共沸点に近づくと蒸気中の低沸点成分が高くならず、液と蒸気の組成が同じに近づき、これ以上蒸留操作をしても意味がなくなってきます。 なお、上に記述した事象は極大(極小)共沸物および原料組成が共沸組成より上か下により変わります。 このため共沸成分を蒸留で分離するためには特別の工夫が必要になってきます。例えば操作圧力を減圧下で行えば共沸が切れる場合もあります。またこの系に共沸が切れる第三成分を混入させ蒸留する方法もあります。工業的には経済的な観点からこの方法を用いることが多いようです。アセトンークロロホルムで第三成分としてどのような成分があるかは中々文献が見当たりませんでした。

noname#211281
質問者

お礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。 また次回ご教授いただけたら幸いです。

noname#211281
質問者

補足

申し訳ありません。説明不足でした。 単蒸留ではなくて、十分理論段数のある精密蒸留での留分についてです。 精密蒸留で、含水メタノールから水分を含まないメタノールを得ることは簡単です。 必ず、気液平衡で、気のメタノール濃度が高くなるので、十分な理論段数を備えた精留設備なら水分不含のメタノールが塔頂留分として得られます。 こういった精留設備であれば、極大共沸点をもつアセトン-クロロホルム混合液でもアセトンとクロロホルムを完全分離できるのではないかと質問したつもりでした。

  • Tacosan
  • ベストアンサー率23% (3656/15482)
回答No.1

共沸混合物の構成比と蒸留の出発点とした混合物の構成比にもよりますが ・出発点の方がアセトンが多い場合: 最初はアセトンのみが蒸気になるが, そのうちクロロホルムも蒸気に混ざる. アセトンの構成比率は蒸気の方が残っている液体よりも常に高く, 最終的には共沸混合物の構成比になる ・出発点の方がクロロホルムが多い場合: アセトンとクロロホルムを入れ替えれば上と同じ となります. いずれにしても「混合物を加熱すると、まずアセトンが留出し、次いでクロロホルムが留出してくる」ということはありません. http://en.wikipedia.org/wiki/Azeotrope の相図をじっと見てみてください.

noname#211281
質問者

お礼

お礼が遅くなり申し訳ありません。 また次回ご教授いただけたら幸いです。

noname#211281
質問者

補足

回答ありがとうございます。 しかしながら、私の知識不足で回答者様の書かれている内容が理解できませんでした。 例えば、共沸混合物をつくらない水-メタノール混合液を精密蒸留した場合、初めに沸点の低いメタノールが留出し、メタノールが留出し終わった後、水が留出するんですよね? 極小共沸点をもつ水-エタノール混合液(例えば50%ずつ混合した液)の場合は、共沸混合物である96%エタノールが留出した後、残った水が留出するんですよね? あくまで、段数を充分にとった精密蒸留の場合ですが。 アセトン-クロロホルム混合液の場合は、たとえ残液が共沸混合物の組成になっても、共沸点よりアセトンとクロロホルムの沸点のほうが低いので、沸点の順にアセトン→クロロホルムと留出してくると頭の中で考えてしまうんですが。